小てつのよも山話(No.100)
「信じるものは救われる」

お願い事でなくても、
ミツバツツジや紅葉の季節には、それなりに楽しめます


2013年5月14日(火)            小てつ






 小てつ夫婦が足しげく通っていた「御室八十八ヶ所」、実はそれには訳があった。

 御室「仁和寺」の裏山には、四国八十八ヶ所を模した「御室八十八ヶ所霊場」があり、全長2.5kmほどの参道が登ったり降りたり、ちゃんとひとつずつのお堂に参ってまわれば2時間はかかる結構歩きごたえのあるコースとなっていて、日課で歩きにこられている方もいれば、団体さんのハイキングに出会ったり、仁和寺の参拝ついでにふと立ち寄ったのか全くの普段着、普通の靴で歩いている方と遭遇することもある。いろいろな人で賑わうこの山の名前は「成就山」。

 最初に夫婦で訪れたのは、長女の高校入試の前。訳もわからず連れてこられた嫁さんはただもうしんどいだけの様子だったが、48番お堂の「西林寺」のところにある看板を見て目の色が変わる。

[このあたり成就山頂上]

 「ここ成就山って言うの?もしかして満願成就の成就???」
と聞くので、

 「そやで、そやし来たんやんか。」 と答えると、それからは受験合格祈願のために毎週のように通うようになった。小てつが仕事や山行で一緒に来れない時には、一人ででもお参りに行くほどの熱の入れようになった。

 何とかは藁にもすがるというか、何とかの神だのみというか(仏様やけど・・)都合のいい時にだけ参っているにも関わらず、戦績7戦6勝となかなかの御利益を受けたので、大したものである。

 ただし、何とかのさたも何とか次第ちゅう訳でもないけど、小てつは毎回1円玉を88個持っていき、最後88番「大窪寺」ではロウソク、線香あげてました。それに一番大事な「お礼参り」には、大奮発で1円玉を10円玉に大増額してました。

 あなたの願いもかなうかも???

 'さぁ信じるものは1円玉88個用意して、御室へ走れ!'

 お願い事でなくても、ミツバツツジや紅葉の季節には、それなりに楽しめます。運が良ければ、いがぐり頭でちゃんとしたザックをかついだ、今時珍しい「です。ます。」で語尾をくくって話してくれる小僧さんに出会えます。


 電車利用の方は、嵐電御室駅から北にすぐです。車利用の方は、仁和寺東隣に大きな駐車場があります。(500円)

 御室駅からなら南正門から中門をくぐり、駐車場からなら東門から同じく中門をくぐり、左手に御室桜の庭を見て、金堂を左に行くと西門があり、外に出て真っ直ぐ行くと「1番札所霊山寺」になります。ぐるっと山をまわって、88番札所を出てくると、また仁和寺の西門のところに帰ってきます。


                        【 記: 小てつ 】