大文字山  (小てつ NO.57)


 
火床は展望無し


平成26年5月5日(祝) くもりのち小雨  小てつ+嫁さん

コース:
JR山科駅〜毘沙門堂〜鉄塔No42〜P381〜雨神社〜池ノ谷地蔵〜大文字山三角点〜火床〜銀閣寺門前〜錦林車庫前BS





 毎年恒例の家族登山、今年はどこへ?と思案していると、なぜだか最近okaokaさん達が大文字山に通われていて、嫁も梨木香歩の小説の中に、山科から大津へ抜ける道があることが書いてあったのを覚えていて(もっと南の醍醐あたりのことらしいが)、ぜひそのあたりを一度散策してみたかったと言う。それに恥ずかしながら、実は小てつも大文字三角点は未到達であって、一度まともに歩いてみようかとなりました。

 今週のフォトにありますように、3日は三重ヶ嶽の「シャクナゲの海泳ぎ」でしたので、5日に行こうとなっていたのですが、予報ではあいにくの天気となってしまい、当日朝の予報からザアザア降りにはならないだろうと、決行となりました。

 流石にこの天気では、朝のJR京都駅に山姿の人は少なく、2番線の新快速のホームには、我々のほかには山ガール2人連れのみ。山ガールは山科駅では降りなかったから、もしや比良行きか?

JR山科駅から 新緑の疎水べりを歩いて

 JR山科駅を降りたところのキオスクで、okaokaさん達に習い、新鮮なおにぎりを仕入れて、ガード下のトンネルをくぐってしばらく歩くと、洛東高校の「三年橋」に出る。(三年で卒業出来ない奴に差別やと、一人突っ込みを入れる)

 野球部のグランドの裏手に、「お詫び」と書かれた看板が立っていて、「勝手に桜の枝を切ってしまい申し訳無い・・云々」と書かれている。聞くところによると、老木が折れそうになっているのを植木屋に相談すると、切らないと仕方無いと言うことで、やむなく切ったと言うことだったのに、いろいろとうるさく言う人もいるもんだ。切ったら切ったで文句を言う人がいるし、落葉は落葉で文句を言う人がいるし。

 さて折れそうな老木の桜より立派な「モミジバフウ」を過ぎ、洛東高校正門前の疎水沿いを右に折れる。疎水と安祥寺川の立体交差を過ぎてしばらく歩くと、毘沙門堂前の南北まっすぐの道と合流する。左に折れゆるやかに登っていくが、ここらあたりの家は豪邸というかお寺のような家が多くて、山科のイメージの家とはいっぷう変わった町並みとなる、(どんなイメージ持ってんねん?)

 毘沙門堂門前に着き、大文字→と書かれた方ではなく、関係者以外進入禁止と書かれた、右手の駐車場の方に進入させていただく。途中で毘沙門堂の人が何やら作業をしておられたが、山姿の我々を見ても、何も気にする素振りもなく、とがめられることも無かった。アスファルトの車道を進むと、ステンレスのタンクがあり、左手の道には開いているがゲートがある。ここが分岐とザックをいったん降ろし、スパッツをつけて準備をする。ここからいよいよ山道となりそうだ。

立派な毘沙門堂 水道施設で右に折れ

 okaokaさんの絵地図の通り右手の石材置き場の方に進む、ひのきの植林地の中の広い作業道となる。今日は地形図よりも、okaokaさんの絵地図頼りだ。初めて行くところで、こう言う地形図に現れないややこしい踏み跡の多い山域では、okaokaさんの絵地図は教科書となる。

 ヒノキの中の広い作業道は、風が抜けず暑い。今日は逆にピーカンでなくて良かったと思えるくらい。いつもJOEさんがおっしゃる、「登り曇りで、ピークで快晴」がベスト。今日はピークで快晴は望めそうにはないけれど・・。

 難なく鉄塔No42に着く。この鉄塔は「荒神ルート」になるのだが、大昔、京都に疎水を作った頃、疎水を作るなら発電所もということになって、発電所を作ったが、電気をどこで使うねん!となって、市電を走らせろ!となって、北野のあたりに市電を走らせることになって、堀川荒神口のあたりに変電所を作ることになって、この送電線ルートが出来たそうな。市電は廃止になり、今ではその変電所跡は内部改造され、アパートになっているそうな・・。
♪本当のことは忘れたけれど〜。(by、豊田勇造!)

(知らない人にはわからないですね、

 ♪子どもの頃、空は高く、道は広く、父は大きく、
  船乗りを夢見た、外国航路を、本当のことは忘れたけれど〜
  15の時の三つの誓い、酒もタバコも女もやらぬと、
  まずはまとめて二つは敗れ、本当のことは忘れたけれど〜

 ちゅう歌詞のうたを京都在住の歌手、豊田勇造と言う人が歌ったはったんですわ。

 ちなみに、哲郎さんは、豊田勇造のことを、「兄ちゃん」呼ばわりして、ギターの手ほどきをさせたことがあるらしい。本当のことは忘れたけれど〜。

 またまたちなみに、小てつは、かのウエストロードブルースバンドの解散コンサートを、もう少しで、ぶっ潰しかけたことがあるそうな・・。本当のことは忘れたけれど〜。)

 話は大きくそれましたが、鉄塔No42からも、しっかりとした踏み跡をたどり、ここが四辻と言う場所に着く。左手は結構な勾配となるが、あとで嫁さんが、登りと言える登りは、ここだけやったなということになる。P381にも、足跡マークのピーク標識がぶら下がっていて、嫁さんに、北山のピークや峠にはこの標識があって、和ませてもらっていることを解説する。

ウラジロの新芽 山道が崩落した場所

 P381からも、しっかりとした踏み跡があり、不安はない。変な分岐もなく、地面がフカフカして気持ちいいと言う嫁さんの意見となる。

 しばらく行くと、地面が植林ごと大きくえぐられた場所に行き当たる。山道は既に迂回路が作られていて、そちらに誘導される。その先がすぐ「雨神社」となる。山科側から来ると、森の中に忽然と現れる建造物は、不思議な感じだ。もっとかかると思っていたが、JR山科駅から1時間半でこれた。

 ここの杉の木は大きく、「パワースポット」と嫁さんが気に入って、何やら気を体に取り入れたようなので、ややこしいパワーをもらわんといてと、気が気ではない小てつとなる。

雨神社 池ノ谷地蔵

 ここで、一人の単独男性に会う。男性は比叡平の方から来られ、「ここが白川の源流です。」と教えてくださった。お参りをすますと、来た道を戻って行かれた。我々もあとを追うように、林道を「池ノ谷地蔵」に向いて進む。途中、okaokaさん達が登ってこられた資材倉庫を下に見て、池ノ谷地蔵に着く。男性もお地蔵さんにお参りされていて、聞けばついこの前まで水芭蕉が咲いていたと言うことだったが、今はシャクナゲも散り染めで、シャガとスミレが盛りであった。

 薬草園にも色がなさそうなので、すぐさま折り返すことにして、もときた林道を戻る。途中で話し声がするので、資材倉庫に誰かいるようだ。

 雨神社に戻り、今度は大文字三角点に向かう。雨神社から大文字三角点は、以外にあっさり着く。ガスがかかり、何の展望も無い。まだ11時前と時間も早いし、小雨も降っているが、せっかくなので、ここでラーメンタイムとする。2回つくることになるので、今日は少し早く作れる「マルタイラーメン博多」。

 ラーメンタイム中に、一人の外国人男性が、カッパも着ないでトレランしてくる。外国の人は、割と雨に強いのか?気にしないのか?

大文字ピーク

 ラーメンタイムを終わり、火床に向かう。火床には、御夫婦と見られるカップルがひと組だけおられた。ここでも展望がないので、すぐさま通常ルートの銀閣寺ルートへ降り出す。流石に大文字では、こんな天気でも数グループの登山者が登ってこられる。こちら側の道は、ツルツルで雨に濡れると滑りやすい。

 銀閣寺参道に降り立ち、右手にある神社の軒下をお借りして、カッパからウインドブレーカーに替え、スパッツを外し、ストックをたたむ。参道には、雨にも関わらず、大勢の観光客がいる。途中で雑踏をさけ裏道に入り、白川通りに出て、錦林車庫に向かう途中のケーキ屋「オオマエ」の前を通りかかると、何と本日20パーセントOFFのポスターが。しかしながら、人気の「シューパイ」はこの時間でも売り切れ、仕方なくアップルケーキを買い求め、バス停に向かう。

賑わう銀閣寺道 オオマエ20%オフ

 オオマエのせいで、狙った系統のバスは出たところ。でも降りてから三駅歩かねばならない少し早いバスを見送り、家のそばまで走る系統のバスまで待つことにして、バス停でゆっくりする。

 天候や予想に無い山道グチャグチャでも、ごちゃごちゃ言わない一番手が道子さんで、いつもとても助かり、どこでも気軽にお誘いできるのですが、結構うちの嫁さんも、悪天候の中、ごちゃごちゃ言わずついてこれたので、なかなかやりおると、見直した山行でした。


                           【 記: 小てつ 】