権現山〜ホッケ山  (小てつ NO.54)


 
ホッケ山から皆子山を中心にした京都北山の展望


平成26年3月16日(日) 晴れ  JOEさん、小てつ

コース:
367号線牛の鼻トンネル付近にデポ〜平〜花折峠旧道〜ドン谷〜アラキ峠〜権現山〜ホッケ山〜小女郎峠〜サカ谷道〜坂下〜デポ地





 毎年雪の季節に訪れている山は今年もほとんどクリアしていたが、寒波のぶり返しでまだ雪踏みできるチャンスだと、JOEさんと連れ立って、行き残していた去年も歩いた平から登って坂下に降りるループに行こうとなりました。

 今朝は市役所近くで待ち合わせる。時間通りにこられたJOEさんの顔にはマスクが・・、どうやら花粉症になられたそうだ。それでも稲妻号で大原に入る頃にはマシになってきたと言われる。大原の田んぼには霜が降り、道路の温度表示はマイナス2℃と出ていて冷え込んでいるが、真冬の冷え込みとは違い、凍てつくような感じではない。デポ地に着いた頃にはもうマスクなしで大丈夫と言うことで、準備をしてもときた道を歩き約15分で平まで戻る。

 冬場だけ解放されたチェーン装着場には2台の駐車があり、既に登山者がある様子。雪のない花折峠の旧道の登山口から登りはじめる。ドン谷までの道はところどころ凍っていて、気が抜けない。植林からも水滴ではなく氷の粒がヒョウのように落ちてくる。

牛の鼻トンネルを越えたところにデポ 雪の無い登山口

 ドン谷の登山口で衣服調節。アスファルト道は凍っていても、ドン谷付近の雪は柔らかい雪で、アイゼンをつけないで登りはじめる。アラキ峠までのしんどい植林地の中を、寒くもなく暑くもないベストなコンディションのため一気に登る。アラキ峠に雪はないものの、流石にここからはアイゼンをつけて登ることにする。標高があがるにつれ締まってくる雪にアイゼンがよく効いて気持ちが良い。

ドン谷の様子 アラキ峠にも雪は無く

 稜線まであと少しというところで、二人の男性に追いつく。先を譲っていただくがピークはもうすぐそこ、挨拶をして話しながら広い稜線をピークに向かう。お二人は親子と言うことで、「息子さんと山に来れるなんて、羨ましい限りですね。」と言う。「70過ぎて、週に一度ほど近所の山をうろついているくらいじゃダメ。」と言われるが、「昭和ひとけたでも、三日に開けず山を歩いてられる方もおられるので、頑張ってください。」と言う。とても仲の良い親子で、ピークでバンザイをする親父さんの姿を、息子さんが写真におさめたりしている。。

 ピークからの展望は、気温が高いための水蒸気なのか、PM2.5か、黄砂か、はたまた花粉か、はっきりとせず残念なばかり。全湖雲海となっていた去年とはえらい違い。それでもここまでの晴天は、この雪シーズン初めてのこと。

 栗原の方にも踏み跡がありますねと話していると、丁度クマ鈴の音がしだして、女性が登ってこられた。追って男性。どうやらご夫婦のようだった。木村先生ご夫婦かとも思ったが、先生ご夫婦はいつも土曜日山行だから違うでしょうとなった。

権現山 仲の良い親子

 それではと、我々が一番手で権現ピークをあとにする。稜線にはまだ雪が多く残り、雪庇の残骸もあり、琵琶湖側の雪庇の下には、雪面がバカっと割れているところもある。

 少し吹く風が逆に気持ちよく感じるくらいに、陽があたると暖かく、木の枝もほんのり色がついているようだ。でもアセビの花芽はまだ固く、開花は先のようだ。

 ホッケ山ピークの登りでは、ところどころ雪の無いところが出だして、ホッケピークに雪は無くなっていた。風に飛ばされもともと積もらないからだろう。相変わらず琵琶湖側はぼやけているが、北方面や京都北山の西方面はやや見えるのでゆっくりと展望を楽しんでいると、ご夫婦に追いつかれた。

 このご夫婦も仲が良く、ピークに立つご主人を奥様が写真におさめたりしている。okaokaさんのところと逆パターンだなぁ。ご夫婦の邪魔をしても何なので、我々はそそくさと先に歩き出す。

まだ雪庇が ホッケ山

 権現山を登っているときから気になっていたが、一台のヘリが鎌倉山の向こう側から京都市内くらいの間を行ったり来たりしている。捜索にしては高度が高く、写真撮影にしては、あまりにも何度も行ったり来たりする。結局お昼過ぎまで何度も行き来していた。

 雪のあるところは下雪が凍っている上に新雪がうっすらと乗り、アイゼンが効いていい感じ。でも今日出会った登山者の中で、アイゼンを装着していたのは、親子連れの親父さんだけ。多分その他の方も装備しているのであろうに、装着していないのは、足が重くなるからか、木の根に気を使ってか?。

 小女郎峠に着く。ここも雪はなくなっていて、峠のお地蔵さんが顔を出している。去年はここでラーメンタイムとしたが、琵琶湖の展望もないし、去年よりも時間も早いし、どうしましょう?となるが、蓬莱山は人も多いだろうし、とにかく小女郎池の方に行ってみましょうとなる。。

デブリがゴロゴロ 小女郎峠のお地蔵さんも顔を出し

 小女郎池は真っ平らな平原となっていて、サカ谷ルート方面に踏み跡は無い。それでは対面のピークでラーメンタイムにしましょうと、池を回り込んでピークに登る。ここらの雪質は最高で、まだ1メートル近い締まった雪にアイゼンだけでガシガシ登れる。ピークについて、場所を作ろうと踏み固めても雪は下がらず。

 今日は「マルタイラーメン熊本味」、JOEさんは珍しく「チキンラーメン」。いつものノンアルコールビールをいただくが、真冬とは違うポカポカと暖かい陽があたり、ちょうど良い感じ。北山を眺めながら40分以上ゆっくりして、下山にかかる。

平原になっている小女郎池 行ったり来たりするヘリ

 気温もあがって標高の低いところの雪はゆるんでいるだろうから、踏み抜きが嫌だと、ここからはアイゼンの上からワカンも装着して、かかと落としで快調に降りはじめるが、すぐに二人の男性登山者とすれ違う。踏み跡の無い新雪が歩けると期待されていたJOEさんが、いささか興ざめのご様子だが、広い尾根のこと、踏まれていないところを選んで降っていく。ただこのルート、去年よりもテープが増えているんじゃないだろうか?。

 すれ違った二人もツボ足のようで、ワカンも担いでいなかったが、彼らの踏み跡は深く沈みこんでいて、かなり体力を使ったことだろう。ご苦労なことだ。権現山の登りでは標高700mくらいから雪があったのだが、ここは陽当たりが良いのか植林地を抜けた標高750mくらいで雪が無くなってしまう。

武奈と御殿山 ワカンをつけて快適に降る

 溝状に掘れた道になると坂下はもうすぐだが、最後の数十メートルは、倒木のジャングルジムとなる。川を渡り砂防ダムを二つ越せば鉄製の橋を渡って坂下の村に降り立つ。

坂下手前はジャングルジム 坂下に降り立つ

 デポ地まで戻る途中の崖にある野草の具合が気になるJOEさん。もうすぐ野草の花も咲き始め、最近滞りがちな'花紀行'も登場することでしょう。

坂下ルートを見上げる

 ◆追記 小てつ近所のHさんの情報です。

 ・3月16日現在、石田川ダム事務所前までは雪も溶け、車の進入ができるそうです。その先の湖畔道路はまだ積雪により進入出来ないそうです。。


                           【 記: 小てつ 】