小てつのよも山話(NO.89)
越すも越さぬも'腰'次第


茶店 2010.11.03 捜査員I撮影



2011年2月20日(日)            小てつ








山登リストにとって、日野のK氏が痛めた「ヒザ」と同じく、「腰」の痛みもつ
らいもの、先日、山科で偶然お見かけした「ふ〜ちゃんさん」も、ずいぶんし
ばらくの間「腰痛」に悩まされておられるし、あの健脚のHさんですら山を歩
くときには、コルセットをされているくらいだ。

実はこの「腰痛」、悩まされている動物は「人間」だけだという。神様のいたず
らにより、二本足で歩くことになった「人間」は、ずんずん脳がでかくなり、
立って歩き続けていると、支えきれなくなって「腰痛」になるという。

動物だった頃、もっとまっすぐだった背骨は、横から見るとS字に曲がり、運
動の際の頭の重みを吸収できるように進化してはいるものの、筋肉や関節の軟
骨が弱れば、たちまちに腰に痛みが出る。

痛みが出れば、本来の姿勢でいられず、かばってS字を形成できなくなり、頭
は前に下がり、猫背になり、余計に重みが吸収できなくなって、「痛みのスクラ
ンブル」に落ち込むそうだ。
ホモサピエンス姿勢が、ネアンデルタール姿勢になるのだが、脳はホモサピエ
ンスなので、痛みとなってくるのだ。(よけいややこしいたとえやな)

ただ、「ヒザ痛」はヒザの関節内の磨耗や傷つきで起こり、血液が入り込まない
ところで起こるため、自然にはなかなか直りにくいのだが、「腰痛」はある程度、
筋肉を鍛えることでカバーできるそうだ。

要は「姿勢」、正しいS字を形成できるように鍛えなおさなくてはいけない。何
をするのも痛いような「ぎっくり腰」のような、「炎症」を起こしているときに
は、何をやってもダメで、まず絶対養生だけど、そうじゃない場合は、軽い連
続した運動で患部のまわりの筋肉を鍛えるのがいいそうだ。
まずは「階段踏み」。普通マンションなどの階段は22cmくらいだが、それよ
りも少し低い段差、15cmくらいの踏み板があれば丁度いい。それで「踏み
台昇降」するのである。1回に15〜30分ほど。痛みが出なければ、両腕を
頭の後ろで組んでやると効果絶大!自分でも背骨がS字になっているのが実感
できる。
でも、無理は禁物。何事も程度が大事。

もっと痛みが出ないようなら、とっておきのがある。「懸垂」である。
一時流行った「ぶらさがり健康法」では、筋肉は鍛えられない。ある程度の高
さの鉄棒状のものに、ひじが直角になるくらいにして姿勢を保ってぶら下がる。
なお腕力のある方は、そこから懸垂。やってても、自分で腹筋、背筋に力が入
っていることがわかるくらいに鍛えられる。

「鉄棒にぶら下がるだけの握力がない」とおっしゃる方は、公園にある普通の
鉄棒に、足をついたまま斜めにぶら下がり、腕を曲げ伸ばしする。丁度、腕立
て伏せを逆向きでやってるみたいなもので、できるだけ体をまっすぐにするこ
とが重要だ。
正しいところに正しく筋肉をつけると、ずいぶん楽になってくる。

「腰痛」は、他人様にはわからぬもの。だから自分で治す努力も必要。自分の
体と聞き合わせ、自分にあった改善方法を・・・。

野球でキャッチャーをやってたため、腰痛と付き合って35年以上。'坐骨神経
痛'、'ぎっくり腰'と、何度かの絶望の淵から不死鳥のごとくよみがえった小
てつが言うからの・・・   という話。


                        【 記: 小てつ 】