蓬莱山 (平から南比良山を木戸峠へ)


 
蓬莱山山頂


2012年10月7日(日) 曇りのち晴れ 森の旅人M

コース:
JR堅田駅〜(バス)〜平〜アラキ峠〜権現山〜ホッケ山〜小女郎峠(小女郎ヶ池往復)〜蓬莱山〜打見山〜木戸峠〜クロトノハゲ〜天狗杉〜木戸道〜JR志賀駅





 比良山系縦走路完歩を目指し,残っていた南比良を歩いてきました。直近におばさん隊のレポートがあり参考にさせてもらいました。真っ青な空の下を歩きたいと当初の予定日を延ばしての山行でしたが天気は思い通りにはなりませんでした。

 日頃のマイカー登山から久しぶりの電車とバスによる山行,JR堅田駅に初めて降り立ちました。直ぐにコンビニによって昼食を確保し,細川行きバスの列に並びます。当初十数人だったハイカーは出発10分前になると数珠つなぎとなる。私は座れたもののバスは当然満員で出発です。結局最初に下車したのは平からで15人でした。

JR堅田駅前 平バス停
急坂のドン谷を登る アラキ峠

 下車したハイカーは次々とアラキ峠を目指し国道を上っていく。スパッツをつけて出発準備を終えてスタートすると結局最後になった。残った3人組は皆子山かな。国道脇からアラキ峠への林道を登って行く。やがてアラキ峠のドン谷に入っていく分岐では,杉の伐採作業の搬出のため迂回路道が取り付けられており左手の斜面を登る。

 砂防ダムがみえると早くも休憩者,急斜が続くので汗が吹き出る。2人を追い抜くと先行者が次々休憩中で結局全員抜いたところで休息をとる。休憩中に4人組みだけ先行して行った。谷最上部で緩やかになったところがアラキ峠だった。北方面の尾根に入るとこの尾根も急斜面が続く。権現山コースは直線的な道が続き,上り以上に負担の大きい下りには向かない。4人組も途中で追い抜く。杉植林が終わりシダ原となる,雑木を出るとパッと広がる権現山に着いた。目の前に琵琶湖が広がり,これまでのしんどさが吹っ飛ぶ。数人が休憩中だった。

権現山 権現山から琵琶湖

 視界は全体にガスっておりすっきりした琵琶湖は望めそうに無い。権現山からは一旦下るものの比較的平坦路が続く。雑木はアセビ,コナラが目に付く。ホッケ山手前の坂道でリンドウを目にするが,その後も結構,山道脇に多く見られる。ホッケ山山頂からの展望は遮るものがないため360度あり納得できる。強風で涼しさより寒さを感じる。風と共に雲が厚くなってきた。

リンドウ アキノキリンソウ

 小女郎峠に向かう。テンニンソウの群生地を通過し,右手に崖が見えるところになると蓬莱山が近くに見える。アップダウンも少なく,ササ原が広がり見通しは良い。天気が良ければ文句なしだが強風と共に悪化しているようだ。お地蔵のある小ピークを通り下ると小女郎峠。小女郎ヶ池に向かう。池には人の気配は無い。昼食場所と決めていたので高台に陣取り昼食を摂っていると次々とハイカーがやってくる。例の4人組も姿を見たが直ぐに次の予定地へ向かったようだ。

ホッケ山 小女郎峠

 昼食後,縦走路に戻りササ道の続く蓬莱山への上りを行く。中腹に3体のお地蔵様が供えられていた。無事蓬莱山に到着。ところが天候が急変,強風が雨雲を運んできたのか一気に雲の中に入る。小雨となりアノラックを着る。付近にいる人も天気の変化に驚いている。リフト乗場で展望も良いためファミリー客も多く,みんな大慌てである。追われるように急いでスキーゲレンデを打見山へ下って行く。下のリフト乗り場まで来るとガスがなく場所によってこれだけ違うとは驚きだ。下山後,蓬莱山の三角点に触れていないことに気がついた,次の機会に取って置こう。慌て過ぎて惜しいことをした。

小女郎ヶ池 ガスの蓬莱山
打見山山頂 ジャイアントコースを下る

 打見山にはリフトの南側に沿って登って行く。山頂標識はゴンドラ乗り場前にあり登ってきた観光客が溢れて人の多いこと。琵琶湖を見ると比較的見通しが良くなっている。トイレ後,木戸峠に向かう。縦走路について近くの案内標識にジャイアントコースのゲレンデ下を行くようにと記してある。急斜面を下った先に4月に山行して見たことのある汁谷と木戸峠の分岐標識が立っている。直ぐに木戸峠に到着。この時点で4月から歩き始めた北から南まで比良縦走路の完歩を達成したことになる。下山するためクロトノハゲに出るが,この道は木橋もあり結構,緊張感のある道が続く。

木戸峠 クロトノハゲ

 クロトノハゲからの木戸道は最初東へ,そして天狗杉を過ぎた辺りからは南へ九十九折りの下り道が続く。雑木林とスギ林を見ながらの長い道に飽きかけてきた頃,先行者に追いつく。 歩きながら話を聞くと,地元の人で月1回比良山系を歩いており,必ずこの道を下りに使うとのこと。結局,R161の高架下を潜り,見晴らしの良い棚田に出てから国道を渡り,JR志賀駅手前まで一緒に行動を共にした。棚田では天気も完全に回復し快晴となった。ここから見る琵琶湖は絵になりそうでビューポイントである。彼とは湖西線の高架を越えた所で別れたが,いい思い出になった。

R161高架下を潜る 棚田と琵琶湖を望む

 今日は,交通機関では恵まれて全て座れたが,更に志賀駅に着くと電車遅れでもう直ぐやってくるらしい。トイレを済ませてプラットホームに出ると,時刻表に無い15時過ぎの電車が滑り込んできた。そのまま乗車,空いた座席に座りほっとする。よく見るとスパッツも装着のまま,アノラックも着たままで慌てて外す。ストックも伸びたまま,車内で改めて帰る格好を整えて無事帰宅しました。