大谷山〜赤坂山(NO.16)

大谷山側には雪無し


平成24年4月15日(日) 晴れのちくもり  小てつ単独

コース
マキノ高原駐車地 7:50 〜 大谷山登山口 8:00 〜 第2ゲレンデ最上部 〜 寒風山 10:00 〜 大谷山 10:40 〜 再寒風山 11:20 (食) 〜 11:50出 〜 赤坂山 12:50 〜 東屋 13:40 〜 マキノ高原 14:00 〜 駐車地 14:15 





 先週の大御影にまだ大量の残雪があったことから、懲りもせず残雪を求め、マキノの山を訪れてきました。

 遠出とあって今朝はいつもより早く6時に家を出る。川端通りの桜並木はやっと満開といったところで、大原の山々にもまだ白いタムシバの花は見えない。トンネルを過ぎた道路温度表示は、朝とはいえまだ3度。

 和邇から161バイパスに乗る。今朝は空いていて7時40分にマキノ高原の登山者用駐車地に着いた。一台のワンボックスカーが先着していて、「ここに置いても大丈夫ですか?」と聞いてくるので、「確かここが登山者用の指定駐車場所だったと思います。」と答えたが、去年あった看板が無くなっていた。そそくさと準備をすませる小てつに対して先着者は準備に時間を要している。「思ったよりも雪が残っていて・・。」と先着者は言う。(へへっ、こちとら先週大御影の雪を見てますから)そんなんで時期外れとも見える'ワカン'も装備して出発する。

高原の桜はつぼみ 登山道は監視小屋が目印

 橋を渡り、温泉施設の左手から高島トレイルの小屋の前を通って進むと、車道の分かれ道に赤坂山と大谷山(寒風山)の分岐標識がある。大谷山の登山口のある左手に進み、橋を渡る。ゲレンデ跡の芝生の坂が結構シンドい。重機の踏み跡のような道に沿って、使われなくなった2つある監視小屋の左手の方を目指す。

 別に下から見られている訳でもないのに、追われるように雑木の中に入るとやっと立ち止まって息を整える。そんな小てつを笑うように一輪のショウジョウバカマが咲いていた。

花はショウジョウバカマだけ 480m付近

 倒木はあるが順調に登っていく。霧が出ているのか、伊吹山が上の方だけ頭を出している。標高480mほどで登山道に雪が現れ、550mになると雪で覆われるようになる。600mでアイゼンを装着し、650mでアイゼンの上からワカンを装着する。雪質はザラメ状だが、アイゼン無しでは足が流れてしまう感じだし、アイゼンだけでは踏み抜きがいやらしい。

600m付近 730m付近

 実はこのアイゼンは10本爪。先月に武奈に御一緒したMさんから譲り受けたもので、山行の後MさんがHさんに託してくださったのだった。見れば「現代の名工のMさん」らしく幾多の改良が加えられたものだった。「もう冬山には、そんなに行けないから・・」と寂しいことをおっしゃていたが、こちらの手に入ったからには存分に使わせていただくことにした。先週の大御影で初めて装着したのだが、左足だけが変にうっ血してしまい痛くなって仕方なく、途中でスノーシューに付け替えた。今日はその原因を探るため早い目に、また時間をかけてちゃんと装着した。結果全く痛いことにはならず、先週は着け方が悪かっただけと判明、ワカンとも干渉せず'ダブル装着'も可能だった。

 そんな新兵器の助けも借りて、まだ1mを越す残雪の残るブナの林を抜けて寒風山のピークに近づく。稜線手前で雪は無くなり、アイゼン、ワカンを外して高島トレイルの杭標識に立つ。雲はあるが風も無く穏やかな日だ。とりあえず大谷山を目指す。寒風山ピークの西側には残雪が残るが、ここの雪質はアイゼンもワカンも要らない。

見晴し台が見える お昼には白山も

 寒風側には雪が残り、大谷側は既に無いという降って登っての切り返しの登山道を進む途中で、雪崩だとか言うのではなく、登山道の端っこに割れ目が走っていて雪解けの時期はこうなるんやと思うが、ビビリの小てつは山側の端っこを歩く。大谷山ピークに登山者が見え隠れしていたようだが、大谷山ピークに着いた時には誰もおらず、西側の雪原に足跡があったから石庭からのピストンだったのか?

 寒風山からほんの1kmほど離れただけで周りの景色が変わって見えるのが面白いところ。先週行った大御影の展望台がよく見える。

 おなかが空いてきたが、ラーメンタイムは寒風に戻ってからと来た道を戻る。寒風に戻ると一人の登山者が到着したところだった。この方は赤坂山から来たと見られたが、驚くなかれTシャツ姿で、昼食を軽く済ませると大谷山に向き歩いて行かれた。時間もまだまだ早いことから、小てつはゆっくりラーメンタイムとする。今日はチキンラーメン。

寒風山ピーク 赤坂山までの稜線

 ラーメンを食べ終えたころに、下から声が聞こえ、男女2組の登山者が登ってこられた。親子2組かとも思ったが別々みたいで、年配の御夫婦が小てつの装備を見て話しかけてこられた。「おたくですか?ワカンで踏み跡を先行してくれはったんわ。」「おおげさですみません。」「いや〜助かりました。雪でどこを歩いていいもんやら、わからんとこでした。おかげで迷わんとこれました。」と言う訳だ。見れば4人共アイゼンはつけていない。聞けば軽アイゼンは装備されているというので、滑らんかったですか?とこちらが聞きたいくらいだった。 旦那さんはワカンにも興味があるらしく、手にとっていただいたが、以外の軽さに気にいられたようだった。

 お昼の後赤坂に向かわれるというので、じゃあお先と先行することを言うと「また踏み跡をつけていっといて下さい。」とおっしゃるので、「とんでもないところに続いてるかも知れませんで〜」と返して笑った。

 なんてことはない寒風のすぐ北の鞍部で昼食をとっている7,8名のグループがあり、このグループは昨日に愛発越から入り途中で山中一泊したというグループで、赤坂まではこのグループの踏み跡が既にあるようだ。見れば足元にアイゼンは無く、この先は登山靴のままで進めるようだ。

 このグループの踏み跡はショートカットが多かったが、雪のこと。赤坂手前の草稜には雪は無く、一本目の鉄塔から雪が残る。こちらは大盛況で20人ほどのグループや2,3人のグループが数組いて、それぞれに楽しんでいるようだ。

 一旦赤坂ピークを踏んで、粟柄越えに戻りマキノ高原に向け降っていく。こちらの登山道にも多くの雪が残るが、多くの人に踏まれているためかアイゼンが必要いう感じでは無く、そのまま降って行く。途中の東屋のところであたりを探るが、もちろん花は何も無く、砂防ダムあたりから雪は無くなるが、まだ花は無く。

高原に降り立つ人々 マメ桜が咲き

 もうすぐ高原という所まで降りてきて、マメ桜にカメラを向ける方がおり、聞けば朝登る時にはまだ咲いていなかったそうで、一日で満開となったそうです。

 出立した時にはバラバラだったはずなのに、どういう訳か高原に着くころには10人ほどの集団になっていて、暖かくなって日向ぼっこをする家族連れの脇を通り、駐車地までブラブラと帰るのでした。

 やっと高原は春ですね。


                           【 記: 小てつ 】