親父の山歩き報告 (NO.42)
初心者オヤジ今回は南アルプス薬師岳(鳳凰三山) ほんの少し秋を感じながらの歩きでした。 |
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森林限界を過ぎ目の前にはじめて姿を現した富士山 |
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2010年 9月2日(木)〜 9月4日(土) 洛西オヤジ
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◆まあ九月と結うのに連日の猛暑、ヤメテクレーの毎日ですが、皆さんいかがお過ごしでしょうか。前回は一週間の山歩き、最後は薬師岳でしたが、そうや南アルプスにも薬師岳があるのやなあ〜と結う単純な発想から、今回の鳳凰三山行きとなりました。前回にくらべて短時間ですが、比較的静かな歩きとなりました。
■9月2日(木)
結局バスは二台出ました。山間部を相当走るので全員着席が原則なんでしょうか、松田聖子ちゃんが歳食って、メチャ厚化粧したようなオバチャン(ゴメン)車掌さんと、ズボンが半尻状態の兄ちゃんの、異色添乗員コンビでバスは出発。オヤジはすぐにウトウト、(まだ寝るんかい)そのうちにバスが大きく揺れだし、山間部の曲がりくねった道を走ります。時間どうり、10時40分ごろ夜叉神峠登山口到着。降りる人は7〜8人、ほとんどは広河原まで行くみたいです。ユックリと支度をして、11時丁度に取り付きました。
最後になったオヤジ、例によってヨタヨタと登りだしますが、大体登山口からは、急な登りで取り付くイメージがあるのですが、まあ歩きやすいフラットな登りが続きます。しかもそれが長いので、逆に単調すぎて疲れます。(贅沢ゆうなあ〜)展望が全く無いカラ松林の中を歩く事1時間、夜叉神峠小屋に到着。目の前にドカンーンと広がる白峰三山、なかなか憎い演出です。 丁度12時、朝コンビニで買ったオニギリを食べていると、バスで一緒だったオバチャン(スンマセン)二人組みが降りてきました。少し先の方まで行ってきたとのこと、川越から来られていると結う事です。今回の歩きの中でお話させて頂いた方は、すべて関東の方でした。やはり南アルプスは、断然に関東の方が多くなるみたいです。 この二人連れのオバチャンたちも、朝東京を汽車(古い表現ですね〜)で出て甲府に到着。オヤジと一緒のバスで此処まで来られたわけで、装備も軽装で、ハイキング感覚の歩きを楽しんいると結う感じです。この夜叉神峠からの展望を楽しんで、今日中に帰るとのこと。オヤジが「もったいないですね、折角ここまで来たのに」とゆうと、「十分です、此処から先に行くのは体力的に無理です。それに時間もないです。」と話されていますが、その後少し話をしていると、そんなのは謙遜で、いろんな山を若い頃から歩いてこられているなあ〜と察しられます。 だいたい山歩きをしている人達は、自慢派と謙遜派がいるみたいで、少し話をしていると判ります。まあどちらでもいい事で、気分よくお話が出来るのは、前回も書きましたが山のパワーなんでしょう。
オニギリを食べ終えてオバチャン達と記念撮影をして、又、ヨタヨタと歩きだすオヤジ。しかしこのコース足元も歩きやすく、急な登りもなく、これで展望がよければ結うこと無しなんでしょうが、そうはうまい事行きません。唯、植林ではない自然のフラットな樹林帯を黙々と歩くと結うのは、(たまに花も見られるのですが、イマイチ)良いような、ダルイような感覚でヨタヨタと杖立て峠、苺平と進みます。
今夜宿泊予定の、南御室小屋の案内が現れ始めますが、予約の無い方は4時までに入ってください、遅くなる方は連絡してください、夜食が出来ませんとTEL番号が書いてあります。例に拠ってヨレヨレで歩いているオヤジは、時計を見ると3時半、ウワーエライコッチャ。携帯で連絡しようとしましたが、圏外、アカン、俄然あわてて歩き出すオヤジ。幸いフラットな下りの巻き道でヨタヨタ、バタバタ、コンチキショウで息きらして、何とか4時少し前に南御室小屋に到着、登山口から5時間でした。(チョット余裕かましすぎました) 小屋は南アルプスの山小屋の雰囲気が満開、小屋の前にはホースから水が湧き出て、自由にお飲みください、とこれが又うまい水です。そういえば南アルプス天然水と結うのが市販されているなあ〜。小屋はオヤジを入れて5人の泊まり、しかし、テン場は結構沢山テントが張られています。水場も近いし、フラットなコースはテン泊にはもってこいやなあ〜と思うオヤジ。(実際は翌日、そんな甘いモンやおまへんでした)まあ前回と違ってユックリの山小屋泊まりとなりました。
■9月3日(金)
小屋で一緒だった男性二人組みが、直ぐに追いついて来ます。先に行ってもらいヨタヨタと登ります。やっと今回の歩きで、初めての森林限界を過ぎたところ砂払岳に到着、そして程なく薬師岳山頂です。
昨年見たかった富士山が、雲の上に悠然と浮かんで見えます、感動の一瞬です。この時ばかりはピーカン有り難う、有り難う、です。写真を続けて載せますが、オヤジのちっぽけな感動にお付き合いください。
さあ見とれていてはいけません、先に進みましょう、もう観音岳が目の前です。相変わらずのヨタヨタですが、鳳凰三山で最高峰の観音岳(2840m)です。二組のご夫婦が居られました、ユックリ展望を楽しんで居られます。オヤジは先の時間が不安だったので、リュックを下ろさずに目の前に広がる稜線の先、地蔵岳に向かいます。
さすがに昨日のような訳には行きません、アップダウンが厳しいです。しかし振り返ると富士山が、綺麗に見えて最高のロケーションです。 やがて赤抜沢ノ頭(なんやけったいな場所やなあ〜)もう富士は観音岳に隠れて見えません。有名なオリベスクが目の前に。
赤抜沢の頭は白鳳峠への分岐になっています。右に少し下ってなんとか、地蔵岳に到着なんですが、本来の山頂は当然あのオリベスクの上なんでしょうね〜。鳳凰小屋への分岐の案内がある広い所に、多くのお地蔵さんが立ち並んでいます。このまま鳳凰小屋に向かうか、迷ったのですが折角だからと、とりあえずオリベスクに向かいます。
砂地から極端な岩場に、なかなか厳しい岩場、ストックもリュックも置いて登ります。久しぶりに三点保持を意識しないと登れません。しばらく見えなかった富士山が、巨岩の向こうに見えました。さて何とかオリベスクの直下まで来たのですが、何処にも登れるルートは無いようで、一箇所だけ、トラロープより細い、ロープがぶら下がっています。こんなんで登るのかな〜と見に行きましたが、オヤジの技術では無理で手がかり、足がかりが全く無い直立した岩です。他に誰もいません、落ちたら一巻の終わりは間違いないところ、諦めて戻ります。結構イチビッテ挑戦するオヤジですが、今回は完全に諦めです。しかし登る人もいるのやろなあ〜。
さあ大分時間を掛けてしまいました、鳳凰小屋に向かいます。しばらくは砂丘を歩く感じでザレ場を下ります。やがて樹林帯に入りますが、昨日の夜叉神からのコースとは様相が全く違います。汗が噴出し水分をとる量が増えています。11時頃に鳳凰小屋に到着。南御室小屋から5時間、教科書よりは少し遅れています。ここでも、小屋の前に水場があり、どうぞ自由にお飲みくださいと結う感じです。 カラになったペットボトルに水を補給、食事をしていこうかなあ〜と思いましたが、先に進む事に。小屋の前で本を読んでいたオネ〜チャンが(小屋の人でした)「どちらまでいかれますか」と声を掛けてくれました。「はい青木鉱泉ですが、時間どれぐらいでしょう」とオヤジ、「そうですね〜普通の人で、4時間ぐらいでしょうか、泊まられますか、青木鉱泉に、でないと今日はバスは無いと思います。土、日、月、だけバスが入ります」とのことです。オヤジは「はい泊まる予定です」とお礼を言って先に進みます。4時間かーやはりオヤジが考えていたとおりロングコースになりそうです。
実際このあとは大変なコースとなりました、岩がゴロゴロの強烈な下り気が抜けません。五色滝に到着の時点で12時、昼食にします。最近は小屋の弁当頼まず、ラーメン炊いてが定番になりました。急ぐ時は行動食で済まします、食事の後、滝を見にコースを外れて急な斜面を下ります。滝は結構迫力がありましたが、まあこんなもんでしょうと結う感じです。
それよりこの先の下り、まあ〜長かった事、もちろん時々下からの登山者に合いますが、みんなバテバテと結う感じ、この強烈な下りの長帳場が登りになるのですから、ゲーです、オヤジには無理です。しかし後で聞いた話だと、ガイドブックに拠っては、このコース下りには危険度が高いので、青木鉱泉から登るのを推奨しているとのこと。なるほど、いろいろ考え方はそれぞれです。それにしても、コース上の滝めぐりはしたものの、このドンドコ沢コースまあ長かった〜。結局青木鉱泉まで鳳凰小屋から5時間、南御室小屋から10時間の歩きでした。防災ダムが見えてからもまだ、チンタラ歩き青木鉱泉の屋根が見えた時は、あ〜しんどかったーと結うのが実感でした。 青木鉱泉は山荘といいますか、旅館といいますか、一室にオヤジ一人(もちろん料金も、山小屋と同じと結うわにはいきませんが)他に南御室小屋で一緒だった男性二人連れ(オヤジより、1時間前に到着したそうです)と女性客が一人の静かな感じで、着いて直ぐに入った温泉は、ああ〜極楽極楽でした。温泉好きのオヤジは寝る前、朝と三回も入りました。食事も山小屋とはもちろん雲泥の差、ご馳走様でした。
■9月4日(土)
やがてバスに乗り込んで韮崎に向かうのですが、地道をガタゴト走るバスにオヤジもお二人さんもビックリ、(乗客は三人)地道をこんなに長く走るのは珍しいです。やがて甲府盆地に出たバスの窓から地蔵岳のオリベスクが小さく、しかしはっきりと見えています。出来たらあのテッペンに立ちたかったなあ〜と思うオヤジを乗せて、バスはJR韮崎駅にむかいます。 さて今回見た富士山の姿は、今後も忘れない程の感動を与えてくれました、山での人との出会いは一期一会、そして風景も、決して同じ風景は見られないのだと教えられた気がします。 感謝、感謝。 【 記: 洛西オヤジ 】 ![]() ![]() ![]() ![]() |
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