愛宕山三角点初登頂 |
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眼前に北山が広がる |
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2013.7.20(土) 晴れ 34℃ Ikomochi
コース: 京都バス清滝行京都駅発8:33⇒清滝着9:45=9:50発〜金鈴橋9:55〜大杉谷道取付き10:20〜作業道分岐10:45〜11:10=11:20〜月ノ輪道分岐12:30〜ジープ道出合12:50〜愛宕神社13:00=14:00発〜地蔵辻14:05〜三角点14:15〜芦見谷源流14:40〜龍ヶ岳取付き分岐15:20〜首なし地蔵15:35=15:40発〜梨ノ木谷〜梨木大神石碑16:20〜林道ゲート16:50〜月ノ輪道取付き16:55〜清滝バス停17:25=京都バス嵐山行17:38発⇒嵯峨小前下車〜JR嵯峨嵐山駅 ![]() ![]() ![]() ![]() 足の調子もよくなってきた。いよいよ本格的山歩きを試してみたくなった。愛宕神社千日詣りが近いので、行先は愛宕山。未踏の三角点を目指すことに。愛宕には幾度も登っているが、なぜか三角点は踏んだことがなく、「そんな うそや・・」と笑う人も。愛宕によくご一緒したS先輩は、「ま 三角点は(行かなくて)いいですよね」といつもスルーだったし。また、大杉谷コースも、道が崩れていて補修中だったりとなかなかご縁がなかったので、愛宕登山のメインコース?大杉谷道から三角点を目指すことにした。
京都駅バス乗り場は観光客で長蛇の列だったが、幸いなことに清滝行きは全員座って出発。しかし、このバス 市内観光地巡りとは知っていたが、ほんにぐるぐる寺社巡りして1時間10分、やっと終点に着いた時には頭ふらふら。今度から、もう少し短時間のバスを探さなくちゃ。満員の乗客はさーっと散って、あっという間にバス停広場はがらんとなった。 わたしは一人身支度を整え、いざ出発。渡猿橋に差し掛かると、ころころころと河鹿の鳴き声が涼しく響き、夏だなあ!金鈴橋の駐車場には団体さんがたまっていて、愛宕神社参道に登って行く人が多い。清滝川沿いの林道を進む。川風が心地よい。水場で顔を洗ったりしながらぷらぷら歩き、高雄分岐から堂承川沿いに、バス停から30分ほどで大杉谷道分岐に着いた。
森のオーナー倶楽部の入り口の向かい、山側を林道が上がっている。ジープ道のこの道、しばらくは砂利の急な登りが続き息が切れる。広場になぜかドラム缶が?横目で見ながら、通り過ぎる。後方からにぎやかな話し声が聞こえ、軽装のご夫婦連れが登ってきた。歩きながらおしゃべりするうちに、この方たちは地元の金剛山にはよく登っているが、車利用で5合目から階段登り。先週は八幡の男山に登り、そこから愛宕山と比叡山が見えたのでこっちに来た。 愛宕神社のことは???行きあたりばったりで駐車して、近くにあった道を登ってきたらしいと判明してきた。もちろん地図もなさそうだし、荷物も少量。「さて困ったな この人たちと一緒するには、わたしも大杉谷道は初めてでどんな山道か不案内だよ・・」と思案していたら、先に歩いていった奥さんが「ここはどっちに行けばいいですかあ」と叫んでいる。聞くと、谷道との分岐らしい。迷わず「谷に行かずに広い道を登って行ってくださーい」と道案内して、作業道へと行ってもらった。5合目で表参道と合流するというし、ほっておいても迷うことはないだろう。やれやれ。 大杉谷を巻いて延びる薄暗い山道へと足を入れた。トラバース道を歩いていると、頭上でまた奥さんの叫び声。きっと分岐があったのだろうけれど、あとは自分たちで判断してもらわねば。
初めての大杉谷、道はきれいに整備されていて歩きやすい。足元では滝の音か?ごうごうと水音が響き、谷に下る道や第1ベンチやらが現れる。ここが有名なベンチか?水場があり、冷たい山水で涼をとった。ゆるい勾配の巻き道を谷の源頭部目指して進む。お腹が空いたので、谷が少し広くなったきれいな林の下で、11時過ぎやけど昼ごはんにした。
谷間に下る踏み跡に、斜面を登っていく小道もあり、縦横無尽にいくつもの道があるところはさすが愛宕だなあと感心してしまう。京都駅で買ってきた六甲弁当なる豪華おにぎり弁当をぱくついていたら、もうはや下山の人がやってきた。それから数人とすれ違う。6時ごろには登り始めたとか。遠方から来たとか。みなさん気合いが入っているなあ。
なぜか鉄鍋と薬缶が切株の上に鎮座する分岐を見ながら、さらに進む。木の間越しに東山連峰 醍醐山を一望、だいぶ登ってきたなあ。
よく山記録に出てくる第2ベンチでまた分岐、たぶん左側の登る方の道かなあときょろきょろしていたら、下山してきた人が「頂上はこっちですよ」と教えてくれた。「右の方へ行く道はどこに行くんですか?」「さあ行ったことないから知らない」そっか また来よう。
道は勾配がきつい登りになり、第3ベンチ。第4ベンチを過ぎると杉林の急こう配に突入する。道は九十九折れで歩きやすいけど、見上げる頭上は薄暗い。ここらでまた下山の人が数組。こっちはひいひい登っているのに、下りの人はあっという間に見えなくなった。30分ほど大汗流して、やっと明るい月輪寺の尾根道に合流。ここまでくれば、頂上は目前だ。
ジープ道との合流点にはグループがたくさんいて、登る人下る人で大賑わい。なにやら仰々しい看板。なになに月輪寺道は5時から通行禁止とある、険しいので注意と。先ほどのご夫婦のように簡単に考えて来る人が多いのかも。お寺の門も閉まるようだ。事故騒ぎが多いのでしょうか。
31日の千日詣りにはよう来ないので、神社本殿にお参りし火伏のお札をもらう。神社の裏手には鬼の面があるというのでそれも見に行ったが、探し出せなかった。本殿の急こう配の大階段、いつもは足を引きずりながら一段一段下るのだが、ちょっとぽんぽんぽんと足を繰り出して下ってみようか。先をいった男の子がリズムよく走っていたのを真似したら、出来ました!膝も痛くない。訓練の成果や。社務所の自販機であめ湯を買う。200円で高いけど、愛宕に来たらのお楽しみ。熱く甘く生姜味がお腹にしみる。 神社広場にはたくさんの人。ひぐらしのウェーブに包まれて、みなさんくつろいで涼んでいる。今朝のご夫婦の姿はなさそうなので、もう下山したのでしょう。無事帰れたかなあとやっぱり気に掛かる。
さてと、今日の目的地三角点を目指して、ジープ道を北へ。よく晴れていて北山の山並みが遠くまで広がる。比良連山もくっきり。とんがった三角の頂上が峰床か、あれは双耳峰の桑谷、あっちは三国岳?百里? かすむ山並みを同定する楽しいひと時。一人の男性が近寄ってきて、「あの山はどこですか?」「比叡山ですよ。あれが比良。琵琶湖も見えるのですが・・」三重からやってきたという一行は、谷山林道を車で来たらしい。「しかし、なんですね。北山はこんな道で楽ですね〜」と鈴鹿が本拠という方はのたまう。いえいえ 侮ってもらっては困るのですが・・・。神社に行くという一行と別れ、三角点を目指す。地蔵辻からすぐの急坂を登りつめると鉄塔のある広場に出て、その背後ににょきっと三角点の丘があった。見晴らしがよく、京都市街地を囲む山が美しい。
三角点の周辺の道を探索していると男性が一人、登ってきた。この道はどこに行くのでしょうねえ?と尋ねると、「よく知らない道には行かないほうがよいですよ」と忠告された。みなさん優良ハイカーですね。で、忠告にしたがって地図にない道に突っ込むのはやめて、今回初めて歩く芦見谷源流へと下る。 源頭部の斜面をジグザグに下るとすぐに細い流れに出会った。トユから冷たそうな水が流れ落ち、周囲には丸太の椅子が並べてある。汗にまみれた顔を洗い、ついでに靴下も脱いで疲れた足先を冷やした。くせのないまろやかな水がおいしい。時計を見ると、おっとともう2時半を回っている。急げや急げ。芦見谷源流はかつては緑に覆われていたのかもしれないが、今は杉の植林地の乾燥した味気ない山道。沢に沿ってはっきりとした道がついていて迷うことなくどんどん下っていく。
途中で、食事中の鹿の一群に出合う。もう夕方間近で人も来ないと出てきただろうに、邪魔してしまった。沢は次第に広く深くなり、小さな滝なども続き、そのうち谷を高巻きする。最後にまた沢沿いに下り、合流点に出た。竜ヶ岳直登道の下を抜け、首なし地蔵を目指す。途中龍の小屋を覗いたが、無人だった。ここからの沢沿いも、ほんと下草がすっかりなくて、へんな蕨もどきばっかり、歩京さんの昔を想像するにも想像できない。 久しぶりの首なし地蔵、ここも一面の笹原だったのに今は土がむき出しの乾燥地。予定の15時を回ってしまったが、まだバスには間に合うだろう。
梨ノ木谷は大伐採で数年間通行止めだったので、やっと初めて通ってみる。草むらの中に、いきなりの急斜面。周りの草をつかみながらどんどん下って、5分もすると平らな源頭部に出た。倒木が流されてきたとみえ、うずたかく積み重なっている。そこから、大岩がごろごろした急こう配の流れの横を、ぐんぐん下っていく。沢の水を飲みにきたのか 群青色や緑にきらきら輝く羽の蝶が一羽ひらひら飛びまわっているので、みとれてしまった。ミヤマクロアゲハ、久しぶりだった。
急斜面の植林地をへつって大きな岩を押し流し、根ごと大木をひっくり返し、大荒れに荒れた谷が続く。これは、昨年の豪雨の影響なのだろうか。舗装された林道も地盤が大きくえぐり取られ、いつかは崩壊するだろう。火伏せの神、雷神などが祭神の山だけのことはあるなあ と、愛宕の険しさを改めて実感した次第。そんな風景にびっくりしながら林道に下り、梨木大神の碑の分岐を過ぎる。
しかし、足の裏がやけにだるいなあ。そうか 今日も履いてきたテクニカの靴は、「本格的な山道は無理」とロッジのお兄さんがつぶやいていたけど、ソールが薄くやわらかで岩道は疲れる、ほんま整備されたきれいなとこしか無理なんやなあ。ぶつぶつ言いながら、とぼとぼ歩いていると、前方から男性が一人、ザックを背負い登ってきた。「えっ これからですか?」思わず聞いてしまった。愛宕ってこういうところも不思議だ。表参道でも、5時過ぎからふだん履きで登ってくる人がいるし。
林道門扉を過ぎ、あっという間に月輪寺登り口に出合う。5時前だ。ここまでくればバス停まであとわずか。5時半過ぎのに乗れそう。ぜひ乗らねば。次は6時過ぎてしまう。大杉谷口からでも30分は掛かる。よし 林道突っ走ろう。あれれ 足が軽くて走れるやん。いつもなら重たい足を引きずっているはずやのに。そうか 軽いテクニカはこういうときが得意なんやな。重い山靴ではこうはいかん。 そんなこんなで、清滝のバス停まで小走りでいって、ポカリを飲んだりしてのんびり椅子に座っていたら、やっとバスがやってきた。最初は一人やったのが、いつのまにか数人の乗客が増えていた。みなさん 息せき切って走ってきたようです。 念願の三角点、気になっていた大杉谷に芦見谷源流、梨ノ木谷と周回で歩き通せて、満足です。膝の調子も歩いている最中は激痛もなく、山頂で腿が吊った時は「冷えピタ」を張ったら楽になり、帰宅してからアイスノンできっちりアイシングしたら、痛みもでませんでした。 大汗流したっぷり歩き、夕食は夫と合流して馴染みの店で飲んでご機嫌でした。店の大将に「愛宕のお札いる?」と聞くと「ほしい! ほしい」。「10年ほど前に千日詣りに行きひどい目にあったのでもう二度と行かんけど、お札はほしいです」とのことで、お札の値打ちが分かっている人に1枚差し上げました。
千日詣り当日、夜中に登った息子曰く、雨の後のどろどろ道をお父さんたちが泣きぐずる子どもを連れて登っている姿が一番悲惨やった。滑って転んだり、熱中症で意識がなくなったりと救急車が走り回っていた。かわいい子どもが「おのぼりやす」「おくだりやす」と声を掛けてくれるのには癒されたけど、自分らも最後はぼーっとわけわからんようになって歩いていた、ほんま愛宕はあなどれん。まだ筋肉痛ひどいわ。お母さん よう登るなあ! でした。
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