品谷山・廃村八丁

トラゴシ峠


2015年11月22日(日) 曇りのち晴れ  森の旅人M

コース:
佐々里峠〜ダンノ峠・品谷山分岐〜品谷山〜品谷峠〜トラゴシ峠分岐 〜トラゴシ峠〜廃村八丁〜刑部谷・四郎五郎峠分岐〜四郎五郎峠〜品谷山稜線(枯大木)〜ダンノ峠・品谷山分岐〜佐々里峠





 年まだ訪れていない廃村八丁に行ってきました。発着地は佐々里峠で1箇月前にも小野村割岳で来ています。10月末の時は木枯らし1号で稜線は強い寒風でしたが,今日は暖かい日となりました。丁度男女3人の年配者が出かけるところで,行先を聞くと小野村割岳でした。今日の天気はくもり空で下り坂の予報の中出発です。

 府道から急坂を上りとすぐに,京都府の「佐々里峠無線中継所」があり脇を通り尾根道に入っていく。小さいアップダウン道から最初のピーク,シカの声を遠くに聞く。スギと雑木の尾根の混在道を南下する。うす曇りの中,淡い陽も差し込んで天気は予報よりいいようだ。ダンノ峠・品谷山分岐手前の急斜面辺りは雑木も葉を落とし見通しが利く。登り切ると小広いダンノ峠・品谷山分岐に出る。

品谷山取付 ダンノ峠・品谷山分岐直下

 小休憩の後,品谷山へ右手(南西)に下る。二つ目のピークがP866で小さい表札が架かる。西へ下ると遠くに霞む愛宕山が見える。少し進むと枯大木に出会う。一本立ちのこの場所に四郎五郎峠から戻ってくることになる。続いて尾根道には珍しいコケ岩のある場所へ。お気に入りの場所である。この後も本格的に尾根道を進む。歩きやすく山道もしっかりしているが途中,イノシシの荒らした場所が多数あり道も掘り返されている。やがて品谷山山頂へ。

ダンノ峠・品谷山分岐 枯大木
尾根のコケ岩 品谷山山頂

 落葉時期でも展望の取れない山頂である。南側へ下り尾根の途中で方向を変える,テープもあるが気を付けたいところだ。アセビ道を通り二つ目の鞍部広場が品谷峠である。芦生方面が良く見える。風もなく穏やかである。トラゴシ峠に向かうため南西の急坂を上っていくと,以前何もなかったテープが見える。稜線を西へ進みトラゴシ峠分岐に着く。以前の分岐の目印の木は倒れて別の木にテープが付いている。分岐からトラゴシ峠へ南下するが,以前何も無かったテープが多数あり緊張感が無くなる。

品谷峠 トラゴシ峠へ
トラゴシ峠分岐 P776

 広くて気の抜けない尾根道である,テープは間違いもなくトラゴシ峠へ誘導している。分岐から最初にピークの下りで南西尾根に乗る,この尾根道もアセビが多く道を塞いでいる。P776で小さい表札を確認,後はトラゴシ峠へ一気の下りである。右手にスギ林左は雑木林の間を下って行くとトラゴシ峠である。途中,前方約50mを左から右に複数の動物が横切る姿を目にする,シカ?ではない。イノシシか・・。すると今度は左に戻って行った。背丈は無く,やはりイノシシである。イノシシと遭遇するのは初めてであり緊張感が走る。トラゴシ峠では天気も晴れて名残の紅葉を見ることができた。

広い尾根 名残の紅葉

 トラゴシ峠から東へ折り返し尾根分岐から谷を廃村八丁へ下る。八丁川を渡河し監視小屋跡に出て,ここで昼食を摂る。昼食中にソトバ峠方面から5人の女性グループ,刑部谷方面から3人の男性グループが通り過ぎる。昼食後,八丁川を刑部谷・四郎五郎峠分岐に向かう。三角小屋広場前では先の女性グループが渡河前であった。

無残な小屋跡 三角小屋広場

 刑部谷・四郎五郎峠分岐からは何度も渡渉を繰り返して,ミツバチ箱に標識が付いているトチノキのある谷分岐を本流へ向かう,急坂道を折り返して四郎五郎峠に到着。

ミツバチ箱の標識 四郎五郎峠

 四郎五郎峠から品谷山稜線へ北の雑木林の尾根に入っていく。アセビが多数ある,上り始めはスムーズに進めるが,上がるにつれて尾根を塞ぐので直進できなくなる。この尾根にもアシュウスギを見ることができる。左にスギ・ヒノキ林,右手は雑木の間を進む。尾根上にスギがあり回り込み進む。四本スギを見てから尾根にスギ,アセビが行く手を遮る,避けて西側を上る。大岩を見ると稜線はすぐだ。スギの若木を押し開くと稜線に出た。

アセビの多い尾根 ヒノキ林沿い
四本スギ この先が稜線

 この後P866,ダンノ峠・品谷山分岐へ戻り,北の佐々里峠へ下って行く。予報以上に天候も晴れて良くなり佐々里峠に戻りました。 府道に降り立つと一人の老人がスギの皮を剥いでいる。もしかして,小川さんではと思い声をかけると小川さん本人だった。廃村八丁とその関係者,なめこ,取り木のことなど山の話をとり止めもなく話しが続き,その場を離れると30分程経っていました。山行の最後に山男の声を聴くことができ良い1日となりました。


                           【 記: 森の旅人M】