堂満岳
JOEの花紀行(NO.23)


 
堂満岳山頂


2012年2月5日(日) 曇り/晴れ    JOE単独

コース:
イン谷口〜大山口〜青ガレ〜金糞峠〜堂満岳〜東南稜〜ノタノホリ〜JR比良





 今年1月3日の初登り堂満に行って1ヶ月が経ちました。先週からの寒波で比良にも積雪があったと思いますがどれぐらい積っているかを確認しようと思い、得意の堂満岳の正面谷・東南稜コースに行きました。

 比良駅周辺の道路には何も積雪はありません。田畑に少し雪が残っている程度です。しかし、湖西道路近くからはアスファルトの道に積雪が目立つようになり、別荘街に行く道は道全体に積雪がありました。イン谷口に着くと結構多くの車が駐車されています。スパッツなど付けて支度している間も次々に車が来たり、準備終わられた方が登って行かれます。

 私も準備が終えましたので、どんどん進んで行きました。正面小屋を越えてトイレを過ぎた登りにかかると、朝早いこともあり雪がシッカリ踏み固めた状態で、滑りやすくアイゼンを付けました。この前後に登られている方はすべてアイゼンを付けられていました。

シッカリとしたトレース 大山口

 積雪は1月3日に来た時より、かなり多い状態で道は溝状になっています。シッカリ踏みこまれたトレースを歩くので労なくスイスイと進めました。

 青ガレはすっぽりと多くの積雪に覆われ、ガレ場ではなくズボッンとした雪原になっています。青ガレを登る道も雪でしかもシッカリ踏みしめられており、岩の凸凹がなくとても登りやすい状態でした。その後も順調に踏み固められトレースを歩き金糞峠に到着しました。風も無くしのぎやすい状態でしたが、休憩しているとあっという間にガスがかかってきましたので先を急ぎました。

雪原状態の青ガレ 金糞峠からの琵琶湖

 東レ新道もシッカリとした踏み固められた雪道で、縦走路に向かってトレースが付いていました。今日は東レ新道ではなく、縦走路からの尾根を登る冬道に行くことにしました。

木々のトンネル 雪庇

 トレースが終始シッカリと付けられているので順調に山頂手前に着きました、ここは3日に来た時とは一変し、大きな雪屁ができていました。最初の雪屁は大きな雪の塊で小さな雪原状態ですが、夏の状態は、その下は何もなく崖の斜面となっています。二つ目の雪屁はその下は低木が埋もれたもので、ここから山頂に続く尾根は、低木はすべて雪の下に埋もれて雪原となっています。

堂満岳の頂 堂満岳山頂

 山頂には10:30到着です。3日に来た時より更に多くの積雪があり、山頂の木々が超低木状態で頭を出しています。少しガスっていましたので、峰床や鎌倉山、烏谷山、コヤマノ岳ははっきりとした山容が見えましたが、蓬莱、釈迦、武奈方面と琵琶湖はガスっていました。

 暫くすると、琵琶湖方面は少しガスが切れて志賀・比良の町や田畑などの眺望を楽しめました。下山はいつもの東南稜ですが、降口に右左に二本のトレースがありました。左側はルンゼの尾根に向かって付いていましたが、3日も左から右に巻いていたので、途中間違っていたら右に巻いたらよいと考えこのまま降りました。

山頂から烏谷山方面 北山方面
武奈への西南凌 鎌倉山

 しかし降りても降りてもルンゼ方面の左側に道が延びています。どの地点で右側の本道に曲がるのかと思いつつ、とても急な道を自然に尻セイドする感じで勢いが付いてどんどんと下ってしまいました。

 高低差で100M程下ったところで確認すると、道は明らかに正面谷に向かっています。ルンゼに降りる道です。「しまった、やはり間違えた」と思いましたが、右に巻くにも雪深く急斜面で、しかも降りすぎていたこともあり登り返すことにしました。

 しかし、あまりにも急坂で雪が少し緩んでいるので、アイゼンでも足場が十分に確保できず、捕まる木もなく、ピッケルも雪が緩んでいるので頼りにならず、結局、スノーシューを付けて比較的緩い斜面を斜めに上ることにしました。少し登り返して、本来道の目的地と思われる高度を目的地方面の木々の高さで判断し、大きな石などの障害物のなさそうな斜面を選び右に巻くことにしました。

 40度〜45度ぐらいの急坂を深い新雪の中を横切りラッセルするのは結構大変です。誰も歩いていない新雪を歩くのは楽しいところはあるのですが、「しまった。大失敗!!」との思いが残っていますので、ラッセルはきつく15分、距離にして150〜200m程ラッセルして、目指していた目的地にドンピシャで進めて漸く本道に合流しました。

 登り返したり、シューを付けたりで30分強ロスしましたが、ここで少し休憩していると女性登山者がお一人上ってこられて、少し顛末も含めてお話しをしました。一息入れてお話ししていると少し気持も切り替わり、「復活!!」です。そして、いつものように一気に下山しました。

 ノタノホリに近付くにつれて、雪が解けかけて湿気で重くジュクジュクとした状態でした。ロスタイムがありましたが、13:20ごろに別荘地地区に到着し、いつも帰り支度する大きな石のところで準備し始めました。その場所の横の別荘では、屋根でお二人雪下ろしをされていました。

眼下に見える比良駅の町街 雪下ろし中の親切な方々

 すると、その雪下ろしをしている方から山の状態を尋ねられて、色々とお話がはずみ、コーヒをご馳走していただくことになりました。本日は心も体も「お疲れモード」の中で、ほんのりと甘く、心の温かさがこもったコーヒはとても美味しく、疲れもとれホッとするひと時でした。ちなみに、ご主人曰く「ブレンデイコーヒ」との事です。時計見たら13:40でしたので帰り仕度し、感謝のご挨拶を終えて、超特急モードで駅に向かいました

 。駅に到着して電車待ちしていると、優しそうなお婆さんがベンチに来られて、先程と同じように山の状況を聞かれて、ここでも話が弾みました。電車が来て、各々別のシートに座りましたが、暫くするとその方がミカンを持ってこられて、ご馳走になりました。

 道の選択まちがいをして身も心も少しマイナスモードであった私ですが、別荘の方々、電車でのお会いした方より心のこもるご対応を頂きとても嬉しく、とてもハッピーな気分で帰宅できました。親切な方々に大変感謝です。ありがとうございました。