武奈ケ岳 (小てつ NO.72)


西南稜の雪庇の様子


平成27年1月25日(日) 晴れ  JOEさん、小てつ

コース
葛川センター駐車場デポ〜御殿山コース  ピストン





 先週から、晴れたら今度は武奈にしましょうか?と二人で打ち合わせをしていましたが、運良く日曜日は晴れ予報。それでは予定通りにと武奈に行ってきました。

 今回は、それほど凍結の心配もないだろうけど、一応161バイパスで行くこととし、山科で待ち合わせてバイパスに乗り、今日は路面に雪のない花折峠を越えて、「まさか今朝は、坊村でいつもやってる、ガードレールの向こうに隠れてるスピード違反取締りはできないでしょうね。」と除雪でよけられた路肩の雪を見ながら笑う。

 葛川センターには既に30台ほどの駐車。我々も準備をして8時20分の出発となる。トイレを済ませて明王殿に向かうが、雪のない三宝橋はこの時期5年通っていて初めてである。

 取り付きからしばらくも、植林地の中は全く雪なしで驚く。100mほど登ってやっと雪を踏むが、まだまだアイゼンが必要というほどでは無く、それでも滑っちゃいけないので、キックステップ気味に歩を進める。

葛川センターにデポ スキー部隊がエッチラ

 前方にスキー板を担いだ5名のグループがいる。大荷物だが、担いであがるだけの楽しみがあるのだろう。そういう我々も、ワカンだシューだと担いでくるんだから似たりよったり。今日は、雪質を考えてワカンをチョイスした。

 700mのピークまで一気に登ってきた。ここからは雪も増えるでしょうとアイゼンをつけることにする。アイゼンをつけて再出発したが、何も考えずに先行のグループについて行ってしまう。これが失敗で、本来のルートは右に向かわねばならないところを、先頭はトラバース気味に左手についていた踏み跡をたどったのだった。当然、登りにくく10人ほどの集団の中の何人かがスタックする。渋滞になってしまい我々は後方で待たされることになる。きっとこの踏み跡は降りてきた登山者がつけたショートカットコースだったのだろう。

 こりゃたまらんと、二人は踏み跡から外れ、腰あたりまで埋まりながらも本来のコースに戻る。それを見ていた3人連れのグループに、「関西の人は、気が短いなぁ。」と笑われる。この三人グループとは以降前になり、後ろになりながら同じような調子で歩くことになる。

 本来の登山道の雪は、硬く踏み固められ、アイゼンの爪がしっかり刺さり過ぎて逆に歩きにくい。今日は6本爪の方が良かったくらい。それにしても今日は暖かいと言うか、もう暑くて大変。太もものベンチレーターを全開で、'セクシー小てつ'で登って行く。

見晴らし台から北山パノラマ

 900mの見晴らし台に10時10分着。雪質のせいか、夏とあまり変わらずのペースであがってくる。ここまで来ると、やはり雪はあるが、いつもは雪庇の東側を歩いていたのが、今年は雪庇の西側に踏み跡があり、Hさん達と訪れた時の半分くらいの高さしかありませんねェとなる。

 稜線まで出てくると、樹氷を見ることになるが、枝についた雪が透明な氷になっていて美しい。

 10分で御殿山ピークに到着し、ここでストックから新アイテムの'グリベルさん'に登場していただく。北山じゃほとんど必要はないだろうし、比良でも堂満と武奈の西南稜くらいしか用事のないアイテムだけど、JOEさんと装備を揃える意味で、今年調達した。ふわふわの新雪なら意味ないけれど、今日みたいなしまった雪だとグッサリ刺さって手応え十分。まぁーでも、一番重宝しそうなのは、ラーメン場所を作る時の、雪洞堀りだけやろうなと想像する。

樹氷が透明に・・ 樹氷の中を進む

 稜線の雪は、ワサビ峠の標識が丁度隠れるくらいと、わかりやすく。雪庇も一度崩れたようだ。吹雪いていない西南稜は3年ぶりで、JOEさんも冬に風の無い西南稜を歩くのは、初めてだと驚かれる。担いできたワカンも、全く必要無し。

御殿山より武奈ケ岳 わさび峠の標識

 11時過ぎに武奈ピークに到着。例の三人も到着。三人の記念撮影を撮りましょうと、かってでる。「葬式写真にできるなぁ」とお年頃登山者の定番文句を言われる。この三人、なんと愛知は一宮から150km走ってやってきたそうで、そちらにも雪山のいいところがあるでしょうにと複雑・・。

 今日は珍しく北側の展望があるので、釣瓶方向に陣取ってラーメンタイムとする。今日はJOEさんがどん兵衛袋そばで、小てつは初心に戻って??マルタイ宮崎。本当に暖かくて、カッパの上着を羽織っただけで十分。温度計を見てみると、本当かどうか3℃もあった。一昨年は、5秒もいられんと言うほどだったのが夢のよう。30分もゆっくりしてピークを発つ。

新しいアイテム グリベルさん

 JOEさんは、せっかくだからとヒップソリに挑戦されるが、いかんせん今日の雪質では、結構な斜面でもソリが走らない。そればかりか、しまった雪では'忍者降り'もできず、降りは苦労するだろうと思う。

 御殿山ピークまで戻り、グリベルさんにおいとまをいただき、再びストックを伸ばし、見晴らし台で名残惜しい展望を眺めて降りにかかる。いつも不思議に思うが、JOEさんはこの御殿山コースの植林地の降りでも、まるでアスファルト道を革靴で歩いているみたいに、スタスタと降りて行かれる。小てつはやや腰を落として、膝から下を使って降りなければ怖い。痛みはないものの、正月にくじいた足首を、またやるんじゃないかと怖々だ。そんなで、あれよと離される。でも、稲妻号のキーは小てつが持っているので、どんなに離されても心配は無い。

チャレンジャーJOE 名残惜しい展望を望む

 降りでも暑くて、途中で一度飲水休憩をはさむほど。(そんなに頑張って降りんでもいいんじゃ)明王殿に降り立ち、道路脇の水路でアイゼンを洗う。葛川センターには13時20分着となる。例の三人も降りてこられ、しばし談笑。

 皆さん、良いお天気の中、御苦労様でした。

西南稜から東側パノラマ
(右奥が蓬莱山)