小てつのよも山話(NO.86)
小てつ凶悪伝説


小てつも違う意味で、桟敷の尾根を突っ走ることになったのです



2011年1月27日(木)            小てつ








okaokaさんの紀行文では、さもお人柄の良い人物に書かれている小てつ。
実際、山の中で、野点などして遊んでいる時には、鏡に映った姿しか知らない
自分では、見たことのない満面の笑顔をしているらしい。

そんな小てつでも相手によれば実は`凶悪`にもなるのである。今回は、もう時効
になっただろう昔の話。

インターネットの地図検索、「ライブサーチ」。最初は日本地図画面であって、
京都を調べるときには、カーソルを合わしスクロールして拡大していかなけれ
ばならない。その時画面に、いの一番に表示される京都の山は「桟敷ヶ岳」
のである。「愛宕山」より早くに出てくる。小てつは山に登り始める前から気に
なっていた。

山に興味を持ち、登り始めて、最初は「愛宕山」や「ナッチョ」ばかりにかよ
っていた。少しは山にも慣れてきたので、気になる「桟敷ヶ岳」にも行ってみ
たい。ところが、その頃には、もうokaoka clubの読者であって、捜査員Iの「桟
敷の尾根突っ走り紀行文」も読んでしまっていたのである。

でも、やはり「桟敷ヶ岳」に初めて足を踏み入れるなら、「城丹国境尾根」から
入ってみたいと、何故かかたくなに思っていた小てつ、秋のある日とうとう実
行する気になった。

決行にあたっては、日野のK氏にメールを入れ、「もしもの時には、骨をひろっ
てくれ」と・・・(メッチャくっちゃ大げさでしょ)、朝は6時に家を出て・・。
結果、大森中町から茶呑峠へ行く「時計まわりコース」で、なんと10時前に
は、ナベクロ峠手前の132鉄塔まで行き着いてしまったのである。
'話が違うやんか〜'
と、その当時まだIkomochiさんと呼ばれていた捜査員Iに叫んだのでした。

お昼にするにはまだ早いし、祖父谷峠まで足を延ばす勇気は当時持ち合わせて
おらず、ナベクロ峠付近で悶々としていた時だった。単独男性と遭遇したので
ある。

こんにちはとあいさつをすると話かけてくる。大阪から来て「桟敷ヶ岳」は初
めて登りにきたのだと・・・。で、そのあとが問題。

その男「初めてなんで、案内してもらおうかな〜。」

小てつ(はぁ〜?誰にもの言うてんねん???俺も初めてなんやけど・・・。
だいたい初対面やのに、なんでそんな世話したらなあかんねん!!!)

見れば、手には「京都北山」の4万分の1の地図。小てつは2万5千分の1地
形図にマーカーで線入れして、骨まで拾ってとメールして・・・。
アカン・・・、こんなんに、あこがれの「桟敷ヶ岳」初踏みを汚されてはたま
らないと。

あこがれの「桟敷ヶ岳」初踏みを汚されてはたまらないと


「桟敷ヶ岳」に詳しい方なら御存知か?北から桟敷ピークに向かうとき、一度
尾根を東に巻いていくところがある。小てつはそこで作戦実行したのだ。
少しややこしいそのあたり、谷にしばらく降りてやったのだった。
そこで、
「道を失ったようです。テープも踏み跡もなくなりました。」
と言い、また
「あなたはあちらの尾根に登り返してください。私はこちらの尾根に登ってみ
ます。尾根に出れば、テープか踏み跡があるはずですから・・・」
と言いくるめて、その男を桟敷から遠い尾根に、自分は近い尾根に登って、そ
の後突っ走ったのでありました。しばらくして、うしろからその男の
「お〜い、尾根で〜す。」
という叫び声が聞こえてきたのでした。

小てつも違う意味で、桟敷の尾根を突っ走ることになったのです。

初対面の人には、態度に気をつけましょうという、小てつの昔の話。


こんなかわいい話でなく、実は最近、何やら怪しい「変人」が出没しているら
しいのです。

オカオカクラブのメンバーの方が「廃村八丁」を訪ねようと「菅原」でバスを
降りたところ、一人の女性が話かけてきたそうで、
何でも、このあたりは不案内なので、御一緒させてもらえませんか?と言った
そうで、そう言われてムゲに断ることもできず、じゃあと歩きだすんだが、そ
う早いペースでもないのに全くついてこないのだそうだ。
ダンノ峠までうしろを気にしながら歩いてきたが、これじゃあ日が暮れると辛
抱がきれて、ほおっておくことにした。
自分は自分のコースで「八丁」に着いたところ、さっきの女性が今度はどこか
の男性について歩いている。
じゃあ安心と、その時は思い、帰路につき山行を終えたのですが、この話には
先と続きがあって・・・。

実はその女性、なんと、その先の週に同じ「八丁」あたりを訪れ、遭難騒ぎを
起こして広河原の村人を駆り出し、夜中の2時頃に救助されたばかりだったと
いうのであった。消防団の男衆だけでなく、婦人会もおにぎりを握り、大騒ぎ
だったそうなのだ。

それにも懲りずに今回は、メンバーの方が「八丁」で見かけたあと、どういう
いきさつでそうなったのか、例の全天候開放型浴場の「八丁温泉」にまで入っ
て帰ったそうで、なんなんかはわかりませんが、とにかく「変人」のようです。

例の全天候開放型浴場の「八丁温泉」


みなさんも気をつけてください。

山で助け合うのは当たり前ですが、そこにあぐらかかれちゃねぇ  という話


                        【 記: 小てつ 】