愛宕山・地蔵山 ケーブル軌道跡


 
愛宕山駅跡正面


2012年1月9日(月:祝) 曇り 森の旅人M

コース:
清滝〜ケーブル軌道跡〜愛宕山駅跡〜水尾分れ〜愛宕神社〜地蔵山〜月輪寺道〜大杉谷道〜清滝





例年,年末か年始に登る愛宕山ですが,今年は3連休の最終日に登ってきました。天気は,自宅を出る時から曇り空で,天気予報より良くないらしい。清滝の駐車場に着くと,少ないと思っていた台数も12〜3台以上と結構多い。寒さは余り感じない。

 駐車場前の金鈴橋を渡るとすぐに参道と梨ノ木谷の分岐,参道の案内柱を横に見て石段を登ると民家が数軒建っている。民家前を通ると前方にコンクリートの築造物が見える,これがケーブル軌道跡そのものだ。最初の少しだけ参道と平行するが,それもすぐに分かれて真っ直ぐ軌道跡を上って行く。一定の傾斜階段で最初は楽と思うがこれがずっと続くと足も重くなる。第1トンネルに直に着く,左カーブで長いトンネルのため,しばらく入り込むと足元が見えず真っ暗となる。いつも携帯しているライトで足元を照らして石段を登る。乾燥して枯葉も無く歩くには問題はない。トンネルを出ると第2トンネルが目の前,出口の向こうが見える。しかし,ここでもライトを点灯する。最初の架橋,そんなに高度も無いのに雪が積もっている。

清滝の駅跡 第1トンネル入口

 第3トンネルは入り口15m程で落盤のためか土砂で塞がれており,入り口手前の右側の斜面を登る。そのまま山道に出合い,トンネル出口側まで続いている。ここまで来ると汗も出てくる,運動不足の体が重い。第4トンネルは一番短いかも,トンネルを出るとケーブル軌道の中間位置で離合線となる構造物が作られている。この辺りから積雪が明らかに多く5センチ以上となる。軌道に足跡がはっきりとしている。多くはないが少なくもない。青空が見えてくる,今日一日続けばうれしいが。

第4トンネル入口 軌道離合線
第五トンネル入口 山道出合

 第5トンネルは,入り口からでも土砂が見えるほど崩壊していて進めない,ここもトンネル手前の右手の急斜面を登っていく。平坦な道に出合うまで一気に登る,やがて広い山道に出る。細道が山道を横切り先に続く。第5トンネル出口になると10センチと積雪も多い。架橋の真ん中から一本の木が育っている。この先は急に積雪も多くなり辺りは真白で雪国だ。傾斜道は続き,ようやく最後の第6トンネル,短く出口の向こうが見える。続く長い架橋からは開けた展望が見える場所がある,急斜が続きようやく愛宕山駅跡へ。ここまで雪道でやはり時間が掛かりすぎている。

軌道内の木 第6トンネル出口側
山上駅1階 山上駅2階

山上駅跡の2階へこわごわと石段を上る,風化した建物がいつまで持つのだろうか。窓がないため建物の中まで雪が積もっている。広場でおにぎりを一つ補給しておく。

 小休止後,陽の射した山道を参道へ向う。水尾分れ休憩所のすぐ上に出ると丁度女子生徒二人と出会う。参道に急に人が出てきたのでビックリさせたようだ。参道は雪が踏み固められており,滑りそうだ。別の女子生徒二人が追い抜いていく,負けじと同じスピードで付いていくが,やばい両足の太腿が攣りそうで追走を止めて休憩を取る。この後は速度を落として歩き,どんどん人に抜かれる。黒門を通過し,ようやく境内へ積雪は20センチはありそうだ。そして神社への石段へ,ここではよく痙攣を経験しているので要注意だ,また滑らないよう慎重に歩を進める。アイゼンをしている人も結構いる。

参道へ 愛宕神社境内

 神社の休憩所の温度計は氷点下1.5℃,風もないのでそんなに寒く感じない。休憩所に入るとストーブに珍しく火が入り暖かい。老若男女多数の人の出入りで賑やかだ,すぐに座る場所を確保よかった。お参り後,昼食を摂る。

 昼食後は,ジープ道を地蔵山へ向う。だんだん積雪が深くなることが分かる,とくに芦見谷分岐からは一段と深く30〜40センチある。竜ヶ岳分岐を通り地蔵山分岐から取り付く。道ははっきりしており結構な人が歩いていることが分かる。途中で年配の男性に出会い,山頂にいる人数について情報をもらう。登山者は6人らしい。空は暗く,粉雪が舞う。アセビのトンネルが続く。

 やがて4人組,単独者と次々と出会う。アンテナ板からは地蔵山が目の前に見えるはずが,ガスでまったく見えない。一旦,下りから上り返し山頂へ。男性一人がシートを広げて昼食中だった。山頂は雪で腰を下ろすところもない。すると男性が少し芦見峠側に下った所に雪の造形がすばらしいので見てくるように勧められる。少し下った所のスギに積もった雪が独特の風景を作っている。カメラに収めて山頂に戻る。男性は,国内はもちろん海外の山にも登ったことのあるベテランであった。そこへ単独男性が到着,この男性にも私と同じように造形を見てくるように勧めている。

アセビのトンネル 地蔵山山頂
雪の造形 梨ノ木林道より第1架橋

 お礼を言って,下山開始。アンテナ板から滝谷へは足跡はない,深い雪で無理はしないのだろう。山頂の天候は一瞬晴れたり,粉雪が降ったり,ガスが出たりと目まぐるしく変化する。ジープ道に出て月輪寺分岐から下り始めるが,7〜8人の団体さんが上ってくる。  大杉谷に入り,折り返しながら下り第4ベンチで休憩。第2ベンチで先を行く夫婦を抜いた後は誰にも会わず清滝に戻りました。途中,梨ノ木林道からケーブル軌道の第1架橋を見上げることができました。その下は険しい谷です。改めて昔の人は,こんな山中にケーブル軌道の建造物を建設したものだと思うばかりです。