小てつのよも山話(NO.85)
小てつ、落葉を踏みしめて


落葉のじゅうたん近江坂



2010年11月30日(火)                小てつ








またまた「高島トレイル」である。
前回、okaoka隊で訪れた「近江坂」、この上ない紅葉の屏風絵巻を体験し、ま
た林道から見上げる疎林の稜線を眺め、「桜峠」まで歩いて丁度半分、今年はこ
こまでとキリをつけたつもりが、もうダメで、居てもたってもいられずに「河
内谷林道ゲート前」に稲妻号をデポする小てつであった。

こう言う居てもたってもいられない性格を、捜査員Iの郷里のほうでは「ガイシ」
と言うそうで、小てつは「ガイシ3号」ということになっている。「3号」がい
るのだから当然「1号」、「2号」がいる訳で、栄えある「1号」は何と捜査員I
のお母様というから、大体承知で、血筋は読める。

さてその「近江坂」、さすがの古道であって深く掘り込まれた道は歴史を感じる
のを通り越し、まるで蟻の行進を連想してしまうくらいだ。いったい何人の足
がこのような道をつくったのか?

先週は百花繚乱の絵巻だった山肌の葉っぱは、今週はもう散ってしまっていて、
その深く掘れた山道に、ふかふかのクッションとなっている。この季節になる
と思い出す方が一人。

今よりももっと駆け出しで、いつもブルブル歩きだった当時の小てつ、「雲取山」
を訪れた。学校脇のおばあちゃんの空き地に駐車させてもらい、いつものよう
に'ぜぇぜぇはぁはぁ'、やっと「寺山峠」に着き、汗をぬぐっていると、後
からこられた単独男性もザックを降ろして休憩された。

山慣れたやさしそうな印象の方で、話かけると、
「昔は遠いところの高い山にも行ったけど、体を壊してからは近場ばかり・・」
とおっしゃり、また
'今日は、落葉を踏みにきました'
と語られた。
小てつはその時、軽く「さぶいぼ」が走ったことを思い出す。

斉藤祐樹の「仲間発言」の時にも「さぶいぼ」が走ったが、これは気持ち悪い
「さぶいぼ」ではなく感動の「さぶいぼ」である。いっぺんにその方のファン
になってしまった。

「一の谷」に向かうというその方に、半ば金魚のフンでついて行ってみたい気
持ちと、その感動を咀嚼したい気持ちとの葛藤で、何とか「ハタカリ峠」の方
向に足を向け、稜線から眺める景色の気持ちの良かったこと。

いつかあのセリフが似合うような「山ノボリスト」になりたい小てつであるが、
今の小てつがあのセリフを「山ガール」に語っても、
「何? 気モイおっちゃん! おっちゃんの髪の毛が枯れてんのちゃうん?」
とはしゃがれるのがオチであろう。


がんばれ小てつ!落葉の似合う男になれるまで!


                        【 記: 小てつ 】

わかりぬくいですが白山が見えます