武奈ヶ岳(御殿山コース) (NO.52)


JOEさんと武奈


平成26年2月23日(日) くもりのち晴れ  JOEさん、小てつ

コース:
坊村(葛川センター駐車場デポ)〜御殿山コース(ピストン)





 日曜日に武奈ヶ岳をやっつけて、自宅に帰って銭湯に走り、再度自宅に帰ってお待ちかねのビールをグイっとやりながらパソコンを開き、okaoka clubをチェックすると、何とokaokaさん達も土曜日に武奈に行かれているではないか。さすがに翌日の情報を書いたってと言うと、そんなこと言わんと投稿してくださいと哲郎さんがおっしゃるので、少し遅ればせながらの投稿といたします。

 毎年この時期にHさん、JOEさんと連れ立って訪れている武奈ヶ岳。今年はHさんが郷里に帰られていて、JOEさんと二人行となった。いつもの山科で待ち合わせ161バイパスを北上する。11日に思わぬ渋滞に出会った場所も、今日はスムーズに流れていて、花折峠の道路にも雪は無く、順調に曙橋を渡って葛川センターに着く。駐車場にも雪は無く、区分けの白線もちゃんと見えている。 既に10台ほどの駐車車両があり、準備を終えて歩き出している登山者もいる。我々が準備をしている間にも、次々と車が入ってきて、今日はたくさんの人出があるだろう。トイレを借りて、7時50分に出発する。

 昨日もたくさんの人出があったと予想され、きっと登山道は踏みしめられて凍っているだろうと、明王殿の橋を渡ったところで最初からアイゼンをつけていくことにする。

 軽い雪山から歩き出したもので、結局4本、6本、10本、12本とアイゼンが揃ってしまいましたと言うと、JOEさんは4本、12本、12本、12本とお持ちだそうで、それも何か不思議ですねェ〜となる。

 早朝の雪はよく締まり、アイゼンが効いてほとんど夏道と変わらないペースで順調に高度をあげていく。先行者を抜くに従い、トレースはだんだんと細くなり、土曜日の踏み跡を消すくらいに昨夜も降雪があったのかと思ってしまう。

 P846の少し平坦になるところまで一気に登り、飲水休憩をとる。休憩をしていると単独男性に抜かれた。彼は我々と同じくらいのペースで上がってきたと思われたが、JOEさんは'抜かれると抜き返したくなる症候群'をお持ちなので、休憩後のペースを心配していたが、見晴らし台に着く頃には、まわりの景色が一変し、先行されたことも忘れ、ペースを落として今年の積雪を楽しむ。

 ただこのあたりから、北西の風が強くなり、バラクラバ(目出し帽)をかぶることにする。バラクラバだと頚動脈を保温できるので、暑くもなく寒くもなくといった体感に調節できるのが良い。

白き山 武奈

 御殿山への登りで、初老の男性に先を譲ってもらうが、抜きざまに「あ〜しんどい。しんどい山や〜。何でこんなにしんどいのに、また来てしまうのやろう。」と満面の笑顔で話される。その疑問を持っているのは小てつも同じでございまして、御同輩。

ワサビ峠手前の雪庇 ワサビ峠

 御殿山ピークに着く頃には、青空が見え出した。この時期に通い出して4年目で、こんな天気に恵まれるのは初めてだと喜びあう。まさに雪山の景色を楽しみながら、ますますペースが落ちていく。西南稜の雪庇は去年よりおとなしめだが、エビの尻尾は去年より立派なのがある。

蓬莱から堂満
西南稜の雪庇 なかなかに成長

 ピーク手前、旧スキー場ルートから登ってこられた初老の単独男性と出会い、JOEさんと意気投合。彼はイン谷口からダケ道〜スキー場跡と、何年か前のHさんと歩いたルートを逆に登ってこられたようだった。木製ワカンに木製ストックとクラッシックスタイルを楽しむ方で、いかにも比良通といった趣のある方だった。

 ワカンをかついできたが、結局最後までアイゼンのみで登ってこれた。ピークには10時40分に到着。ピークの杭に、これまた巨大なエビの尻尾ができていた。風は西から吹いているので、琵琶湖向きの少し降ったところの雪を踏み固めて陣地をつくり、ラーメンタイムとする。小てつは今日はサッポロ一番味噌ラーメン。JOEさんは'香り禁断の'カレーうどん。陽が当たるとポカポカと暖かく、今日もいただいたノンアルコールビールを飲んでも、震え上がることはない。こんな日は、この雪シーズンで初めてである。おかげでピークに長居してしまった。30分以上大休憩をしてピークを出立。その時にはもう40人以上はピークにいたんじゃないだろうか?

ピークの標識杭に巨大なエビ 尻セードに興じる大きい子ども

 西南稜を見れば、後から後から登ってくる登山者が見える。御殿山ピークにも多くの登山者が見える。いったい何人登ってくるんだ?

 去年の堂満で味をしめて、武奈では出来るところも少ないけれど、2枚担いできたヒップソリを1枚JOEさんに渡す。早速の急坂で、ヒップソリ尻セードに挑戦のJOEさんだったが、雪質が尻セードに向いていないのか、ファーストのセードではスピードが出ない。それを見ていた男性3名女性1名のグループがあって、うちの女性がやりたそうな勢いだったので、小てつのヒップソリを貸してあげると、躊躇なく先行の尻セード跡にセカンドで乗ったものだから、結構な勢いで滑り落ちていく。それでも無事に降りきると、えらく気にいったようで、どこに売っていると聞いてくる。確かコーナンかコメリで買ったと思うと教えてあげるが、季節商品なのでもう遅いかな?

 それからもできそうな箇所でセードを試みるJOEさんであるが、去年の堂満でのような、スピードは出ない。でも、急坂を滑り降りていくのを見ている登りの登山者には気の毒なので、「大きい子どもですみません。」と弁解をする小てつ。「電車賃は安くならんやろなぁ」と登りの登山者。去年は'マタギ'と恐れられたJOEさんであるが、今年は'大きい子ども'になってしまった。

 エビの尻尾も樹氷も、降るころにはずいぶん小さくなってしまった。多くの人に踏み固められたトレースは固くなり、アイゼンをつけている時には、足の間隔に気を使っていた小てつだったが、トレースの壁に足をこすった加減で引っ掛けてしまい、スパッツに穴を開けてしまった。また裁縫男子せなあかん。

 帰りの見晴らし台では、京都北山の素晴らしい展望があった。後で拝見したおばさん山歩き隊のTさんの写真では、愛宕から武奈がはっきりと写っていたが、小てつのコンデジでは、武奈から見えた愛宕はうまく写っていなかった。

武奈に向かう人、人、人 帰りには満車

 あれが三重、大見影、百里に三国、経ヶ岳。小野村割、桑谷、峰床、皆子、城丹国境尾根と、稜線がくっきり見えるものだから、いつも上からだとわかりにくい山座同定もできるというもの。

 我々が植林地のギザ道を降りている頃には、まだ雪も腐っていなくて、アイゼンの制動が良く効いて順調に降りられたが、時間が遅くなり、またあの大人数が踏むとなると・・といらぬ心配をする。

降りてきた頃に快晴

 明王殿に1時過ぎに降り立つ。空は快晴となっていて、もっとゆっくりしとけばいいのにと思ってしまう。比良山荘の駐車場には、名古屋ナンバーの大型バスが停まっていて、きっと登山ツアーだろう。葛川センターの駐車場も満杯で、1台に2人として・・バスに何人・・イン谷口からも何人・・と考えていると、今日は200人近い人が武奈を目指したことになる。皆さんがんばりますねェ、御同輩。