雲取山(一の谷古道探索)


 
雲取山山頂


2011年6月26日(日)  晴れたり曇ったり  森の旅人M

コース:
花背高原前〜寺山峠〜一の谷出合〜雲取峠〜雲取山〜二の谷ワンゲル小屋〜二の谷出合〜一の谷〜一の谷支流谷〜尾根稜線〜寺山峠〜花背高原前





 久しぶりの山行で梅雨が明け切らない天候が不安定のため,無理のない近場の山へ。結果,雲取山へ向うことにした。今日は,一の谷に地図にある支流谷から延びる古道を探索することにした。現地に到着すると思いの他,晴れて暑いくらいだ。

  旧花背小中学校前で,単独男性が地図を見ながら立っている。行き先を尋ねるまでもないが雲取山に登るそうだ。先行しスキー場跡の脇を登っていく。林道の両側ではウツギが白い花を誇らしげに咲き誇っている。沢沿いに進み,谷分岐を左手に入る。谷上流部で休憩中に男性が追い越していく。木の根っこ道を登り,左回りで大きく尾根を回りこみ寺山峠に向う。寺山峠で先行の男性が休憩を取っており,今日のお互いのルート話しなど雑談をする。今日は巡視路を行くとのこと。冬場にも来たことがあるとかで,この山は良く知っているようだ。

寺山峠 一の谷出合

 一の谷へ下る,一の谷出合まですぐだ。出合から北に向って進む,開けた谷筋に残る道を歩く。少し歩くと左手に山小屋が見える「雲取山荘」である。雑木に囲まれた小屋に朝日が当たり浮かんでいる。近くの沢にピンク色の花が見える,クリンソウである。時期は過ぎているが,数少ないが数箇所で咲いている

雲取山荘 クリンソウ

 谷分岐で一本の大杉を見て左手の谷に入っていく。雲取峠への手前の上り口を歩いていると,後方から人がやってくる。先程の男性が行き先を変えたのかと思って見ると,なんとJOEさんではないか。まさかここで出会うとは思っていないのでお互いビックリである。少し近況を話し合うが,足の速いJOEさんには先に行ってもらう。すぐに森の中に消えてしまった。細い道を登っていくと雲取峠である。

一の谷大杉 雲取峠

 雲取峠から雲取山へは近くのピークを巻きながら南下する,雲取山手前のピークを越して一旦下り,急坂を登ると雲取山だ。展望の無い山頂であるが,これからの季節では暑い日光を遮ってくれる。JOEさんは早速早い昼食準備,バーナーでラーメン作り始めている。話をしている間に食事が始まった,手早い。こちらは二の谷のワンゲル小屋で昼食予定なので,先に山頂を下りる。

 二の谷までの急坂を下る。ここではハクウンボクの白い花が咲いて,その下には落花したハクウンボクで白くなっている。同じ花でも散り方が違う。ウツギは花びらがパラパラと落下するが,ハクウンボクは花が全体で落下するので良くわかる。

 ワンゲル小屋前のテーブルで昼食を摂るといってもおにぎりとお茶だけ。寄ったコンビニの棚には選ぶにも弁当なし,おにぎり僅かで楽しみの無い昼食である。

ハクウンボク 立命ワンゲル小屋

 昼食後しばらく居たかったが,急に雲が出てきて不安定な天候となってきたので先を急ぐ。二の谷に沿って渡渉を繰り返すと一の谷との出合に着く。ここでは以前無かった林道が一の谷の奥に向って出来ていることだ。切り出し用の林道なのだろう。残念なことは落ち着いた谷の風景が無くなったことだ。

一の谷林道 危ない作業小屋

 一の谷が北へ向かう位置で,本日探索をする谷を地図で確認する。谷入り口前の杉にピンクのテープが見えるが意味は不明だ。広い谷口を持っているのかと思っていたが細い。多少不安であるが細谷に入る。スギ植林地の中,道らしい道は無い。谷の右岸を一段高い位置を取りながら登っていく。相変わらず道は見当たらない。既に廃道か,それとも谷を間違えたか。前方上方に作業小屋が見える。

  あそこまで行けば道はあるかもと小屋まで進む。屋根がへこみ,いつでも倒壊してもよさそうな小屋である。期待をした道はやはりなかった。谷分岐になり左手(北東)を進む。天気も曇りとなり,スギ林の中は薄暗い。小広くなった谷から尾根稜線の雑木が見える,登り切る方向を決める。尾根に近づくにつれて急斜面となる。最後は適当に目標を決めて登り切る。そこは予定通りの鞍部に出ることができた。尾根道がしっかりついている。

尾根鞍部 寺山峠へ

 このまま花背の里に下るつもりでいたが,あまりにも道がなく,また天候も不安定であるので,今日は寺山峠に戻り花背へ戻ることにした。尾根道を北に向かって歩く。急な方向転向箇所もあるが慎重に歩けば問題なく寺山峠に戻ることができた。寺山峠で休息後は来た道を花背へ下る,静かな山の一日でした。 しかし,地図の道がなかったのは残念であった。