「小てつのよも山話 番外編11」
「たんぽぽの永久綿毛のつくり方」


庄兵衛さん 永久綿毛



2010年11月16日(火)                小てつ








「松ボックリツリーのつくり方」を紹介したので、ついでにといってはなんだ
けど、もうひとつ「たんぽぽの永久綿毛のつくり方」も紹介しておこうと思う。
去年小てつのまわりの一部で大流行して、喫茶店のおかみさんにはとても上手
につくられてしまい、お株をとられたやつだが、実はその気になれば簡単につ
くれるものだ。

用意するものは、「針金」と「ヘアスプレー」。
「針金」は、どこにでも売っている1mmくらいの太さの鉄製のがいい。ステ
ンレスのだと、このくらいの太さだと指に刺さってあぶない。また鉄製なら普
通のハサミで切れるから加工しやすい。
「ヘアスプレー」はスーパーハードのものがいい。

まずきれいに綿毛が開いた「たんぽぽ」を見つけなければいけない。西洋たん
ぽぽの方が種に比べて綿毛が大きく、できあがりが見栄えする。

「綿毛の開いたたんぽぽ」に、少し遠いめから一度スプレーをかける。
1,2分してスプレーが乾いたら、茎を切り、茎の穴に針金を通す。
このとき、綿毛の頭花まで針金をしっかり刺さないと、後で綿毛の頭で折れて
しまう。また刺しすぎると種を持ち上げてしまうから、加減は数をこなして覚
えてください。
針金を通したら、もう一度しっかりスプレーをして乾かす。

この乾かすときに、茎から針金を少し出しておいてフック状にまるめ、さかさ
まにして何かに吊るして乾かすと数を稼げるし、発泡スチロールに針金を刺し
て立てておくなど工夫をして下さい。
乾けば多少息を吹きかけても綿毛が飛ばないくらいになる。

あとはハサミで針金ごと茎を切り、好みの長さに調節して飾りつけしてくださ
い。

もうひとつの「永久綿毛のつくり方」は、少し難しい。

瓶入り永久綿毛


用意するものは「ワインなどの空き瓶」と「シリカゲル」。
「ワインの空き瓶」は白ワインの方が、瓶が透明でよいと思う。
「シリカゲル」は乾燥剤。昔からある最初は透明で、湿気を吸うとブルーに変
わる不思議な粒。薬屋に置いてあるはずなんだけども、量販の薬屋にはなかな
か置いてなくて、小てつはわざわざ「エイデン修学院駅」の近くの薬屋まで買
いに走っているくらいだ。

飲み終わり、洗ってよく乾かした瓶に「シリカゲル」を底2〜3cmくらいに
入れる。
そこに花が終わり、一旦倒れて再度立ち上がった、まだ綿毛が開く前の「たん
ぽぽの綿毛」の茎に針金を通したものをストンと入れる。
針金の刺し方は、「スプレー」のときと同じ。
ここでポイントは、綿毛は2本くらい入れるのがきれいで、綿毛が開いた状態
を推測して、茎の長さに段差をつけて切り落とし、瓶に入れることだ。

瓶にコルクでふたをして、一週間くらいで綿毛が中で開く。
まるで「ボトルシップ」のように、どうやって入れたの?となるわけだ。

近影


開くまでの一週間の間、瓶の側面に頭花が当っていないか、当っていたら瓶を
傾けて側面から離してやる世話も必要だ。
瓶を「サントリー角瓶」でやってみたり、「シャンパンの瓶」とか、それこそ雑
貨屋で見つけてきてもいいし、底の「シリカゲル」の上に、枯れ草をまるめて
入れるとか、あと「たんぽぽの綿毛」じゃなくて、「らっきょの種」でやったこ
ともあります。花火みたいになって、おもしろいのができましたよ。

でも逆に上手につくれたのからプレゼントしたりで、我手から離れていきます。
これは「松ボックリツリー」とは逆に、数をつくろうと思うと、酒代がいって
たいへんです。また、いい瓶のお酒は高かったりして・・・。

たんぽぽは、花が終わると一旦倒れて、養分を頭花の種に送り、しばらくして
再び立ち上がり、乾燥した風のある日に開いて種が飛ぶって知ってました?
また再び立ち上がった時には、種を遠くに飛ばせるように、花のときより茎が
長くなっているんです。
何か思わせる「格言」の題材みたいでしょ。

こんども現物は「広河原の庄兵衛さん」にありますので、見たい方は、少し
遠いですが、足をお運び下さいませ。


                        【 記: 小てつ 】