百間滝(鴨瀬谷山山系)


百間滝



2010年11月21日(日) 快晴  森の旅人M



コース:
京北小塩〜西谷林道〜林道コシキ峠口〜コシキ峠〜八丁川〜八丁林道終点〜馬場谷口〜馬場滝〜百間滝〜伏条台杉〜馬場谷口〜八丁林道終点〜八丁川〜コシキ峠〜林道コシキ峠口〜西谷林道〜京北小塩





 市街地は紅葉の真っ盛り,今日は以前から見たかった北山一と言われる「百間滝」を見に行くことと,そして紅葉狩りです。しかし北山は既に紅葉の盛りは時期が過ぎており,トチノ木など大きな葉を持つ木々は落葉していました。

 京北小塩から西谷林道に入り,いつもの広場で駐車。工事が行われているようで林道と言うより泥んこ道である。スパッツを着けていないとズボンは泥だらけになる。さっそく歩きながら道端に目を向けるものの花は見当たらない。テンニンソウの枯れ葉とマツカゼソウの青い葉が目立つ程度です。小一時間歩き林道のコシキ峠取付に着く,なんとここが工事現場であることに驚きです。以前の谷の風景は無く大きく変わっています。この先,進めないと今日の予定がすっかり変わります。

砂防ダム工事現場 大きな穴を掘る

 谷に入っていくとショベルカーが沢に入り止っています,大きな穴を掘った跡が見えます。コンクリートが既に打設されて,ここに砂防ダムが設置されるようで工事が進んでいる所でした。大きな穴から谷上流には簡単に上がれそうにないので,右手の斜面を巻いて上流側に立ちました。もし次ここに来る時,砂防ダムによってこの道が使えるのかどうか心配です。

 少し上流に向かうと,いつもの道になります,しかし来るたびに中間部のスギ林の道が荒れていくことがよく分かります。薄暗いスギ林を抜けるとようやく,広域林道に出ます。対面がコシキ峠です。小休憩後,八丁川に下って行きます。倒木で通りにくかった谷下流部の倒木も朽ち果てて通過し易く成っていた。

八丁川 紅葉繁映

 八丁川は澄んでおり,緩やかな流れで水量も少なくシューズでも渡れそうですが,持参した長クツに履き替えます。下流に向って渡渉を5回繰り返し八丁林道終点に着きます。この八丁川に沿った自然林が豊かな山並みはお気に入りの風景です。天気も澄み切った晴天となり周囲の高い位置の紅葉風景は青い空に良く映えています。林道沿いには落葉が積もります。途中,作業小屋があり砥山登山口の標識が立っている。地形から林道には陽が差し込まないところが多く,せっかくの紅葉がおしい。ようやく百間滝のある馬場谷に着きます。馬場滝と書いたポールが立っています。

紅葉色と青空 八丁林道を行く
標識:馬場滝 馬場滝

 林道から少し見える滝は馬場滝で,この滝は3段滝でなっています。少し谷に入り込み見ると緩いSの字を形成していることが分かります。手前の苔むした石段道を登りながら馬場滝を左手に見て更に谷奥に入って行きます。10分ほど進むと,その姿が樹木の間から目にすることが出来ます。近づくにつれて,一言「すごい!」。北山で多くの滝を見てきたが,やはりうたい文句に間違いなさそうだ。滝に近くなると「滝」と「伏条台杉」の標識ポールがある。滝に近づくと急坂にはロープが張ってあり,百間滝に下りることができる。百間滝は落差25〜30m。一気に流れ下った滝は途中で二分され,飛沫は舞い散るが下流ではまた一本となり滝つぼへ下る。滝つぼは思いの外小さくこのため百間滝直下まで行ける。周りの倒木は時間を経てどれも苔むしていた。いつまでも見ていて飽きない。大きな滝で思うように全体をうまくカメラに収めきれない。何枚も撮る。しばらく滝を見て時間を過ごす。

標識:滝と伏条台杉 百間滝
飛び散る滝水 流れ落ちる

 次は滝を離れて,来た道を戻り谷上流の伏条台杉を見に行くことにする。道はしっかりしている,坂道を登りきると百間滝上流部へ続いていた。そこは,あの滝の勢いと異なりどこにでもありそうな,静まり返り鬱蒼としたスギ林となっていた。幅の狭い谷がしっかりと奥に続いている。クマ狩用か古いオリがある。先に標識が見えるので,そこまで行くと西馬場と書いてある。先に進むか迷ったが,予定外のため結局今日は百間滝を見て戻ることにする。そして振り返ると,伏条台杉が立っていた。大き過ぎて見逃していたらしい。3本はありそれぞれ5〜7本根元から分かれたスギが空に向って伸びている。伏条台杉がこの百間滝を見守っているような気がした。場所がいいのでここで昼食とする。

クマ狩り用オリ? 伏条台杉

 昼食後は,来た道を戻ります。再度百間滝を右手に遠くに見ながら下って行きます。馬場滝を見るとすぐに林道です。八丁林道では時間を掛け晩秋を楽しみながら林道終点まで戻ります。ここでは多くのキノコも見ることができます,茶色に白色,黄色と多種多様です。コシキ峠口まで渡渉を繰り返し終えると,次は急坂道をコシキ峠まで登ります。そして広域林道から谷を下ります。砂防ダム工事場所では,今度は斜面を巻かずにダム底になる大きな穴に下りました。大きなダムにならないようにと思いました。西谷林道に出てしばらく行くと今日初めて人に出会います。バイク野郎です,5台固まって通りすがると,その後に2台さらに続いて行きました。カントリーロードコースになっているため度々出会う光景です。

シロオニタケ? 広域林道

 深山の秋は早く過ぎていきます。晩秋のそんな中で見た百間滝は見応えがありました。天気も良く紅葉色と共に日頃の気持ちを癒してくれる一日でした。