権現山〜ホッケ山
(小てつ NO.70)

 
ホッケピーク


平成27年1月12日(祝) 雪   JOEさん、小てつ  

コース:
R367平と坂下の中間地点の広い路肩にデポ〜平〜ドン谷〜アラキ峠〜権現山〜ホッケ山 ピストン





 正月3日の恒例登山、今年は去年暮れの懇親会で、JOEさんにうまいこと誘惑されて、一緒に堂満岳へとの話になり、それじゃあとピッケルまで仕入れて本気準備をしていたのだが、何とこれまた正月恒例の元日家族で御室88箇所参りのおり、にわかに降り始めた雪に焦ったのか、最後の階段である86番お堂のところで足を踏み違えてひどくくじいてしまった。御室から自宅まで帰る道で痛い足をかばったのか、くじいてない方の足も痛くなってきてしまい、翌2日には腫れも出てきて、とても登山それも雪の堂満などには行けないことになり、3日は御辞退することとなった。1週間たって腫れも痛みもなくなったので、仕切り直しとJOEさんと御一緒することにしたのだが、やはり怪我開けということで、すこしトーンを落としていただき、権現山から小女郎峠〜坂下のループ廻りに行きましょうとなった。

 朝は河原町御池で待ち合わせしましょうか?と言われるJOEさんに、夜から雪の予報を見て大原からだと途中峠の京都側が除雪出来ていない可能性があるので、161バイパス廻りで行くことにして山科で待ち合わす。また待ち合わせの時間も若干遅らせて7時30分とした。結果これが大正解となる。

 161バイパスに雪は無く、車も少なく順調に真野まで来る。花折峠方面に進むと電光掲示板に「367号線雪用タイヤ以外走行不可」の文字が出ていた。峠の手前、路面に雪はあるもののスタッドレスタイヤを今シーズン新調した稲妻号はお尻をふることもなく難なく登って行く。ところが、昔のバイク乗りならわかる通称「観覧席コーナー」のカーブのところで、除雪車が道を塞ぐように止まっている。どうやらノーマルタイヤで進入した1台の車がスタックしてしまったのを助けてやるみたいだ。除雪車はコーナーの内側に雪をどけて、転回場所を作ってやるようだ。こういう不心得者のためにしばし停車を余儀なくされた。

 除雪車のお助けも終わり、脇をすり抜けて先へ進むと、まだ除雪されていなくて随分と路面に雪が残っている。何とかトンネルまで登り、抜けると除雪されていて、少し待ち合わせを遅らせて良かったいうことになる。

 バス停横の空き地に1台のワンボックス。登山者と見えるグループが準備中だったが、彼らは皆子山にでも行ったのだろう。我々は坂下ループの予定なので、もう少し先牛の鼻トンネルを越えた路肩の空き地まで行って駐車して準備をする。

 準備を終え、8時20分すぎに出発となる。ガードレールより車道側の除雪された雪のかたまりの脇を歩かねばならず、車が来るたび怖い思いをしなければならないのがこのコースの難点。20分ほどで旧道の登山口まで戻ってこられる。

朝のデポ地 アラキ峠

 ドン谷までの旧道は、今日は凍っていなくて気温は高いようだ。いつの間にかドン谷に水道施設が出来あがっていて二人で驚く。去年は無かったのに・・。今日の雪質と量を考えて、ドン谷の登山口からシューをはいていくことにし、衣服調節もして登りはじめる。アラキ峠までは、小てつの足の状態もはからねばならないので、トップをきらせていただく。痛みも出ず、大丈夫なようだ。

 アラキ峠までは、前日までのトレースが残り、順調に歩いて行く。ただ今日は暑いくらいで、太もものベンチレーターのファスナーを開けて熱気を抜く。このズボンはハードシェルパンツというもので、昨シーズンに清水の舞台から何回もダイビングする思いで仕入れたもの。カッパの下と違うのは、このベンチレーターがあるか無いかで、あると大変重宝する。雪山で暑くなったら脱いでしまうジャケットに大枚払うより、こういう類のパンツの方が重宝すると思います。行き帰りもはいたままでOKなので、荷物減らしにもなりますし・・。

 順調とは言ってもドン谷から30分少しかかってアラキ峠に到着。飲水休憩をとり尾根を見上げると、全くトレースは消えている。無いならどこでも登っていけと取り付くが、尾根の東側は雪が深く、西側では雪は少なくても風に乗った雪が痛いとなる。昨夜からの新雪だけでなく、前に降った雪もまだ固まっていなくて、下まで深い新雪といった状況、シューをはいていても膝まで埋まり、たいへん難儀する。二人は、あうんの呼吸で先になり後になりして詰めていく。

 10時30分過ぎに権現ピーク到着。風は少し収まったが、展望は全く無し。ピークの北側に大きな雪庇ができていて、JOEさんでも権現でこんな雪庇は見たことないとおっしゃる。

 雪庇があるので、夏道よりもやや西側を歩いてホッケ山に向かう。雪はいっそう深くなり、股まで埋まりそうな場所もある。ホッケ山のてっぺんはガスの中で、風もありそうだ。権現山を振り返ると、一瞬晴れ間ものぞき下界の景色も望めた。ただしこの一瞬だけ〜。

権現ピーク ホッケピークはガスの中

 10月なら、リンドウの写真を撮りながらでも10分で登れるホッケ山の最後のつめも、倍ほどの時間を要して登る。ホッケピークに11時55分到着となり、ピークでは風が強く、ほぼホワイトアウトで蓬莱側は何も見えず。この先は雪が深くなることと、現在の時間を考えて、今日はここまでとしピストンすることにする。

 急坂を降り、やや平坦になったところにシューで雪を踏み固めて、雪洞まがいの場所を作り、ラーメンタイムとする。ラーメンタイムと言っても、JOEさんはカレーうどんで、小てつも味噌煮込みうどんなので、うどんタイムか・・。

 暖かいうどんを食しても、手指先が痛くなってくる。温度計を見るとマイナス5度になっていて、朝より寒いくらい。後片付けをしてから、手袋をウールの暖かいものに替える。

一瞬下界の景色が・・ ホッケ山のつめを苦労して登る

 二人でつけたトレースをしばらく戻ると、男性3人グループと出会った。彼らはバス組で、蓬莱山を目指し、ゴンドラで降りるのをあてにしているようだった。話していると、このコースは初めてのようで、我々がつけたトレースをたどってきたと言い、我々はホッケ山で先を諦めピストンしたことを言うと、ホッケの先に赤テープなど目印はあるかと聞いてくる。ホッケから先はトレースも無く、ホワイトアウトの状態であり、テープがあっても見つけられるかもわかりませんと言うと、三人共たじろいでいたが、とにかくホッケピークまではトレースもあるので、せっかくなので登られたらどうですか?と言い、別れる。三人が先に進まれたか戻られたか、遭難のニュースも無いので、無事なのは確かだろう。しかし、比良といえど、雪山で初めてのコースを選定するなんて、無用心な人たちだ。小てつは雪の山は、夏道であらかじめ行った所にしか行かない。

 行きは苦労したけれど、のべ5人に踏まれたトレースは歩きやすく、30分ほどで権現ピークまで戻ってこれ、権現ピークからの降りでは、哲郎さんも大はまりな「シューでのかかと落とし」で、植林地の中の、かえって雪の深いところを選んで駆け降り、権現ピークから20分でアラキ峠まで降りてくる。

権現山のモンスター達

 アラキ峠からは駆け降ることもできないが、そこからデポ地まで1時間。デポ地には2時20分の到着となる。デポ地の稲妻号には、5cm強の雪がかぶり、道路は朝除雪がされたのに、また除雪が必要なくらい雪が溜まっている。早々に後片付けをして帰路につくが、161バイパスの雄琴くらいから、何かあったの?の景色で、雪の無い別世界となる。山科まで帰ってくると、青空の上天気では無いか。本当に花折峠まで雪が降っていたような日でした。

 新春第一発目から予定通りとは行かずの山歩きでしたが、良い判断だったと思います。結果オーライが信条の二人ですから、これこそ真骨頂でしょう。JOEさん、お付き合いありがとうございました。

 帰ってきて、okaoka club今週のフォトを見てオヤと驚く。何と哲郎さん達も土曜日に権現からホッケを歩かれたのか!せっかくつけていただいたトレースは、アラキ峠からは飛んじゃってました〜!

それから、小てつはK先生に「○○でっせ〜」とは言ってはおまへんどっせ〜!


                           【 記: 小てつ 】