小てつのよも山話(NO.73)
「山は辛抱?」


「小てつさん、ここから雷の杉まで4,650歩ありましたわ。」



2010年1月26日(火)        小てつ







「小てつさん、ここから雷の杉まで4,650歩ありましたわ。」

 これは去年のお正月の話。誰に頼まれもしないのに、1メートルの積雪の中、
 小父さん一人で、山荘の付近を散策ついでにあたりの歩数を勘定してきたの
 だと。

「私ねぇ、いつも歩数を数えたりしてますのや。
 例えば、家からスナック○○○までは150歩ですしね。」

 それがどうしたん?と言うなかれ、歩数がわかれば距離がわかり、移動にか
 かる時間も読めるそうだ。

「山ではね、特に登りはしんどうてつらいからね、歩数を数えてみたりします
 のや。
 あの稜線まで、200歩で行こうとか・・・。」

 丁度、マラソン選手が、「あの電柱まで・・・あの曲がり角まで・・・。」
 と念じながら走ったという話と同じだろうか?
 小てつは、数えるのが大の苦手。野球部時代はキャッチャーをやっていたの
 で、毎日の投球練習でピッチャーの投げる球数を数えなくてはいけなかった
 のだが、単純に数えていると眠たくなってくる。いい加減に数えていて、時
 折ちゃんと数えていたピッチャーから球数を聞かれ、怒られたこともしばし
 ばだった。

「単調な登りはしんどうてねぇ。我慢、辛抱ですわ。
 でも、いつか着く。歩いていればきっと着く。思うて歩きますんや。」

 いつかかならず、きっとかならず ってか・・・。
 ちょっと待て、それはひょっとして「居眠り磐音」か???  という話



                        【 記: 小てつ 】

「居眠り磐音」か???