小野村割岳 (オバナ谷〜佐々里峠〜ワサ谷)

小野村割岳山頂


2015年10月25日(日) 晴れ時々曇  森の旅人M

コース:
下ノ町〜広河原〜オバナ谷〜佐々里峠〜小野村割岳分岐〜P840〜P832 〜雷杉〜P911〜小野村割岳〜ワサ谷〜下ノ町





 今回は10数年ぶりに小野村割岳に向かいました。天気は晴れの予報であるが冬型の気圧配置のため時雨も予想して出発しました。京都市内から花背峠を越えると次第に雲が多くなり現地に到着すると雲が厚くなったり薄日が差したりと安定しない空模様だ。

 下ノ町のワサ谷林道に入ってすぐの広場に車を駐車する。菅原,広河原と府道を歩いてオバナ谷へ向かう。この間,人に出会わず車の走行もない。庄兵衛さん前を通り府道から離れてオバナ谷に入る。しばらく杉林を歩き堰堤を左に見て林道終点,次の堰堤が右手に見えてから本格的な山道になる。少し荒れた谷になっているため以前あった標識もなくなり,上流に向かうにつれて自分の記憶と異なり初めての道のように感じる。

下ノ町広場 オバナ谷へ
岩盤状の谷道 右の谷へ巻いて上がる

 岩盤上を歩くことになり,この道で合っているのか不安になる。テープが時々あるので間違いはなさそうだ。最後の谷分岐で中央部から右谷を巻いて入っていく。シダが多く道も隠れているが記憶のある大岩の場所に出てほっとする。さらに遡っていくとO氏の小屋のテラスが目に入る。谷上流の半割の排水パイプに沿って歩を進めると佐々里峠手前の府道に出る。

佐々里峠 小野村割岳分岐

 佐々里峠には軽トラと乗用車の2台が止まっている。石室の裏手から灰野へ向かうが,取り付きのアルミ製の梯子は同じだが手前が階段状になっており歩きやすくなっている。しばらく左に谷を見ながら進む。灰野道から小野村割岳への分岐は標識(灰野−佐々里峠)があり手前を右手に入っていくが良くわかるようになっている。

 小野村割岳に続く尾根道に入ると,すぐ最初のピークP840へ向かうが稜線を外れるように道ができており,気にしなければそのまま行ってしまいそうだ。稜線に出て出迎えるのは冷たい強風だった。大きく木も揺れて木枯らしが吹き荒れる。初冬をむかえたようだ。寒さが身に応える,今日はタイツが必要だった。

 坂を上がったP840には古びた木札が掛けられている。一旦下ったピークP832の手前に大岩がある。脇を通り次に通るのはP832のはずが,迂かつにも標識を見ずに通過してしまったようで雷杉に到着してしまった。雷杉の手前で中年男性2人組に出会う。まさか人に出会うとはといった感じで軽いあいさつですれ違う。りっぱなアシュウスギも多く目にするようになる。雷杉の大きく口を開けて立つ姿は神秘的な雰囲気を漂わせている。中に入り上を見るとこの杉が更に天へ伸びている様子が目に入る。

P840 大岩
雷杉 アシュウスギ

 稜線の木々は,黄色味がかりまた赤色になった木もあり紅葉時期でもある。雷杉からは右に下るようにプレートが付いている。道はよく歩かれているためか,比較的判るように踏まれている。このコースは大きなアップダウンがないため体力はそんなに必要ないが,同じような光景が続くので少々飽きてくる。このコース一番の急坂を上るとここにも途中で折れたアシュウスギの大木を見る。

エイリアンと呼ばれる シダ道

 次の鞍部に下り上り返すとそこにも折れたアシュウスギの大木がある,この陰で強風を避けて昼食を摂った。余り食欲はわかず弁当を少し残して先を急ぐ。寒風の強風は収まらない。シダ道も現れ小ピークを通るとようやくP911に着いた。ここにある立派なアシュウスギにはP911の標識が掛けてある。前回少し迷ったとメモ書きしてある場所であるが問題なく到着できた。

紅葉模様 P911

 小野村割岳へはもう少しだが,この先の小ピークで尾根沿いの道が無くなるが北側にしっかりした道があり,更に次の小ピークでも不明確になるが前方の木を回り込むと先に道が続いていた。緩い坂を上るとようやく小野村割岳山頂に到着した。

潜り門 火災後の今

 以前あった郵便ポストは無く,周囲は火災の跡がまだ色濃く残っている。強風を避けるように北側の下った所で男女3名が昼食中であった。彼らは食事後,P951方面へ下って行った。私は,昼食の残りをゆっくりと口にして,時間を過ごしたが相変わらずの寒風に南尾根を下ることにした。稜線沿いは焼けた杉がしばらく続く,この後山はどのようになるのか気になるところです。

 ワサ谷の林道終点から下流に向かうが次第に林道は荒れている。ワサ谷へ下る辺りも土砂崩れで道が無くなっているが右手に下って行く。先でも林道が陥没している箇所もあった。自然の厳しさを感じる。それにしても下ノ町までの長い道には閉口してしまう林道でした。

林道終点 落盤した林道


                           【 記: 森の旅人M】