皆子山(ツボクリ谷〜東尾根)


東尾根道



2010年10月23日(土) くもり時々晴れ  森の旅人M



コース:
足尾谷橋〜足尾谷〜ツボクリ谷〜皆子山〜東尾根〜P941〜P837〜平〜国道〜足尾谷橋





 紅葉時期本番には少し早いですが久しぶりに皆子山へ出かけました。今回は初めて山頂から下るルートとして東尾根を歩くコースとしました。

 いつもより早い時間に家を出たため早朝6時過ぎに現地着,ところが1台既に駐車しています。よく見ると湘南ナンバーでした。男性が車外にでて現地確認しているようです。こちらが路肩に駐車するとすぐに中年男性がやってきて皆子山への入り口に間違いないか聞かれる。入口が分かりにくくて苦労したとのこと。確かにどこにも皆子山の入り口等標識など何もない。神奈川県からこの京都一の皆子山へやって来たそうです。若干のアドバイスをした後,入山開始です。彼は朝食のラーメンを食べておりました。

 周囲の木々もまだ紅葉シーズンではないため,葉も少し色付き始めたかという感じである。途中の発電所での水量も少なく渡渉も問題ないと思われる。 林道終点から直ぐに丸太橋を渡り渡河が始まるが,以前あった丸太橋が流されたのか丸太の半割り橋に変わっている。傾斜があり滑りやすそうでまた4〜5mと結構な長さの橋のため,バランス崩して「ドブン」だと先が思いやられる。ここは橋を渡らず少し濡れるが川に下りて渡渉する。続く岩を上るため掛けてあった梯子も無くなり自力で岩の上へ。1年半ぶりでも変わっている。谷分岐を左に見て次に出合うのは「くの字橋」傷み始めた丸太橋のため,ロープを掴み恐る恐る渡るので渡りきるとほっとする。この先の分岐でツボクリ谷へ入って行きます。

発電所放流口と魚道 渡らなかった丸太橋)

 天気は曇り空となっている。降ることは無いと思うが予報より悪い。秋花の時期も終わりキヤヤマブシも結実して,今年を終えようとしている。谷を行くと最初の2mの滝が表れる,ここは一旦右岸の崖をよじ登り巻いて乗越えて進みます。ここから左右への渡渉が何度も始まります。続いて2番目の滝はよく見ると2段となっており,下の滝は右岸の岩に上がり,上段の滝前で左岸の岩をよじ登ります。ロープはあるものの掴みやすい岩なので四股を使って上るほうが安全でしょう。トチノ木の大木を通過するとツボクリ谷らしい景色が現れます。よく見ると花期の終わりのダイモンジソウを目にした。やがてツボクリ谷出合の分岐に到達します。この辺りの紅葉も気に入っているのですが,まだです。

ツボクリ谷 ツボクリ谷出合
散り始めのダイモンジソウ 木に止まっていた蛾

 ツボクリ谷出合から山頂へは胸突き八丁が始まります。特に最後の細谷にあるロープから山頂は休み休みに登らないと足が進みません。山頂近くでよく見かけたササが今年も全く見当たらず,歩きやすいので助かるがどこへ消えたのか不思議である。ようやく着いた山頂,天気もほどほどに晴れて山行日和になりました。

 武奈ヶ岳と比良山系が前方に広がりよく見える。琵琶湖側から雲が上がって打見山は隠れている。今回は昼食にと久しぶりに山頂でゆっくりとカップラーメンを食べようとバーナー持参でやってきた。昼食と言っても9時前である,早過ぎる。おにぎりだけと思ったが,せっかく持ってきたのと腹もすいているのに変わりなく結局バーナーを使い温かいカップラーメンとおにぎりを食べることに。ところが割り箸を持ってきていないことに気づく,仕方ないので枯れて残っているササの枝を代用にして食べた。山頂に30分いたが,湘南ナンバーの彼は姿を現さず谷も見に行ったが人影は無かった。少し残念だが出発することに。

山頂直下の急坂 皆子山山頂
武奈ヶ岳 ごちそうさまでした

 復路は寺谷の取付き手前から分岐する東尾根道に入って行く。スギの植林が広がる中, 鞍部から登り返すと薄い道とテープが続いている。最初のピークから北東へ左手スギ植林地,右手は雑木林になっている。しっかりとした尾根道が続き歩きやすい。小ピークからP941手前の鞍部に下る。左右(南北)とも深い谷になっている。北側の谷の具合を見に行こうとしたが,前方のスギの小木の下にスズメバチがいた。すぐに尾根道に戻る,シダ道を通りP941へ登る。P941では例の赤い何故か「大阪」と書いてある標識を目にする。

東尾根道へ P941手前鞍部
P941には「大阪」の標識が 平−寺谷分岐

 P941の東では尾根分岐となっているため東南東へ下る。その先にも平―寺谷分岐があり南の寺谷方面には多くの枝が積まれていた。南南東へ下るがスギ植林の中は薄暗い,再び尾根分岐であるが赤いポールが目印の所から自然と道はP837へ下っていく。P837辺りから尾根が広がりルートを外さないようにテープを確認して進む。こんな山中で今日は誰にも会わないと思っていたら下から複数の人が上がってくる。学生らしく若い男女4人であった。P837を抜けると雑木林となり森も明るい。やがて平へ下る尾根分岐になったがテープが見当たらず,地形と方向と見定める。地図で確認してから北東に細尾根が下に見える,間違いないと思いスギ植林地の急斜面を下って行く。急斜面は平まで続いた。やがて墓地が目に入り墓地横の東尾根取付きに出た。

北東尾根へ下る 東尾根取付き

 この東尾根道はスギの植林地の中を進むことが多く,平からの里道・作業道の一つではないかと思う。不明確な所もありましたが全体にしっかりした道でした。しかし,皆子山を楽しむなら,やはり谷歩きかなと思いました。

 下山後は平から国道に出てから林道に入り足尾谷橋まで戻ります。林道の路傍では,オレンジ色の頭花を持つベニバナボロギク,紫色のノコンギクに薄いピンクのキセルアザミと秋の終盤に咲き誇っていました。