リハビリ登山始めました 北山はやっぱりいいです!!

 
鴨川から北山を眺める


2012年 11月10日(土) 曇り時々小雨   ikomochi






 お久しぶりです。すっかりご無沙汰の「みんなの山紀行」。ぱったり紀行を寄せなくなり、もうリタイアしたのかと思われた読者もいらっしゃることでしょう。ほんま、体力的にも精神的にも、あやうくそうなりかけていました。

 数年前膝が痛くなり、診察を受けた近所の整形外科で「このままでは歩けなくなるで」と脅され、そんなあほな! とたまの痛みを抱えつつ自己流ストレッチを続けていましたが、昨夏岩登りトレーニング中にびりりと激痛が走り以降、膝に水はたまる、階段の上り下りがぎくしゃく、膝に力が入らない。

 やっと治りかけた厳冬の頃に、会社の引越しで荷物を持って階段の上り下りを繰り返した結果、ついに夜中も足がうずいて眠れなくなりました。大怪我を負いながら驚異的回復力を示した洛西オヤジさんのトレーニング法は凄まじすぎてとても参考にならないけれど、でもやればできるんだと励みになったので、ストレッチを続けました。

 半年しても腫れも痺れもとれないので、今夏、できると評判の整形医に診てもらったら、やおらヒアルロンサン注射をぶちゅっ。冷えは禁物、そして山もウォーキングも禁止、まずはプールで筋トレしなさいと言われ、すっかり落ち込んでしまいました。

 プールで歩くって面白くもないし、塩素でアレルギー反応出るし・・・他になにか大腿筋を鍛える方法はないものかと、ネットで調べ本を買いビデオを見ていろいろやったけど、やるたびに痛みはきつくなる。そんな時、ふとしたきっかけで知り合った運動療法トレーナー荒田淳平さんhttp://www.fitness-guide.jp/company/の個人レッスンをものは試しと受けてみました。

 わずか1時間のレッスンで、あんなに痺れていた膝が嘘のように軽くなり、次の回ではふんばる足の力が戻り山に行けるかもという希望が湧いてきました。3回目、山に行ってみるというわたしに、先生が帰宅してからのストレッチ法を教えてくれました。

今年はいい色

 そして、1年ぶりに広河原に行ってきました。登山客で賑わう出町柳のバス停に立つのは実に13ヶ月ぶり。会社のOB同好会という男性集団のおしゃべりを聞きながらバスに揺られ、北へと遡上します。花背峠から別所の集落に下る眺めはいつも心躍りますが、大見尾根は少し葉を落とした木々と盛りの紅葉が混ざって日本画のようで、ずっと眺めていても見飽きない風景です。

 広河原滞在2時間、川のせせらぎはやさしく、北山しぐれが通り過ぎたあとの空気がひんやりと、心地よかったです。庄兵衛さんでコーヒー飲む時間もなく水をよばれながらおしゃべりし、静かな山中でしばし下界のことなど忘れ、体内の酸素を入れ替えてきました。下之町のもみじは真紅に輝き、春日社の大銀杏は上の方だけが黄色く色づいていました。

森の小道は和む

 10月初め、わたしを渡邊歩京さんの北山の世界に導き、山歩きの基本を口をすっぱくして教えてくれたS先輩が、亡くなりました。83歳でした。6年前に倒れられてからご一緒することもなく、少し元気を取り戻されたとは風の便りに聞いていましたが、軽く山歩きもできるくらいに回復されたようです。しかし、まさかのなにかが鞍馬山中で起きたのでしょう。S先輩に背中を押されて単独行にはまり、ikomochi紀行は先輩が楽しんでくれるのも励みでした。寂しくなりましたが、原点に戻って北山の道などを辿り、ぼちぼちと紀行も書き綴りたいと思います。またどうぞよろしくお願いします。

 トレーニングは「正しい方法」で、そして「継続は力なり」が、究極の王道のようです。


                        【 記: Ikomochi 】