廃村八丁(ソトバ峠から品谷峠) 

三角屋根小屋


2014年12月7日(日) 小雪  森の旅人M

コース:
右京区京北町小塩〜小塩東谷ソトバ峠登山口〜ソトバ峠〜ババ谷〜廃村八丁〜スモモ谷〜品谷峠〜廃村八丁〜ソトバ峠〜小塩東谷登山口





 暖冬予想が一転,第一級の寒波襲来となりました。冬型の天候の中,今年訪れていない廃村八丁へ行って来ました。新しく出来た京北トンネルを抜けて京北町に入ると薄っすらと街は白くなっています。小塩に向かうにつれて積雪が増えて行きます。

 小塩東谷のソトバ峠登山口まで乗り着けるつもりが,林道が荒れて先に進むことは諦める。登山口1Km程の手前に駐車スペースを確保し歩くことになりました。小雪が舞うなか,林道を登山口へ進みます。林道は数箇所,土砂で埋まり思いの外痛んでいる。車では登山口まで行くことは出来ません。

土砂で埋まった林道 ソトバ峠登山口

 ソトバ峠登山口には標識があり,渡渉して急坂に取り付きます。いきなりのスギ植林地の急斜面は登っても,登っても登山口が真下に見えています。寒さも吹き飛び急坂をようやく越えた場所で早速,服装の調整を行いました。汗はさすがに吹き出ることはありませんが,少し感じます。お地蔵さまが鎮座する小広い場所に出ると雑木林に変わり,ソトバ峠に出ました。さすがに積雪も5,6センチとなり白銀の世界です。

急斜面を登る ソトバ峠

 広域林道に一旦下ってから,ババ谷に入って行きます。当初の予定ルートはここから尾根伝いに八丁へ行くつもりでしたが,積雪時の山行は時間が掛かるためそのまま八丁へ下っていきました。小雪の舞う中,冬篭りが遅れたのか雪の中を蛾が飛んでいます。山道は積雪で隠されるほどでもなく,やがて雑木林からスギ植林地になり,ババ谷口に着きます。ここで目新しい看板を目にしました。入山禁止のほか登山者にとって厳しい内容が書いてあります。

ババ谷上流 ババ谷口

 多数の倒木で通行不便だった山道も伐採されて歩きやすくなっています。倒木スギからツララが伸びています,この土地の寒さの厳しさを感じます。廃村八丁に到着,ついに旧巡視小屋も姿を消して名残の材木として積み重ねられて雪を被っています。山手側に雪の積もったベンチがあるものの立食の昼食を摂りました。

倒木が伐採された山道 巡視小屋跡

 この後の予定は,四郎五郎峠から品谷山稜線に上がり品谷山,品谷峠からスモモ谷を下って八丁に戻る予定でしたが,雪中山行するには時間的余裕がなくなってきたので予定変更です。三角小屋広場からスモモ谷を遡り品谷峠まで行くことにしました。スモモ谷を下ってきたことはありましたが,遡ることは初めてです。

三角屋根小屋広場 スモモ谷口

 三角屋根小屋広場に出ました,ここでも誰にも会いません。雪の舞う中,こんな日に来る人物はよほどの山好きか,変わり者かなと半分期待したが結局,その後も人には会いませんでした。少し止んでいた雪がまた降り出す中,広場から渡渉してスモモ谷に入って行きます。谷分岐が三箇所あり,最初と2箇所目は右へ進みよかったのですが,最後の分岐では,テープに誘われて右の谷に入って行きました。ところが,前方にナメ滝が現れました。こんな滝を下った覚えはなく,戻り改めて左側が正規の道であることを確認しました。

一つ目の谷合流 スモモ谷下流部
倒木を乗り越えて 三つ目の谷合流,間違って右谷に入る

 ロープのある坂を上り,谷最上部に向かいます。スギ植林地を抜けると,ようやく雪の舞う品谷峠に着きました。峠には標識がなく探したものの目にすることはできませんでした。小雪に寒風吹く抜ける峠から展望の利く北側も何も見えません。雪の風景をカメラに収めて撤退です。

品谷峠 スモモ谷側

 品谷峠から八丁には40分で着きました。往路は迷い時間含めて1時間でした。八丁へ戻ってくると雪も止み,少し明るくなってきました。暖かくなったのか樹木の雪が解けて落下してきます。 ババ谷を上りソトバ峠に戻ると,朝見えなかった周囲の山が見えている。本格的な冬を前に静まり返った深山はこれから人を寄せ付けなくなるだろう。 銀世界を後に,スギ植林地の急坂道を登山口まで慎重に下って行きました。


                           【 記: 森の旅人M】

ババ谷口の目新しい看板 (廃村八丁の火事の影響かな? 哲郎)