鈴鹿山系 藤原岳(聖宝寺道〜大貝戸道)
(広々した展望に心も広くなる)

天狗岩から見た藤原岳


2015年5月2日(土) 晴れ  森の旅人M

コース:
西藤原小学校前観光駐車場〜聖宝寺〜聖宝寺道〜八合目大貝戸道出合〜藤原山荘〜天狗岩〜藤原山荘〜藤原岳展望台〜藤原山荘〜八合目〜大貝戸道〜藤原岳登山口休憩所〜西藤原小学校前観光駐車場





 鈴鹿山系の主だった山岳へ登っている中で藤原岳へ2回目の登頂です。藤原岳には2011年3月に福寿草ツアーのOkaoka隊のメンバーとして積雪時に登っています,移動手段も現地の登山行動も皆さんにお世話になり連れていってもらった気楽な山登りでした。今回は単独登山ですが,前回の記憶を思い出しながら登ることができました。

 早朝5時過ぎに出発,現地に7時前に到着。観光駐車場には既に5〜6台駐車していました。管理人さんに駐車場料金300円を支払い,準備を済ませて管理人さんに見送られ出発です。天気は最高でよく真っ青な空に若葉の山が目に鮮やかです。コースは前回と同じ聖宝寺道を登ります。ただし,夏日が続く中,服装も夏仕様で登ります。

田植えされた田んぼに姿を移す藤原岳 観光駐車場

 西藤原小学校前に出てから登山案内板に従い右手に向かい,分岐を左に入ると鳴谷神社。鳥居を潜らず右手に進むと長い石段が待ち受ける。釣堀を見てようやく本格的に山道に入る。

鳴谷神社 長い石段

 ところが,前回堰堤を歩いた道は閉鎖され,新たにりっぱな砂防ダムが出来上がっていました。ダム直下から一旦ダム堰堤に上がる,次にダム下へと急坂階段の上がり下がりが待っている。先行者の単独男性が見えるが,この差は広がっていくばかりだった。

 続いて急斜面を上り返して本来の道を行くことになった。長い折り返し道が続く,二合目の標識前から右に谷筋を見て更に行くと,前回団体客で渋滞となり休憩を取った細谷の岩場である。折り返し杉林を上っていく。三合目,四合目,五合目の標識がこの杉林で確認。一旦雑木林に出て開けた方向に街と田園が広がる。

砂防ダム 細谷岩場

 六合目で男性2人組を抜かす。ヒノキ林に入り七合目。急坂を短く折り返す。高度を上げた場所から見上げると青空と若葉色が益々映えて見える。ようやく八合目に到着,大貝戸道との出合場所だ。冬はアイゼンを装着するため賑わっていた場所だ。今日は時間が早いためか木陰で例の単独男性だけが休息中だった。私も彼の近くで休憩に入る。

八合目(大貝戸道出合) 夏道の上部

 ここからは夏道を行くことになり大きく折り返して登って行く。雑木林がぽっかりと無くなっており,冬はなだれの発生場所になるようで冬道が別にできる。再出発すると早くも下山者に出会う,「早く来ているので」の返事だった。九合目の福寿草の花はもちろん見当たらず,季節が過ぎて葉が大きくなっていた。九合目以降ゴロ石が目立つようになり歩きにくくなる,やがて樹木の切れた場所に出ると藤原山荘までは直ぐだ。

 山荘まで登ってくると結構人の姿がある,さすがに人気の山である。大きく広がる空の下,目前に藤原岳展望台が見える。そしてトイレがすっかり立て直され立派になっていた。

藤原山荘 新しいトイレ

 一息休憩のあと,今日は最高点の天狗岩を目指す。前回行けなかった場所だ。標識に従い北側の高台に上がり,ケルン脇を通り抜けると,広い高原台地となっている,そして真っ青な空と360度の展望である。広々して牧歌的で気持ちよい。この道でカタクリの花を一輪見つける,大きく花びらを広げていないのが残念である。緩やかなアップダウンはあるものの30分で天狗岩へ到着。そこはガレ場のピークだった。

 天狗岩から見る藤原岳はとんがり山として良く判る。ここで昼食を摂る。一人だった時間は短く,単独男性,夫婦連れが相次いで訪れる。昼食後は,天狗岩から離れ北側へ移動,広場となった場所から目の前に大きく御池岳が目に飛び込んでくる。昨年登っており懐かしい。何時までもいたいが,戻って藤原岳を目指す。

ケルンの脇を通過 広々した高原
天狗岩のガレ場 天狗岩広場から見た御池岳

 藤原山荘までに多くの登山者に出会う。その中に七合目で抜いた男性2人組の姿もあった。藤原山荘に戻ると20〜30人と大賑わいで,辺りでは昼食や休憩が見て取れる。

 初めての登山者は山頂が更に,ひと登り必要と分かると一度落胆しながら山頂へ出向いて行くのだ。そんな人達に家族連れ,団体グループと加わり登って行く。急斜面を上りながら振り返ると高度感が分かる,いつの間にか藤原山荘が眼下に見える。

 藤原岳展望台も多くの登山者の姿がある。まず最高点標識にタッチ。北に先ほどいた天狗岩とその左手に御池岳がどっしりと見える。西にも山岳が広がる,南にはっきり同定できないが,薄いがとんがり山が見えるので鎌ヶ岳,隣は御在所岳か,右手が雨乞岳かと登った山を思い出しながら遠望する。飽きることはないが,ここにも多くの登山者次々と訪れる。多数の写真をカメラに収めて退却だ。

藤原岳展望台から天狗岩と御池岳 藤原岳展望台

 藤原山荘に戻り,下山開始。丁度多くの上りの登山者と離合しながらの下山となる。八合目ではシートを広げて昼食するグループがあった。ここからは,大貝戸道を下る。調子良く下山していたが,七合目を過ぎた分岐点で夫婦が休憩していた。はっきりと行き先が書いていないので上り登山者を待っているのだと言う。

 さすがにこの分岐については全く覚えが無く,さてどうしょう。夫婦はテープが付いているので直線が正解ではと言う。私は何となく左が正解ではと言って左に折れて下って行った。少し道が荒れて,細くなってきたので心配する。前方から男性が登ってきた,この道が大貝戸道であることを確認してほっとする。道が合流点になった場所に出る。ひょっとして,分岐のもう一つの道でないのでは?と思いながら下山を続けました。五合目でも上り登山者に出会いました。

 金属ガードレールが表れ,堰堤が樹木の向こうに見えると大貝戸道も最後です。鳥居が見えて潜り下ると藤原岳登山口休憩所に到着。クツの洗い場がありますが,今日は道が乾燥して泥道が全く無く,洗う必要はありませんでした。休憩所の駐車場は満車状態となっていました。

 市道に出てから左手の小学校へ向かいます。休憩所から15分でようやく観光駐車場に戻って来ました。この駐車場も八割方埋まっていました。

大貝戸道七合目 藤原岳登山口休憩所

 今日は本当に最高の天気に恵まれ良かった。視界もまずまずで天狗岩にも立てたし,満足の一日でした。この後,早い時間に下山できたので湯の山温泉へ向かい,よく利用している希望荘(入浴料金600円,タオル付き)にて汗を流し,ゆったり気分で帰宅しました。GWによる高速の渋滞もありましたが,無事一日を終えることができました。

 ・・・・・・・・ 感謝 ,感謝です。


                           【 記: 森の旅人M】