砥石山から三峠山

砥石を採掘したのが名前の由来


平成26年11月5日(水)  晴               長岡山人

コース:
JR下山8:00−林道終点8:50−砥石山10:10−P49511:25−林道合流13:00−三峠山13:25−安栖里分岐14:25−JR安栖里15:35





 砥石山は京丹波町にある山容秀麗な535mの山で、丹波富士(瑞穂富士、日照山)とも呼ばれている。そこから三峠山(みとけやま、667m)まで縦走して安栖里に降りた。

 JR下山駅で下車し、北久保集落に進む。途中、富士に形容される山形の展望を期待したが、丹波特有の濃い霧で望めなかったのがただただ残念。集落の西端から西北に伸びる林道日照(ひでり)線から林道北久保線に入り、終点まで進む。

北久保林道への分岐 林道の終点には駐車スペース

 そこから谷沿いに山道が始まるが、道は谷のすぐ右上に平行についている。その山道も、「質美財産区直営林」という大きな看板がある場所で終わりになる。左の山肌に同じ表示がされた小プレートがあり、ピンクテープが付いている。そこに取り付くと、かろうじて歩ける踏跡が左上方に巻いていく。

谷沿いに山道をたどる この小プレート地点を登る

 すぐに道がわからなくなり、しかたなく上方に直登し、20〜30mも登るとはっきりとわかる仕事道が左下から登ってきていた。仕事道の取り付きは、林道終点と山道終点の間の左側にあったかもしれない。仕事道ははっきりと残っており、急な斜面にジグザグに道は切られ、やがて砥石採石場跡に登り着く。大工さんや料理人が垂涎の「日照山砥石」をタヌキ掘りで採った跡で、一攫千金の山師の夢の跡である。

この仕事道の発見がポイント 砥石採石場跡

 採石場の右端から山に取り付くが、急登であり、道はなく、かすかな踏み跡を、ピンクテープに導かれて登っていく。稜線に出ると傾斜も緩やかになり、歩きやすくなる。大きな岩塊からの展望は良く、南丹一円から愛宕三山、半国山も見える。

稜線までは急登 丹波町と美女山の雲海

 東南稜と合流するとすぐに山頂である。長老ヶ岳方面が見えるが他の展望は良くない。やはり富士は下から眺める山であるようだ。 山頂をあとにして西方への縦走を始める。すぐに大きな窪地があり、気をつけて迂回し、稜線に乗る。歩く人は少なそうだ。目指す三峠山が見える。

砥石山山頂 三峠山の遠望

 稜線は何とか歩けるが、倒木も多く、生え込みが体をひっかく。繁茂期は避けた方がよいだろう。ピークを越えるたびに微妙に方向転換を要するところが多く、地図で現在位置を確認しながら、方向を確かめて進む。

きれいなところもある縦走路 キミの「木」生には何があったのか

 P510、P495、P552、P539とピークをつないでいく。標高がそろっているのは隆起準平原の痕跡であり、かってのツライチの平原が浸食されて由良川河谷ができたのだ。ピーク間には30〜50m単位のアップダウンもあり、体力は使う。特に、林道合流前の登りは急登であった。林道に飛び出るとほっとする。

P552mピーク 林道に出たところ

 しばらく進むと三峠山への登り口となるが、ここからの登りは急なので林道を進む。やや北に人が出入りした跡があるので、そこから取り付く。北側からだと緩傾斜で、まもなく頂上に登り付く。 頂上は杉林ばかりで展望はなく、残念である。下りは、南尾根に行かないよう、東に方向を確かめて杉林のゲキ下りをすると、先ほどやり過ごした東側取付き口に降りられる。

東側の取付き口はゲキ急登 展望のない三峠山山頂

 あとはのんびりと林道を下っていく。安栖里に降りる分岐点は、地理院地図の位置より東で、山の手前に北に入る小さな分岐がある。生え込みが多い時期は要注意である。その後は歩き込まれた古い仕事道が続くが、倒木も随所にあり、疲れる。

林道から安栖里への分岐 よく使われた仕事道

 里に下りる手前で分岐があり、左に取った。すぐに谷に下り、丸木を並べた橋を渡り、小川沿いに下ると防獣フェンスに出会う。右に進んでいくと針金で括られた出入り口があり、ここから出る。あとは田んぼと人家の間をゆっくりと安栖里駅まで進む。

砥石山周辺図

                             【長岡山人 記】