愛宕山(裏から三山)(NO.82) 2015.07.05 |
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芦見峠下の隧道の細野側 |
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平成27年7月5日(日) 曇り 小てつ単独
コース: 越畑 宕陰小中学校横路肩にデポ〜芦見峠〜隧道取水口〜堰堤上流部〜P807〜P812〜P792〜ダルマ峠〜竜の小屋〜竜ヶ岳〜愛宕三角点〜地蔵山〜芦見峠〜デポ地 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ササユリ、カキランの追っかけツアーもひと段落し、週初めから週間予報では日曜日は雨ということで、目指す花も無いのに無理に予定をたてることもなく、今週は皆さん自力山行となっていた。 それで一応土曜日夕方には稲妻号に道具を積んでおいて、いつでも行けます仕様としておいたが、降水確率60%じゃどこも美味しくないなぁと思っていたら、目が覚めた寝床で携帯の雲画像を見てみると、京都以北にはまったく雨雲がかかっていない、それではと起きだして山に行くこととする。 山に行くとしても、梅雨時期に桟敷やナッチョでは山ビルの餌食になってしまうので、ここは山ビルのいない鉄板の愛宕山とするが、さてコースをどうとるか?花のない時期に、もともと花の少ない愛宕に行くのだから、見るのを木にしようと、しばらく行っていない「すばらしい雑木林」の芦見谷川の東側のP812の尾根を目指すことにしました。そんでもってついでに三山巡ってこようとしました。 だいたいこんなコース取りの計画を、自宅から清滝トンネル手前の愛宕寺横の駐車場に行き着くまでの、ほんの10分ほどでこしらえてしまえるのだから正しく鉄板の山。(ただの行き当たりバッタリやろう!)降水確率が減ったとはいえ、いつ降り出すかもわからない時期なのに、愛宕寺横の駐車場にはもうすでにかなりの駐車がある。
8時前に宕陰小中学校まで到着し、路肩の広いところに駐車して準備をし出発する。学校裏のあぜ道にウツボグサが群生していて、さすが越畑と思う。もう終わりのユキノシタとホタルブクロを眺めながら細い村道をたどり、取り付きである立派な石垣の家のところから山道に入っていく。 何度も書くが、以前この立派な石垣に赤スプレーで矢印を書いた大ふとどきものがいて、見るたびに山登りの者の仕業であるので申し訳無く思っていたが、もう跡形もわからないくらいになった。良かった。
8時のサイレンに見送られ、ネットフェンスの鉄筋の差込みを外して外へ出て、また閉めて進んでいく。7月というのに涼しいというより寒いくらいだけど、坂を登れば汗も出てくる。崩れたところはいくらか修復されたが、上を見ればまだ崩れそうで、崩れるだけ崩れさせてから、ちゃんと道をつけるのだろう。取り付きの石垣から20分ほどで芦見峠に到着。
行きはそのまま芦見峠を乗り越して進んで行く。左手の三頭山分岐を過ぎ、右手の用水路跡の旧道(今は崩壊していて危険)分岐を過ぎ、越畑隧道の取水口の巡視路を降りていく。峠から10分で降り立つ。 林道を橋のところまで少し戻り左へ進む。橋のところに「芦見峠←」の白い標識があるが、もう何年か前に、とんちんかんなところに刺してあったのを、小てつが引っこ抜いて、今の場所に移しました。犯人は私です。 さて、今日はひとつテーマがあって、いつも「E362A0009」の標識のところから対岸に渡り、がむしゃらに登ると山道が現れるということを繰り返しているので、いっぺんちゃんと取り付きを探そうと思っていたのだ。それで、こちら側は降りるための踏み跡、向こう側は登る踏み跡みたいなものを探しながら歩くのだが、林道脇の切り株に赤テープがぐるぐる巻になったのがあって、なんじゃこれは???と思ったくらいで通り過ぎ、やっぱりいつもの「E362A0009」の標識のある堰堤のところまで来てしまった。
ところが、いつも渡渉する堰堤の下流側は、昨日の雨の影響で増水して、渡れなさそうだ。そこで堰堤の上流で、靴だけ浸かる程度の浅いところを選んで渡った。渡ってからやや上流にさかのぼっていくと、いくつもテープの巻かれた木がある場所があって、対岸を見ると、さっき目にとまった切り株に赤テープの場所だった。ところが、この場所は昨年までの豪雨の影響で川岸がえぐられ、逆にうまく取り付けない。やや手前から川岸から上がり、その場所に行って踏み跡を探る。踏み跡は斜め上にギザを切っていて、これがいつも現れる山道の取り付きであると確信できた。 ただ、この踏み跡もたどってみると、流されて崩れてしまったところや、倒木の影響で消滅しているところがあり、そんな時にはとにかく上に登るとまた痕跡が現れるというのを繰り返し、ようやく見覚えのある、尾根が左手から合流してくる場所に出会う。さあここからが「すばらしい雑木林」となる。 なにゆえここが素晴らしいのかと言うと、あれほど被害のあった「マツガレキクイムシ」や「ミズナラキクイムシ」にやられなかったのが不思議なくらいに、松やミズナラ、桜、モミの大木が立ち並んでいるからだ。おそらく100年以上にわたって、伐採もされずにこれだけの雑木が残っている場所は、北山の他の場所で知らない。 道は判然としなくなるが、雑木の林の中を先に見える稜線に向かって進んでいく。不意に1頭のシカが、声もあげずに走り去っていくので、おもちゃのピストルで、後の駄賃をくれてやる。ここは彼らの領域で、お邪魔しているのはこちらの方なのに、なんと傍若無人。 小てつは単独の時には、熊鈴はつけない主義だ。他の登山者がつけている熊鈴を聞くと、割と近いところにくるまでわからない時が多いし、身に近いところで音があると、かえって相手の気配を消してしまう。昼間は相手も寝ていることが多いので、静かに歩いていると起こさずに済むかも知れない。今みたいにシカが走り去っていく時には、森の中に警戒が走るだろうし、それも利用して発砲音があれば、効果も大になるはずだと考える。でもって、今はおもちゃのピストル派。気配を感じたら数発威嚇する。 大木の森がすぎると左手に植林地が現れる。小てつの経験で、北山において道を失った時には、まず稜線に出ると道があること、次に植林地と雑木が並行している時には、その間に道があることが多い。ここも同様で、道は植林地に沿って続いている。P809はどこがピークかわからないようなところで、このあたりでは、もう低木の林となってしまう。 尾根に乗ると道ははっきりとして、途中で細野からの尾根(P708の尾根)と合流する。尾根の東側を歩くようになると林道終点は近い。林道終点には10時半に到着、芦見峠から2時間の探検だ。
林道を降っていき、竜の小屋から雲心寺谷林道をつなぐ林道と合流する。一説ここがダルマ峠という人もいるようだが、後から切られた林道のこと、昔の面影は無い。右手に折れて、竜の小屋を目指す。林道終点から竜の小屋まで15分といったところ。このぶんだと、竜のピークでラーメンタイムになるか。 竜の小屋にひと気はない。通り過ぎ、竜の登山口に到着。いったんザックを下ろし飲水して見上げれば、登山道がえらく賑やかになっているではないか。冬に来た時にはあまり感じなかったのだが、ビニールひもや毛糸が登山道脇の木に、これでもかと巻かれている。あきらか汚い。それにビニールひもと毛糸が同じ木に巻かれているのは、同一人物がつけたのか??意味不明である。 当初は竜の小屋の番人が逆に登山道を広げないためにつけたのか?とも疑ったが、最後のつめのところで、直登の斜面にまでつけられているのを見て、そうじゃないと確信した。以前ここには、このあたりでよく見かける独特の看板で、「直登は山が荒れるので、やめてください」と記してあったところだ。本来の登山道は、ここからいったん北にふってたどるのが正しい。おそらくそんな事情も知らない新参者が、「ええルート見っけ」みたいなノリで、テープ付けしたのだろう。ここだけは、下から見える範囲のテープを清掃させてもらった。正規のルートにつけられたテープは、汚いけれど残しておいた。しかし、こんなところで迷うかね〜??踏み跡バッチリあるんやけど・・・。 他府県の山事情はよく知らないけれど、京都北山でテープだよりの山歩きをしていたら、ほんと危ない目にあうだろう。北山は登山道として切り開かれたルートなどほとんどなく、生活道であったり作業道であったりした道を流用しているにすぎないからだ。(けど京都トレイルちゅうのがあったか・・)。 そんなで少しタイムロスして竜のピークに到着。気を取り直してラーメンタイムとする。ここまでそう気にならなかったが、ピークでは虫が多い。そそくさとラーメンを食べ終えるが、夏場のラーメンのスープはなかなか冷めず、虫が飛び込まないようにふたをして、冷めるまで哲郎さんにセール情報をメールする。 30分ほどゆっくりして竜のピークをあとにする。竜ピークから30分かからずジープ道へ合流。三角点にだけよっていこうと左手に進む。三角点ピークの登りで男3、女1のグループに会い、三角点広場に10名ほどのグループがいた。本日出会ったのは、結局この方々だけ。三角点からの写真だけ撮って、地蔵に向かう。
地蔵山までの登山道には汚いテープはいっさい無く、最近どなたか清掃してくれたんだ。ぜったいこっちの方がいい。嘘だと思ったら、歩き比べてください。 静かな静かな地蔵山の登山道、しかしここらあたりはクマさん目撃の情報が多いところ、音や糞、くまはぎなどの痕跡を見ながら進む。でもまだ木の実のなる時期じゃないので、木上にいることはないだろうし、アセビの森にクマさんも用事はないだろう。 雪で押さえつけられたアセビをくぐらないで歩けると、地蔵ピークまではあっという間、三角点ピークから40分で到着。あとはもう降りばかり。ピークを乗り越して西向き地蔵まで来ると、登山道を覆い尽くすアセビの森になっていた。
さあここからは、獣の気配が一段と深まるところ、ひと気のないことをいいことに、西部警察バリにピストルを撃ちまくる。登山道脇で賑やかな羽音が聞こえると、何とナラの木のウロに日本ミツバチが巣をつくっていた。これをクマさんが見逃すはずは無い。秋には注意しなければいけない。 朝は8時のサイレンで見送られ出発したが、帰りは芦見峠で2時のサイレンに迎えられた。デポ地には2時半に到着。
結構ロングコースと思っていましたが、意外に早くまわってこられました。裏愛宕からの三山めぐりはとても静かな山歩きでした。
![]() ![]() ![]() ![]() 「地蔵山の北尾根登山道脇にミツバチが巣を作っており、これを狙ってクマが出るおそれが十分にあります。スキー場跡の上部です。十分注意してください」。
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