武奈ヶ岳(奥ノ深谷〜小川新道〜コヤマノ岳)


 
武奈ヶ岳山頂は目前


2015年9月5日(土) 晴れのち曇り 森の旅人M

コース:
坊村〜牛コバ〜奥ノ深谷〜小川新道〜P931〜P1121〜中峠〜コヤマノ岳〜武奈ヶ岳〜西南稜〜ワサビ峠〜御殿山〜坊村





 今回は先週予定したものの,天候の下り坂で延期した比良武奈ヶ岳へ。現地坊村の天気は少し雲が出ているものの晴れている。駐車場には既に20台以上が停まっており人出は多そうだ。今日は奥ノ深谷から大橋手前から小川新道に入り谷を上り,P1121の尾根稜線を北上,中峠からコヤマノ岳を通り武奈ヶ岳に向かいます。今回2回目の踏破となります。

 入山するほとんどの人は明王院から御殿山に向かって行くようです。分岐から明王谷に沿って木陰の林道を歩きます。直ぐの駐車スペースには7台停車していましたが1台の滋賀ナンバー以外大阪,神戸,岐阜さらに遠方の多摩ナンバーの車が停まっていた。 アスファルト道からじゃり道に変わり二の滝護摩堂,白滝山登山口,口ノ深谷分岐を見てやがて牛コバに到着。ここから奥ノ深谷への山道に入ります。

 牛コバから奥ノ深谷に入ると急坂の九十九折道が摺鉢山への分岐地点まで続く。9月に入り涼しくなったこともあり息も上がらず順調だ。上りは摺鉢山分岐まで,その後は谷に沿った高巻道,谷側は急斜面の細道でロープのあるガレ場が数箇所ある。やがて奥ノ深谷の渡河場所だ。最初の難渋場所だ。ここで渡河を終えた男女の先行者を見る。二人はクツを脱いで渡河したようで足を拭いている。今日は秋雨前線の影響で水量が多く水位も高い。

 上流を少し見たものの簡単に渡河できそうでないため,クツを脱いで裸足で渡ることを決める。川の水はヒザ下まである,水は冷たい。渡河ルートを決めて近くの岩に上がりそのまま岩を渡り渡河することが出来た。ロープが張ってあったので思いの他安全に渡れた。

摺鉢山分岐 奥ノ深谷渡河の先行者

 先の男女は既に先行しており姿はない。一段落した後大橋方面に進む。雑木からやがてスギ林となり,そんな中に小川新道の分岐標識が立っている。標識に従い北のスギ林に入って行く,坂になっている道がスギの落ち葉で不明確となっている場所もある,左に谷を見ると今度は大きく東に向きを変え一つ東側の谷に行き着く。テープが木に付けられている。谷上流に向かって登り始める。谷は急斜面のうえ岩が多く岩場登りのようだ。テープも無くなるが,心配した頃に所々にテープもある。

 上流に向かうほどに細くなり,左右に大岩が迫る。滑りそうな花崗岩盤もある。急斜面にはロープが掛けられているが古そうなので使わず登る。登りきるとようやく稜線に出た。ここには小さな遭難石碑が立てられている。石碑を見て小川新道の名前の意味が判る。そこへ急斜面を下ってくる男性下山者と出会う。武奈からの下山でなく口ノ深谷付近からP1121へ直登し,下山するところだと言う。歩き慣れた人なのだろう。

小川新道取付 ガレ場が続く
稜線手前のロープ坂 遭難碑

 P931までは急斜面を上る,大岩が木に引っかかって転がらずに止まっている。急坂が続きP931に上がる。短い平坦路の後,急坂道の直登道が始まる,四股を使っての登りがしばらく続く。一旦緩斜面となっても再び急登が始まる。若木のスギが生育しているので数年後には道が塞がれるような気がする。ようやく稜線に出る。

 その後道は,ブナ林の中を進むがこの辺りだけ道が薄くなっている。P1121のシャクシコバの頭に立つが標識は無く通過。ここまで長く感じた。中峠に向かって下って行く途中で滋賀県警の山岳警備隊4人に出会う。道迷い箇所について聞かれる。あればマークをつけておきますと言ってすれ違った。

尾根にはスギの若木が多い P1121シャクシコバの頭

 中峠には直ぐ到着,そのまま直進(北進)してコヤマノ岳へ向かう。下山者に出会い始める。歩いていた道が消えてしまい,東よりに歩くと本道に出た。そのままコヤマノ岳へ。12時も回りコヤマノ岳で昼食を考えて行くと丁度そこへ単独女性が近くで昼食を摂るようだ。少し小高い先でもグループと数名の人達が食事中で結局少し下った場所で昼食を摂った。

中峠 コヤマノ岳

 昼食後,歩き始めると以前見かけた姿が目に入る。「かおり」さんでは,犬をだっこしている。思い切って尋ねると「かおりさん」本人で喜ばれ握手を求められる。少し同行し話をする。イブルキのコバ分岐から武奈へ上がっていくが,山道に小石などが埋め込まれていて歩きにくい。急斜道を上りようやく西南稜出合に出る。山頂が目の前にある,13時前だが人出は団体,数人のグループ,単独者など30〜40人と多い。皆さん昼食中である。

歩きにくくなった登山道 武奈ヶ岳山頂
コヤマノ岳と奥に蓬莱山 西南稜

 360度の展望,完全に曇り空となったが見通しはまずまず。ただ少し打見山方面だけ雲が掛かっている。「かおりさん」を待っていると15分遅れで到着。すぐに犬を連れた登山者は有名で直ぐに人に知れてしまい。その男女に周囲の山並みから山名を説明していた。 かおりさんは少し北側でキタヤブシが咲いているので行きますとのことで,お別れする。

 下山開始,復路は西南稜から御殿山,坊村へ下山します。山頂から下った西側に紫色のキタヤマブシを見つける。カメラに収めたあと御殿山へ向かう。20人近い団体も同様に下山を開始。吸い込まれないように先を急ぐ。途中振り返りながら武奈の写真を撮る。ホツツジも見頃から散り始めている。

 御殿山手前で単独男性を追い抜く。御殿山で休憩中にその男性が登ってくる。少し話しをすると福井県からの登山で,初めての武奈ヶ岳だそうだ。少し下った小広い場所に出ると,そこにもキタヤマブシの群生がありました。

ホツツジ キタヤマブシ

 雑木の森を一旦谷に下りて大きく右カーブで巻く。やがて雑木からスギ林に変わる。冬山でアイゼンを装着する場所で休憩中に,男性1人と女性3人グループと大学山岳部のような男性3人と女性1人の2グループを見送る。

 歩き始めてしばらくすると大学チームを追い抜く,そして5分後先行のグループも追い抜く。急坂の短い折り返し道を下る,しかし両膝は悲鳴を上げているのだ。下山口近くで年配男性者と中年女性が下っている。ここは距離を詰めないように間をとって下っていきました。駐車場で帰宅準備をしていると福井の男性が下山してきました。男性の車は真横にあり,なんかの縁と思いました。