皆子山(南尾根/皆子谷)

 
皆子山山頂


2014年4月20日(日) くもり一時小雨  森の旅人M

コース:
ヒノコ〜皆子谷−平−ヒノコ分岐〜南尾根取付〜南尾根〜皆子谷取付〜皆子山山頂〜皆子谷取付〜皆子谷〜皆子谷−平−ヒノコ分岐〜ヒノコ





 何度も登っている皆子山に南尾根ルートがあると知り,早速行ってきました。いろんなルートがあることに改めてびっくりです。 天気は下り坂,ひと雨会うかもしれないつもりで車を走らせました。

 ヒノコ分岐から皆子谷方面は,初めてのコースとなります。ひのこ大橋手前に駐車スペースを確保します。すんなりと南尾根の取り付きが分かるのか,少し心配しながらの曇り空の下を出発です。京都北山修道院の前を通るものの人気は無い。規模の大きな施設であるがこんな山奥に不似合いな建物群に見える。舗装道もここまで,その先からは山道になります。

京都北山修道院 皆子谷−平−ヒノコ分岐

 Y字分岐があり,左に取ります。右手に緑色の大きなため池が見える。山道を進んで行く,朽ちた丸太橋では一旦下りて対岸に渡る。大きく東から北に廻り込む場所から下り道になり,スギ林の道を行くと皆子谷−平−ヒノコ分岐,平側に下り皆子谷を渡河してスギ林を行くと正面に南尾根が目の前に現れます。平へ向かう道が大きく方向を変える所が南尾根の取付となっている。

南尾根取付 急斜面を登る

 南尾根は府県境まで急斜面が続く,取付からの薄い踏跡は直線的に上っているため20m程登っては息を整えるため休み,また20mほど上って休む。初めての山道で体力温存のため,時間を掛けて上がっていく。緩やかな尾根となり北に向かう。尾根の細道では両側が落ち込んで谷になっていることが分かる。傾斜は続き,ヤマツツジが目に入る。アセビが尾根道を塞いでいる。やがて薄い踏跡も消えて尾根を外さないように登っていく。大木が立っている,目印になりそうだ。

南尾根道 府県境尾根に着く

 府県境尾根に着いたようで,数枚のテープが枝に掛かっている。雑木が目立つ。曇り空の上にガスが出てきた,視界が取れない。初めてのコースで踏跡無しの山道は,緊張感で一杯だがタムシバの花がほっとさせてくれる。緩やかな坂となり右にスギ林,左に雑木林を見てその境を進む。

タムシバの花 雑木とスギ林の間を行く

 かなり登ってきたが,ガスで周囲の山が見えないので高さが把握できない。そんな中,何と前方から二人の若い男性がやってきた。まさか,天気が悪く,知られていない南尾根道で人に会うとは思ってもいなかった。二人の姿は普通の山歩きではなく,小さなデイバックのみでランニングするように駆け下ってきた。足尾谷から上って来て沢登の足元をしていた。この後,長い平坦な尾根から更に上り下りを繰り返す。斜面を上り切ると皆子谷の取付に出た。山頂へ向かうため尾根を登る。平分岐を過ぎてようやく皆子山山頂に到着です。

ガスが出てきた 皆子谷出合

 ガスで周囲の山は見えず,曇り空でどんより暗い。更に小雨模様になってきた。北尾根に続く斜面には残った雪ぴを見ることができる。小雨の中,おにぎりを一つ食して下ることにした。わずか滞在10分の山頂でした。

皆子山山頂 山頂の北尾根雪ぴ

 本降りにならないうちに,少しでも下りたい気持ちで皆子谷へ向かいます。久しぶりの皆子谷下降です。以前と大きく変わり,山頂部から藪がすっかり消えた急斜面は初めてのような気がする。皆子谷は荒れた谷で,大岩が転がる上に小ナメ滝が多く歩きにくい,慎重なルート選びが必要です。足尾谷とツボクリ谷のような大雨による崩壊は無かったものの,谷歩きには時間が掛かります。ガスの濃かった上流から下って行く間に小雨も止み,そしてガスも取れて視界は良好となりました。

 皆子谷最大の難路,連続の小ナメ滝をやり過ごすためロープある急斜の崖を下ります。さすがにここではロープ頼りに慎重に下降します。相変わらず岩の多い谷で道を探して下り,そして最初の谷合流部に着きます。右手の谷には大きな岩を見ることができます。山頂で食べる時間の無かった昼食をゆっくり摂りました。

皆子谷へ下降 皆子谷一番の崖を下る
最初の谷合流部の大岩 最初の谷合流部

 次の谷合流では,右手の谷に小ナメ滝が見えます。下降を続けると巨大なスギの木を目にします。この後も小ナメ滝が多く悪戦苦闘が続く。三つ目の谷合流部,ここも右手からの合流です。皆子谷の道はこの先で右岸から左岸へ渡りスギ林に入る,続いて右岸への渡渉が最後となります。良く見るとテープが掛かった木があるのだが,倒木しているので見逃しそうだ。このあとはしっかりした作業道を歩き,皆子谷−平−ヒノコ分岐に戻る。

皆子谷は岩場が続く 皆子谷を下る

 何とか小雨は山頂のみで済みました,曇り空とガスの山行でしたが初めての南尾根は新鮮でした。また,春先の花も見ることができました。思いの外,踏跡が薄くテープも少ないため山道でしたが,慎重に無事終えることが出来ました。


                           【 記: 森の旅人M】