皆子山


 
山頂より北尾根を振り返る


2012年11月25日(日) 快晴 森の旅人M

コース:
足尾谷橋〜林道終点〜ツボクリ谷〜皆子山分岐尾根〜北尾根〜皆子山〜東尾根稜線〜足尾谷支流谷〜林道終点〜足尾谷橋





 冬型の天気から広く快晴の予報で,せっかくなので山頂から展望のある山として皆子山に行ってきました。現地はすっかり落葉の季節も終わり初冬の雰囲気である。足尾谷橋では珍しく軽のバンの横に張ったテントがある。

 発電所まで来ると目に入るのが魚道の水量,今日も結構流れているではないか。先が心配になる。やがて林道終点へ,辺りは冷え込み霜が降りて白くなっている。

 ここから対岸の右岸へ渡ることになるが,以前から橋が壊れて最初の苦労が始まると思って見ると,なんとありがたいことに橋が架かっているではないか。半割の丸太橋である。おかげで最初から濡れずに済んだ。スギ林を通った先の小岩のはしごは以前同様に無かった。直ぐ先の谷合流点が今日の周回のゴールになる。

発電所魚道 新しく架けられた橋

 足尾谷のその先が「くの字橋」,ここはいつ壊れてもおかしくない状況で恐る恐る渡るが,ロープが無ければとても渡れない。雑木からスギ林の脇を通ると左手前方に小屋が見える「芦火小屋」である。流れと同じように大きく左手に曲がり進むと二の谷分岐に着く。分岐を示す板が来るたびにバラバラになっていく。

くの字橋 ツボクリ谷渡渉

 次がツボクリへの入谷であるが渡渉位置の水位があり,すんなり渡れない。濡れずに済む場所を探すが結局無く,片足だけ川の中に入れてようやく渡り終える。クツには思ったほど入らずスパッツが防いでくれたようだ。すぐに最初の一の滝を目にするが左脇のロープ伝いに上がる。この後は渓谷を何度も渡渉を繰り返しがある。気をつけないと濡れた岩からスリップして川にドブンだ!

 やがて二の滝が現れ,ここは上段の前を渡渉し左岸の大岩をよじ登る。ロープが掛けられているが安全確保で慎重に上る。振り返ると二人の人が後方からやってくることが見えた。少し開けた谷になり目印の大木のある場所に着く。ここまで約2時間ノンストップで歩いてきたので休憩を取ると,丁度後方の二人が追いつく。話を聞くと二人は別々で途中一緒になって歩いてきたそうだ。一人は初めて,もう一人は2回目とのこと。2回目の男性は2回川に落ちたそうでクツをぬいで,入った水を出している。初めての男性は休息も取らず先行し,私も次に出発,最後に濡れたクツを履きなおした男性とバラバラの出立となった。

ツボクリ谷二の滝 皆子山分岐

 この先が皆子山への分岐点だ。先行の男性が坂道を上っていくのが見える。今日は左手の尾根を歩いて山頂を目指す。いきなりの急斜面が続く。ほんの十分で早くも休憩。高度が上がっていくのが良く分かると共に,薄暗い谷歩きから太陽を一杯浴びて明るい尾根歩きになる。テープ等は全く無く,小さく九十九折れしながら急斜面をよじ登る。雑木からアセビの群生地を通過,目印になるものが少ないが,小岩と根元の穴が開いた木を目にする。南東から南へ方向を緩やかに変えて行く。ようやくはっきりとした尾根稜線を目にしてたどり着くと平坦部になっていた。北尾根に着いたようだ。

支尾根アセビ道 支尾根上部
目印の根元に穴の開いた木 支尾根稜線に出る

 北尾根は細尾根で山道は無いが,問題なく南へ登っていくと皆子山山頂に直接出た。山頂は3人先着者がおり,うち二人は例の男性2名である。尾根道は通常ルートより時間が掛かったことになる。今日の山頂からの展望は澄み渡り最高に遠くまで見える。蛇谷はどこにあるのかと聞かれ,東に見える山を案内することになる。真っ青な空の下に白い反射板が小さいがしっかり見える。武奈・蓬莱と案内する。ついでに愛宕も案内するが,飛び出たが山がないので初めての同定は難しい。

 山頂ではゆっくりと思い久しぶりにストーブを持参,湯を沸かしカップラーメンを食する。冷たい風の中,体は温まりました。

北尾根 皆子山山頂
武奈ヶ岳 権現山から蓬莱山一望

 食後は一番に挨拶をして出発。東尾根のビューポイントから南琵琶湖が見える。紫色のテープで巻かれた杉林が見えて正面に武奈ヶ岳が見える所から,急斜面の激下りが始まる。下り始めると日陰になりまだ12時過ぎにもかかわらず薄暗くなる。晩秋の山の日暮れは早い。少し追い立てられるように急斜面を下る。細尾根に入るとアセビで道を塞がれている。そのアセビの群生地から谷に下って行く。沢に降り立つとほっと一息つく。この後は谷二股,谷三股と下って行く。この谷は渡渉が数回で済み,その点安心である。石組み跡を見て両側が切り立った箇所で渡渉。この後は足尾谷出合いまで谷の中を歩き,今日の周回を会えることが出来ました。足尾谷橋に帰ると,京都・和泉・神戸ナンバーの車が増えていました。

急斜面上部 足尾谷出合

 初コースのツボクリ谷皆子山分岐から北尾根へ登りました。いつもの道と違い少し緊張感を持って望みましたが,雑木林も葉を落とし見通しも良く思い通りに歩けました。