鈴鹿山系 鎌ヶ岳・御在所岳


 
鎌ヶ岳山頂


2013年7月21日(日) 晴のち曇り 森の旅人M

コース:
武平トンネル(滋賀県−三重県県境)〜武平峠〜鎌ヶ岳〜武平峠〜御在所岳〜武平峠〜武平トンネル





 今年初めて登山予定に入れていた鎌ヶ岳と御在所岳に行ってきました。真夏の中ですが天候もまずまずなので出掛けることにしました。久しぶりの鈴鹿山系です。第2名神の甲賀土山ICで下りて鈴鹿スカイラインに入り滋賀と三重県境になる武平トンネルの滋賀県側の道路脇の駐車場に入れました。国道を挟んで南北2箇所ありますが,人気の山で15,6台駐車してほぼ満車状態です。私は狭い方の駐車場に何とか確保してひと安心です。

 現地の天気は,うす雲が出ているものの晴れています。準備をしている間に,向かいの駐車場の15人程の団体さんが出発します。しばらくしてこちらも出発です。トンネル南側の登山口から入山します。直ぐにトンネルの真上に出て一本道の山道を上がっていきます。途中,崖崩れを目にして登ること10分で武平峠に到着です。鎌ヶ岳と御在所岳の尾根稜線の中間点になる峠は,先行の団体さんが狭い峠を占めている。団体さんは御在所岳へ向かう予定だそうで,ここで分かれる。

武平トンネル 武平峠

 鎌ヶ岳方面へ稜線を歩き出す。最初の岩場で青年が抜いていく,岩場を上がった所からは御在所岳全体が見える。思ったより近くに見える。早めの休憩を取りながら先を急ぐ,尾根道は両側に樹木が生い茂り木陰になっており直射日光が当たらないので助かる。二箇所目の岩場を過ごすと鎌ヶ岳の姿が大きく見える。

目指す鎌ヶ岳 花崗岩の岩場
御在所岳 間近にせまった鎌ヶ岳
樹木で囲われた山道 滑りやすい道

 急峻な岩場に入る。この鎌ヶ岳には頂上直下急坂に鎖場があると書いてあったが,その岩場に入ったようだ。花崗岩の岩場は滑りやすく落石のしやすい場所である。丁度,後方に男性の姿を目にする。両手両足で登れる所は途中までである。落石注意を後方の男性に声を掛けて登るが小石を一つ落としてしまった。男性とは声を掛け合っていたので何事も無かったが,団体で登る場所でないことが分かる。鎖場になるとしっかり摘んでよじ登ると,そこが鎌ヶ岳山頂であった。続いて後方の男性も登ってきた。

山頂直下の崖 鎖場,この崖を登ると山頂
山頂から崖道 山頂直下の崖を見る

 山頂部は狭く標識と岩石で一杯だ。山頂北側の岩場に二人が御在所岳の方を見て休憩中だ。いつもは撮らない自身の登頂写真を今回は休息中の人に頼んで撮ってもらう。山頂から南に行くと小広場があり先ほどの後方の男性が休息中であった。短パンにTシャツ,そして小さい背負いバックと,余りに軽装なので話しかけてみると,地元桑名からやってきて初めての登頂だそうだ。いつもはマラソンをしているとのこと,でも山登りの方が気持ち良いと言う。しばらく話をしていたが次のグループがやってきて狭くなってきたので先行して下ることにした。下山は,別にある迂回路道を下りる。

 武平峠までの下りは早く,40分で着いた。その間の休息中に先ほどの桑名の男性に抜かれる。御在所へ行くかは武平峠に着いてから考えてみると言って先に行った。

 武平峠から御在所岳へ登り始める。こちらの山道は鎌と違い小石と岩が転がる溝の急斜道が続く,歩き難いし斜度があり結構しんどい。開けた場所から振り向くと先ほど登った鎌ヶ岳がガスで見えなくなってきた。こちらにも岩場があるが,よじ登りながら越していく。ここまで来ると山頂の建物が大きく見えてくる。

急斜面の溝道 岩場を越える
岩場が続く ガスに被われた鎌ヶ岳

 ようやく平坦路になったところで,朝に出会ったグループとすれ違う,覚えてくれたらしく「鎌ヶ岳」に行ってきた人として声を掛けてくれた。緩い坂道になりそのまま行くとロープウェイ会社の敷地に入った。山道からアスファルト道路になり歩きやすい。坂道を登ると今度は桑名の男性と再度顔を会わせることになり「どこかで会いましょう」と声を掛け合って分かれた。

 アスファルト道路を上がっていくと御在所岳山頂の標識があり,従って登っていくと広い「一等三角点」のある山頂公園に出た,残念ながら三角点には触れないようだ。休日であるため人は多い。ロープウェイとリフトがあり多くの観光客が山頂まで登って来る。ここでも近くにいた人に登頂写真を撮ってもらう。

山頂手前の石段 御在所岳山頂

 公園を囲むベンチで昼食を摂っていると,老人が隣に座ることの了承を求めてやってきた。「OK」ですよと言うと「よっこいしょ」の掛け声で腰を下ろす。隣り合ったこの老人とも話が盛り上がり「ぶどう」をいただく事になる。年は89歳で,中部空港の近くの町から車で来てロープウェイで上がってきたこと,老人の家庭の奥さんの介護の話などを話され少しストレス発散も兼ねているようだ。それにしても元気なおじいちゃんでした。

 展望台に上がるものの展望はいいが,近場はよく見えるが薄曇が出てきて視界が悪く鎌ヶ岳は相変わらずガスで見えない。琵琶湖もはっきりしない。この後は下山するため,先ほど登ってきた道を武平峠へ戻る。岩場を通過後,急斜の溝道を転がり落ちるように下っていく。ヒグラシの声が盛んである。あっというまに武平峠に着いた感じがする。そして武平トンネル脇の駐車場へ戻ることができました。

 1,000m級2本の登頂ですが,出発点の標高が高いため思ったより短時間で行けました,でもしんどいことには違いありません。しかし,山ならではの出会いがあり記憶に残る楽しい山行でした。

 「湯の山温泉」が近くなので,四日市方面へ下り国道筋の希望荘で入浴しました。汗と疲れを流し気持ちよく帰宅することができました。