愛宕山〜地蔵山〜P812周回 |
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すばらしい雑木林 |
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2011年2月20日 (日) 晴れ 小てつ
コースと参考タイム 水尾 7:50〜神社裏道〜表参道出会い 9:10〜三角点 9:30〜地蔵ピーク 10:25〜芦見峠 11:30〜堰堤 11:45〜P807 12:45〜林道出会い 13:50〜首なし地蔵 14:10〜地蔵辻 14:50〜神社裏道〜水尾 16:10 ![]() ![]() ![]() ![]() 京都北山では、もう雪山シーズンも最後かと思われるこの日曜日、雪も締まった今ならと、プランを練って狙っていた裏愛宕のP812の尾根道に行ってきました。 芦見谷林道にある「芦見谷林道E362A009起点」の標識が目印のP812の尾根道、捜査員Iからいただいた「愛宕周辺地図」と表された、とんでもなく詳しい地図にも道の名前がないルートだが「すばらしい雑木林」と注記があり、okaokaさんたちも芦見谷側からと細野側からと訪れておられる。小てつも一度訪れたのだが、うっとうしかった梅雨時ですら本当に雑木林はすばらしく「ほんまにここは愛宕かいな?」(厳密には愛宕じゃないんだけれど)と思ったものだった。そのときから雪のあるときならどんなに・・・の期待があり、今回チャレンジしてきました。 本当なら「越畑」から取り付けば良いのだろうけど、ここは昨年の「おばさん山歩き隊のTさん」にもチャレンジということで、愛宕南側から「芦見峠大返しルート」でチャレンジすることにしました。 南側からチャレンジとは言っても冬のこと、時間と体力を考えれば、「梨の木谷」の林道ゲートまで稲妻号で突っ込んでいけば良いのだけれど、一応、堂承川林道は一般車進入禁止となっているし、清滝の駐車場は何故か入れたくないし、(どこかのオヤジ殿と意見は一緒?)さすればと「水尾」から取り付くことにしました。 特に冬には明るくなってから(道路事情から)と、7時に家を出る。「六丁峠」にも全く雪の跡は無く、すんなりと「水尾」の共同駐車場に着いた。となりの管理小屋のポストに、'おつりのいらないように500円'を入れて、準備を整え、いざ出発。 と、前方に熟練の単独男性登山者がいた。「おはようございます。雪ないですね。」 と声をかけ、少し先行し「農林道行き止まり」の標識のところで衣服調整をしていると、その方も迷いもなく「神社裏道」へ。うぬぬ、やっぱりみんなよく知ってるな。 先は長いのでここを準備運動と、意識的にゆっくりと登る。前回と違い620mまで雪の姿はなく、その先からは雪というより氷の道となり「スベランゾー」装着。今日は暖かく、きばってないのに一汗かいて参道出会いに合流するが、今日は人気がない。神社の階段横を素通りしジープ道へ。
「白髭神社」のところで、丁度単独女性が降りてきた。挨拶をし、ジープ道を少し進むと、今日は大変見晴らしが良く、「武奈」はもちろん「伊吹山」や鈴鹿の山々、「三国岳」まで見渡せる。山の同定をするその方は「ただ者」ではなく、結局小てつと同じく「地蔵山」に行かれるというその方と、つかずはなれずの間隔で御一緒することになる。 「地蔵辻」まできたところで、「首なし地蔵」方向に行かれるので「地蔵はこっち。」と言うと、「三角点に寄って行こうと思って。」と言われる。「三角点もこっち。」と言うと、「近道。」と言って進まれた。ははぁと小てつは思ったが、雪の時には距離よりも踏み跡のあるところを歩くほうが早い。案の定、小てつは飛ばしていないのに、その方よりも早くに「三角点」に着いた。「三角点」にも雪はなし。 三角点広場のベンチに座っておにぎりをひとつパクつく。「自宅あたりがここから見えるんですよ。ずっと歩きでも、6時に出ればお昼にはここに来れます。」なんてお話していると、リンゴをひと欠けくださり、山の話もいろいろはずむ。その女性「樟葉」から来られたというので、これからは'樟葉マダム'ということにする。
三角点を後にし、ジープ道へ。樟葉マダムに「猪ヶ谷」の到達点であるジープ道地蔵山分岐や、「滝谷」右又を遡行すると到達する芦生杉のある場所などで、谷の様子を解説しながら、今日のルートプランを話すと、何と歩いたことがあると言われる。やっぱりただ者ではない。例の「愛宕周辺地図」の存在も御存知のようだ。 地蔵の尾根で小てつがお正月に見つけた'熊棚'を紹介すると、樟葉マダムは感激される。1本の木に2ヶ所、不自然に枯れた葉っぱの残ったナラの木がある。これは熊が、まだ木になっているナラの実を食べ、食べ終わった枝を自分の尻にひいた跡である。熊は地面に落ちた実は食べないそうだ。かなり細い枝まで登っているから小さい熊だろう。それにしても、捜査員Iや武庫川のHさんといい、マダムは熊好き??? 反射板にもあまり雪はなく、担いできたスノーシューは踏めるんかいな?と心配になってくる。最後の登りで樟葉マダムが言うには、「三日前には、雪が深くてツボ足ではキツク、ここで撤退した。」と。三日前にも来たん???ですが、急激に雪が溶けてしまったんだ。今日はここらで3℃ある。 地蔵ピークに着くや、ここでもひとつ、おにぎりをほおばる。樟葉マダムは、ザックからバナナを取り出した。こういう何でも色々とザックから出てくるところも、先述のお二人と全く良く似ている。どうやってパッキングしているのか不思議になってくる。 地蔵ピークの木っ端微塵の杉が、まだ青々としていた時の話をすると、「小野村割岳」の稜線にある「雷杉」の話も出て、やっぱりあちこち歩いておられるようだ。
今日はここから戻ります、と言われる樟葉マダムとお別れして地蔵ピークを後にする。地蔵の北側は雪が深いと有名なところだが、もう締まっていてアイゼンもいらないくらいだ。小てつはここまでずっと「スベランゾー」だけだ。 増えた馬酔木の枝くぐりが大変で、それを越したあたりで10数人のグループと行き違う。スキー場跡の少し手前で、せっかくだからと少しだけスノーシューを履いて遊ぶ。しかしながら、スキー場跡の釜のところまでで、スノーシューはおしまい。 芦見峠近くの、鉄塔横の滑り台みたいなところが凍っているくらいで、難なく芦見峠に着くが、東側には踏み跡はない。水路の取水口まで道なりに降りると林道をいくらか戻らないといけないので、そのまま突っ切る。今の時期、'植林だっこ降り'は、雪や霜柱で地盤が緩んでいて植林もろともの恐れがあるので、ここはストックを突いて足がかりにし、急坂を降る。そうするとドンピシャで堰堤にのところ、E362A009の標識杭に出る。(良い子はマネしない。)
ちゃんと道を歩いたところにある「越畑隧道」の取水口、地蔵の山腹にトンネルがあって、芦見谷川の水を越畑側までひいている。越畑の方は、細野側に取水料として年に○万円支払われているそうだ。昔はもっと上流の「滝谷出会い」くらいから取水されていて、'歩京さんの道'はその取水道の名残だそうだ。 ヤマケイの「京都北山」の地図には、まだ点線で残っている'歩京さんの道'、実は崩壊が進み、とてもじゃないが歩けたもんじゃないし、危険である。早くの校正が必要と思う。 水深の浅いところを狙って芦見谷川を渡り、道なき斜面を登るのだが、数十メートル登ると道跡が現れて、okaokaさんのテープがある。道跡を降って取り付きを探そうとも思うのだが、せっかく登ってきたからと先へと進む。道跡はギザをきりながら急坂となり、芦見峠を見下ろし「三頭山」とならぶくらいまで登るとゆるやかになり、地図で見るよりははっきりとした尾根道となる。 標高750mの尾根なりに進路を左手にとるあたりで念願のスノーシューを再び装着。締まってはいるが、今度は踏み抜きが予想される。雪の深さは膝までくらいだが、踏み抜いたときのショックが嫌いだし、ツボ足よりかは格段に早く歩ける。 京都北山では'ワカン'のほうが向いているという方も多いが、条件にもよると思うけど、守備範囲はスノーシューの方が広いと思う。慣れればワカンより早く歩けると思う。担ぐ重量もそう変わらないし、降りはまっすぐ踏み出さなければ良いし・・・。 ここらあたりはずっと雑木で、何やら懐かしい感じがするのはまだ松の木が残っているからだろうか?ミズナラの木も、まだ粉は出ていなくて被害は出ていないようだ。また、例の熊棚が多数あり、愛宕の熊は飢えなかったみたいだ。
ここの雑木はくぐらなくて良く、快調にP807の誰も踏んでいない尾根道を楽しむ。と、P812の手前の「細野」からの出会いで数人の踏み跡が合流する。好きものがいるのは「比良」と同じで、さすがは裏愛宕。 陽が照ってきたのでサングラスをと、頭に手をやるのだが無い。途中で落としたみたいだ。高い品物ではないのだけれど、他人のものなら何でも拾いに走る'猟犬小てつ'が、自分のものは放っておくのもしゃくなので、戻って探す。ここで20分のロス。 P812を降ったところで、二人の林業の方が間伐採をしておられた。今は間伐採をされた木も、山腹にそのまま放置されてしまう。昔の山には枝すら落ちていなかったのに比べると、荒れた感じは仕方ない。このあたりでスノーシューをはずす。 P792は、トラバースするように尾根の東側に道があり、なりに進めば林道に出る。林道に車が一台駐車され、先ほどの林業の方だろう。林道を少し降ると、また林道と出会う。左に行けば「ダルマ峠」右に行けば「竜の小屋」。夏場なら、左に行って水を補給するのだが、降って登ってがいやなので右に進む。京都市内の景色が見たい方は、左に行くべきか?まあ時間は変わらない。 「首なし地蔵」のさかさま峠には、もう道に雪はない。再び愛宕を目指して裏参道を歩いていると、また10人ほどのグループと行き違う。道をゆずってくださるから急いで登れば、
「ゆっくりして下さい。私たちは、もう降りるだけですから。がんばって登ってきて下さい。」
P812の尾根の雑木林はすばらしい雪道でしたが、訪れられるなら、まず雪のない時期に一度歩かれてから、行かれることをお勧めします。 以上、小てつレポ ![]() ![]() ![]() ![]() |
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