大見影山  (小てつ NO.58)


 
中央奥が武奈ヶ岳、右手は三重ヶ嶽


平成26年5月11日(日) 快晴   JOEさん、小てつ

コース:
河内谷川林道ゲート前稲妻号デポ〜林道〜林道峠(ビラテスト今津からのルートに合流)〜大見影山〜反射板から南尾根〜途中の支尾根から本谷〜本谷ルート登山口〜林道〜デポ池





 4月27日に赤坂山、5月3日に三重ヶ嶽と、大見影山をはさんだ東西の山に訪れていて、じゃ今度は真ん中の大見影山に行きましょうと、JOEさんと連れ立って行ってきました。と言うのも、前回訪れた三重ヶ嶽で、okaokaさんのレポにもありますように、たくさんの野草を見つけ、宿題となることもあったためです。

 前回の山行で、落合の登山口どころかノトマタの登山口まで、河内谷川林道が修復されていることがわかったので、今回は稲妻号にて林道ゲート前まで進入する。デポ地に到着すると、追いかけるように滋賀ナンバーの車が一台来て、慎重にUターンをして駐車する。後から来た車がUターン出来る場所を確保して駐車されたことから、ここの常連さんなのだろう。単独男性が降りて来られ準備をはじめられた。先に準備の整った我々は、お先にと先に出発する。単独男性は三重ヶ嶽に向かわれるそうだ。

 今日は初めから花サーチモードなので、二人の歩調もスローペースで、野草を見つけるたびにストップとなるから、汗もかかず息も切れず。それにしても今日は天気が良く、かすみもないから新緑が目に痛いほどだ。特にここの新緑は綺麗で、紅葉の綺麗な場所は新緑も綺麗と言うのが納得出来る。多種の落葉広葉樹があるからだろう。

林道ではイワカガミが盛り ニリンソウのお花畑

 足元は、先週あれほど盛りだった、ヤマエンゴサクがすっかり終わって、ニリンソウの盛りとなっている。林道は高島トレイルのバスが入る本谷手前の尾根コース登山口までは、整備され入れるようになっていた。

 林道は本谷の橋のところ、大見影山南尾根の登山口をすぎるところあたりから勾配をあげていき、標高の少しの違いで現れる野草が変わる。野草の無い季節なら2時間かからない林道の峠まで、2時間半以上かかってやっと近づく頃に、ビラテスト今津からの登山者だろう声が聞こえ出す。

オオバキスミレも今年は多い 稜線ではまだイワウチワ

 我々の到着と同じくして、男女十数名の登山者が到着される。我々が野草観察と撮影をしていると、数名の方が花の名前を聞いてこられるので、解説する。 観察も終え、近江坂へと取り付く。

 ここらからは、まだカタクリが盛りで、イワウチワやイワナシ、ショウジョウバカマまで残っている。4月27日の赤坂山から、すごく長いあいだ楽しんでいることになる。オオバキスミレもあちらこちらで見かけ、シャクナゲ同様にあたり年なのか?ただ二人共、過去この5月の第2週という時期に大見影山を訪れたことが無く、微妙に時期がずれ、盛りの時に訪れていたら、毎年こんなんなのかも知れない。

 見晴らしの良い稜線まで出てくると、今日も遠くの方に今だ真っ白に輝く山が見えるので、白山だと気付く。今の時期に白山が見えるなんて、今日は空気も澄んでいるんだ。ただ写真にとっても、これが白山とわからない程度だけど。

リュウキンカ 大見影ピークは賑やか

 だらだらとした稜線を、ブナの新緑を楽しみながらピークに到着。ピークには犬連れのご夫婦をはじめ、すでに10人ほどが食事休憩されていた。我々もラーメンタイムとするが、いつものように若狭湾が見下ろせる、反射板の北側まで進んで、切り開きのところで腰をおろす。以前より、どんどんバイケイソウが増えてきて気持ち悪いくらい。そのうち、バイケイソウとトリカブトの山になるんじゃないかと思うくらい。毒草の山やん。

 ずいぶん暖かくなったので、今日は意表をついてサッポロ一番塩ラーメン!なかなかいけました。いつものように、JOEさんにノンアルコールビールをいただき、雲谷山を見下ろしてゆっくりと休憩する。

ユキグニミツバツツジにはクマバチ ウスギョウラクも咲き始め

 小1時間休憩して出立し、反射板の西側のウスギョウラクを見に行ってみるが、まだまだ芽吹きもしていない状態だった。南側に回り込んで下山にとりかかる。行きの稜線にユキザサがたくさんあるのを見つけていたが、まだどれもツボミ固く、陽当りの良いこちらの尾根なら咲いているのがあるんじゃないかと来てみたが、こちらの尾根は陽当りが良すぎるのだろう、我々が勝手に名前をつけているヒゲモジャ植物か、モジャモジャゴケばかりで、ユキザサの姿はなく、途中の支尾根にヤマツツジを見つけて撮影しに行ったのをきっかけに、その支尾根をたどって本谷の谷に降りることにした。

目に痛いほどの新緑を楽しむ ホウチャクソウ
おしい!ユキザサはもう少し ウワミズザクラ

 支尾根は最初勾配も緩かったのだが、地図の通りにだんだんときつくなり、左手に沢が見え出したので、沢をたどることにしたのだが、これがまた倒木などで、結構難儀する。登りでは全く汗をかかなかったのに、この激降りで大汗をかかされるハメになる。それでも1時間ほどの悪戦苦闘により本谷の本流に降りてこられた。(こんなんするんやったら、トリオレ履いてくるんやった)

 本谷本流は前に秋に訪れたのだが、今は雪解け水で若干水量が増し、また昨年の台風の傷跡だろう、川岸がえぐられたところがあり、以前より苦労しながら降っていく。でも、途中でニリンソウのお花畑の場所もあり、和ませてくれる。しかし、最後のところで流れの中は倒木でグチャグチャ、川岸は崩れ落ちていて、ずいぶん難儀して右岸の植林地の中を高巻きして、林道に降り立つ。

ハンカチの木 レンゲツツジ

 林道では、朝とはまた違う角度の光が当たり、また新緑が素晴らしいとなる。朝はまだ閉じていた花も開いているのを見つけながら、のんびりとデポ地に戻る。

 今日は結局終日快晴という、珍しい絶好コンディションの中、また多くの野草に出会うことができました。何度も訪れている山でも、時期が変われば、花も変わり、印象も変わるものですね。JOEさん、お付き合いありがとうございました。

ヤマツツジ


                           【 記: 小てつ 】