観光客で賑わう稲荷大社から
三角点西野を周回しました

京都市内を望む / 稲荷大社


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2015.5.9 (土) 曇 25℃ ikomochi

コース:
R稲荷駅11:30〜奥社を経て四辻11:50=12:20〜一の峰12:30〜西野三角点12:50〜大石道への分岐13:00〜大岩社〜竹の下道を経て奥社14:10〜JR稲荷駅








 ゴールデンウィークは忙しくて山に行けなかった。せっかくの土曜日は昼から大雨予報で山に行く気にもならず、かといって・・・。そうだ、稲荷の階段を上ってみよう。というわけで、外国人行きたい度NO1の稲荷大社に行ったが、まあいるわいるわ、日本人に中国人、インド系、アジア系、西洋系になにやら聞いたことのない言葉も飛び交い、行きかう人で千本鳥居の細道はごった返している。どんどんすり抜けて、四辻到着。ちょっと雨が落ちてきたので、西村屋に寄ってうどんを食べて一服。

外国人で大賑わい 稲荷山最高峰一の峰
大岩社道へ 道標のある四辻

 一の峰から脇道へ入り、西野の三角点を目指す。やたらに標識が立っていて、コース案内がしっかりあるのでびっくり。裏側の大石道の竹林にまで案内標識が立っていたので、ともかく観光客が入りこむのでしょう。

三等三角点 西野 竹林の道
標識が整備されている 月の輪御陵の境界杭沿いに

 大石道の分岐を取って返して、大岩社から連綿と続くお滝群を下る。朱色の華やかな千本鳥居と違い、こちらの鳥居は石造りで地味だが、滝行場といいなにやら祈りの場として念力がこもっていて、ちょっとぞくっとくる。

大岩社 白菊社

 一転、竹の下道はよく手入れの行き届いた竹林が広がり明るい。奥社に出て、今日のもう一つの目的、「京都非公開文化財特別公開」の「伏見稲荷大社荷田春満旧宅と御茶屋」を拝見しに行く。

竹の下道地図 見事な竹林
もちつつじ なんじゃもんじゃの花が咲く

 喧噪甚だしいお稲荷さんの山門すぐ横に、静かな空間が広がっていることに驚いた。手入れの行き届いた清々しい和室の畳に座り込んでお庭を眺めていると、心が和む。気持ちよくなったので、さらに足を延ばして五条烏丸の西念寺に行った。

 町屋みたいなお寺だが、運慶の子湛慶作という阿弥陀様はやさしいお顔をされていた。寺に伝わる涅槃図が実は平安時代のものだったという大発見が近年あったという。同様なものは高野山の国宝他2点しかないというのに、文化財指定にならないので修理費用5千万を捻出しなければならないとのお話だった。

稲荷御茶屋 喧噪を離れ静寂の世界

 お寺は太平洋戦争時の戦火延焼防止のために行われた五条通拡幅のために引き倒しされ、敷地が3分の1に縮小。先代住職は空襲警報が鳴るたびに、涅槃図や仏さまを井戸に隠したという。京都はお寺や文化財がたくさん集まっているので、自治体の補助金の手が回らないそうだ。特別展の収入が少しでも役に立てばよいな。京都の奥深さを知った1日だった。

はこべ


                             【 記: Ikomochi 】