芦生 由良川源流・ユゴ谷まで


アイノ谷ナメ滝



2010年8月22日(日) 晴れ  森の旅人M



コース:
須後〜トロッコ道・灰野〜カヅラ谷〜七瀬〜アイノ谷〜ユゴ谷〜アイノ谷〜七瀬〜カヅラ谷〜灰野〜須後





 猛暑が続くこの夏,川の水もぬるみ又水位も低いだろうと思い,芦生の由良川源流部を七瀬から遡上することにしました。日帰りの時間制限の中,目標のアイノ谷としましたが思いの他,水量が少ないため水位も低く,快調にその先のユゴ谷まで行くことができました。天気も良く気温も上昇したものの,樹木に覆われた川歩きは涼しい山行となりました。

 須後から入り,歩き慣れたトロッコ道を七瀬に向って歩き出します。川筋で尚木陰が多いトロッコ道では暑さを直に感じない。灰野で小休止を取り,その後はカヅラ谷で休憩を入れる以外はひたすら歩きます。途中の崩壊した橋では谷に下り,また危険な丸太橋では橋の下を通過するように迂回,若干の時間がかかるものの予定どおり2時間半以内に七瀬着です。この間会った人は灰野手前で単独男性のみで,挨拶して追い抜く。長靴姿からどうも見ても山に登る様子ではなかった。

トロッコ道 カズラ谷出合
七瀬谷 渡渉

 七瀬から渡渉が始まるので渓流靴に履き替える。天気は快晴,気持ち良い探索が出来そうだ。カヅラ谷で水位は低いと分かっていたが,実際七瀬で右岸に渡渉を始めると,通常ヒザ下まである水深が10cm程度と浅く,そして水の冷たさも特に感じなかった。

中洲 静かな流れ

 次の左岸への渡渉箇所は,川幅が広いもののここも水深が浅く歩き易い。川の流れは 右に曲がり,川から離れショートカット道を進むつもりが途中で倒木があり道が塞がれ結局,川に沿って歩くことになる。その後も渡渉を繰り返していくと,左岸から最初の谷が差し込む箇所を見る頃から右岸の一段高い位置に薄いながらも踏跡があった。丁度七瀬中尾根の末端部に当たる位置だ。岩壁に張り付いて進む所を過ぎて上流に向うと,大岩数枚が川を堰き止めていた。その上流河原には更に大きな大岩が姿を現した。芦生の谷で見る中でも最大級の大岩ではないか。この大岩まで踏跡を右岸を歩いた。大岩を過ぎてから2回渡渉を繰り返すと最初の目標アイノ谷に到着。

3本の倒木 岩に張り付いて通過
大岩 クサギ

 アイノ谷の奥には本流からも見えるナメ滝があります。急斜面の谷を水量わずかです が勢いよく落下しています。予定時間より順調に到着したため,更に上流のユゴ谷出合まで進みます。渡渉した左岸はゴロ岩の河原が続き歩きにくい。やがて岩の無い河原になり右岸に渡渉し戻るとユゴ谷に着いた。須後から4時間にはまだ時間があったが今日はここで切り上げとし,ユゴ谷を正面に見る左岸で昼食とした。

アイノ谷 ユゴ谷出合

 短い昼食の後は,流れに従い須後に下る。アイノ谷出合を通ると渡渉が始まり,大岩からは右岸をしばらく歩く。七瀬中尾根の末端を回りこみ大きく流れも方向を北から西へ変える。更に三本の倒木が沈む場所に来ると流れは北西に曲がる。やがて中州のあるところに出る。中州を歩いていると,近くの川の中で動くものを見つける。近づいてみるとカメが石の間に隠れているのが見えた。浅くて手に届く場所なので記念写真を1枚撮らせてもらうため岩の上へ,10分ほど待っていたが首は思うほど伸ばしてくれず中途半端な写真となった。川に戻してやると手足を伸ばして掻いて遠ざかって行ってしまった。

岩壁の細道 捕まえたカメ

 七瀬に戻ると,七瀬谷の大木の根っ子で昼寝をしている人を見かける。帽子で顔を隠しているので性別は不明だ。シューズと上着の着替えをしてから改めて七瀬谷を見るとその人は七瀬谷に向って歩いて行く所だった。

 長いトロッコ道を歩くが誰にも会わない。朝の駐車場では8台見かけたが皆さん何処へ向ったのだろう。民家を見てトロッコ道も終了となる手前で,流れ出す山水で顔を洗う,そして飲む,冷たくておいしい水だ。駐車場に着く頃,ほぼ同時に男性2人組に男女4人組,女性2人組と次々と戻ってきた。

 今日は探索で終わったが,機会があれば由良川源流部の通り抜けもやってみたい,と改めて思いました。