雪の魚谷山


平成23年2月1日(火) 晴  長岡山人 (単独)

コース:
雲ヶ畑出合橋9:0発−松尾谷−魚谷峠11:55−魚谷山12:35−柳谷峠−細ヶ谷−アズキ坂13:55−滝谷峠15:55−滝谷−貴船−叡電貴船口16:40




 奥貴船橋から滝谷峠までの間は、倒木と積雪で通行に大変な困難を伴う。滝谷は、その名の通り滝が連続するV字谷である。道は谷底の少し上を、急斜面をへつるように付けられている。今年の大雪でたくさんの杉の倒木があり、この道に覆い被さっている。杉以外にも雑木が道にしだれかかり、積雪もあって道をふさいでいる。

 倒木を乗り越えるのは大変で、越えられるところまで斜面を登ったり降りたりしなければならない。人が通った跡は付いているので迷うことはないが、大変な苦行を強いられる。道に沿って歩めず、谷底に降りて水が流れるところを歩かなければならないところもある。今日は水が少なかったから辛うじて歩けたが、春先は川の中を歩かねばならなくなるだろう。

 誰が倒木を整理し、登山道を復旧してくださるのか気になるが、それまでは滝谷は通らない方が無難だと思った。

 9時に雲ヶ畑出合橋をスタート。松尾谷林道をさかのぼる。しばらくは乾いた道だったがすぐに氷結道になる。そしてまもなく積雪道に。道に被さる倒木が多い。まだこの辺は難なく通過できる。魚谷峠までの道はこんなに長く、ジグザグ道であったかと思うのは雪のせいか。足跡があり、その穴をつぼ足でたどると比較的楽に歩けた。

 12時前にやっと魚谷峠に到着。ここから魚谷山へは足跡はない。カンジキを付け、えいやっと気合いで登り出す。雪でたわんだ雑木が道をふさぎ、回避しながら登るため時間がかかる。12時35分に到着。天候に助けられ、北山北方がよく展望できる。

 柳谷峠までの下りは、カンジキのおかげで楽々だった。辛かったのはここから先の細ヶ谷の下り。谷底は雪が深い。加えて水が流れているところは段差が大きく、クレバスの底まで降りたり登ったり、そういう作業を強いられる。冬の谷は歩くものではないなあと痛感。

 北山荘の下まで来たら誰かの足跡があるかと期待したがなかった。アズキ坂への上りも、道は全く雪に隠れ、杉林の斜面にカンジキのステップを効かせて登る。豆ヶ谷の出合で、谷底歩きに疲れ、金久氏が紹介していた滝谷峠までの旧道を歩くことにした。しかしここも雪が多く、しかも峠直前の崩壊斜面を横切ることができず、いったん谷に降りて、登り返すはめになった。滝谷峠への登りは急で、しかし足跡があったので、ここでカンジキをはずした。

 滝谷峠で迷った。尾根の二ノ瀬ユリ道を歩むべきか、滝谷を降りるか。双方にかなりの足跡はあった。 長時間のカンジキ歩行で疲れ切っていた。一刻も早く、平坦な道を歩きたい。アスファルト道でも。

 ここから先は冒頭に書いたとおり。滝谷は通りにくいという情報提供がしたかった紀行文である。


                       【 記: 長岡山人 】