堂満岳(神爾谷/北比良峠)


 
堂満岳山頂


2011年5月5日(木) くもりのち晴れ  森の旅人M

コース:
イン谷口〜旧リフト乗場(マイクロ発電所小屋)〜神爾(しんじ)谷〜北比良峠〜旧山上駅前広場〜金糞峠〜堂満岳山頂〜堂満東稜道〜ノタノホリ〜イン谷口





 今年はシャクナゲの当たり年だそうで,市内の有名所の花便りが入ってくる。7年前にGWに堂満岳を登った時は外れ年で余り見ることができなかった。今年こそはとシャクナゲを見るため再び堂満岳へ向ったのですが。

 天候は午前中くもり,しかし午後から晴れ予報のため安心しての山行になります。イン谷口には早くも10台以上が駐車し,今出発しようとする人達がいる。旧リフト乗場側に上がり駐車する。今日は初めての神爾谷をつめて北比良峠に至り,金糞峠を経由し堂満岳を目指します。旧リフト乗場へ行くと,その乗場小屋には「比良マイクロ水力発電小屋」の看板が掛かっていた。比良山の谷水を使った自然エネルギーの活用を行っているらしい。小屋の脇を通りコンクリート道を登っていく。スミレにツバキを目にするが少し花の時期が過ぎているようだ。ツツジは盛りで多くの花を付けている。

旧リフト乗場 神爾谷と釈迦岳分岐
神爾の滝: クロモジ

 リフト道を横切ると神爾谷と釈迦岳の分岐となる。左手の神爾谷に入り,しばらくすると「神爾の滝」の案内標識,細い道から谷への急斜面を下り,滝直下に辿り着きます。滝の落差は15m位で流れ落ちた水は左に少しねじれてから落ちていく。本道に戻り先に行くと谷に降りる。石灯篭がありコンクリートの砂防ダムが姿を現わす。右岸へ渡渉して谷を上がっていくといくつもの砂防ダムが設けてある。黄色い花芽が付いているクロモジ,更に山サクラも見ることができた。八つ目の砂防ダムで左岸へ,対岸の石に赤丸の印がつけてある。谷を一旦離れて急斜面のガレ道を登っていく。結局八つ目のダムを迂回するため再び谷へ,この後も砂防ダムを見ながら谷上流へ向う。

砂防ダム ガレ場

 ガレ場に出ると遭難碑があり,少し緊張感が高まる。赤丸のマーク頼りに追いながら上流へ。谷の隅には残雪も残っている。谷二股になり右手に砂防ダムから落ちた水が下の岩に当たり滝状になっている。この横の急斜面の岩場を越していく,ロープも張ってあるが岩と木の根っこを使えば難なく上部へ上がれる。砂防ダムが更にあり神爾滝分岐で出会った夫婦が休息中で追い抜く。ガレ場の急斜面は続き,やがて小広くなった場所となり谷二股になる。「登山道」の標識がある左の谷に入って行く。

急斜面の岩場を登る 谷二股登山道標識
神爾谷上部 神爾谷上部を行く

 谷から離れ急斜面を登る,次は細尾根を上っていく。尾根途中から琵琶湖が見える。更に登ると神爾谷上部で有名なクサリ場が現れる,今はその脇の修復した斜面に道ができているのでクサリ場はパス。登りきるとダケ道分岐に達し,旧ロープウェイ山上駅前広場に出る。建物は全てなくなりすっきりした広場になりケルンと山の看板だけが残っている。連休中で家族連れ,グループなど見える。

  尾根道を金糞峠に向う,シャクナゲが目立つようになるものの全く花が見えない。途中で出会った地元の男性に聞くと,今年は咲くのが遅く1週間から10日後くらいが最盛期ではないかと教えてくれた。どこか咲いている場所はないかと聞くと700〜800m辺りなら咲いていると情報をくれた。金糞峠では夫婦と地元の男性のほか,正面谷を登ってきた単独男性の計5人。少し早いがここで昼食を摂る。

金糞峠 イワウチワの群生

 昼食後は堂満岳目指して分岐の坂道を登っていく。南比良峠分岐を過ぎて尾根道に入ると堂満岳の北斜面ガレ場が良く見える。シャクナゲは多くなるもの一輪の花も見当たらずつぼみも固そうだ。急斜面を上りようやく着いた山頂は,2組のグループが昼食中で狭い山頂がより狭く長時間滞在できる雰囲気でない。念のため辺りを見渡すと西側に数輪の咲き出したピンク色のシャクナゲを見つける,近くには膨らみ始めたつぼみもある。何とか写真に収めることができ最悪の花見とならず良かった。天候も青空となり良好となってきた。

山頂で見つけたシャクナゲ つぼみ膨らむ

 イン谷口へ帰るため堂満東稜道の急斜面を下っていく。次々と山頂を目指す人たちとすれ違う。急斜面の緩やかな場所にある大岩では夫婦が昼食中であった。標高900mから850mでシャクナゲの咲いている木を目にする。ようやく様に成る写真が撮れそうだ。ただし,2〜3本のみで淋しいことに違いない。

シャクナゲ(ピンク色) シャクナゲ(紅色)

 古崎川上流の谷に降り立ち,谷を下りノタノホリを通り人気のない別荘地に出る。イン谷口への脇道に入り小橋を渡る。イン谷口にあった建物も全て無くなり駐車場となり,多数の車が駐車しており時の流れを感じる。

 今回は期待していたシャクナゲの花が余り見られず残念でした。改めて花盛りに来て見たいと思います。