岩籠山  
(小てつ NO.85)


 
岩籠ピーク


平成27年7月26日(日)  快晴    JOEさん、小てつ

コース:
市原ルート〜岩籠山〜夕暮れ山〜デポ地





 花のない季節、わずかな期待と避暑をかねて、先週回避した岩籠山に行ってきました。

 いつも通り北部の山に行く時の山科の待ち合わせ場所でJOEさんと合流し、161バイパスを北上する。トラックにペースを落とされるものの、いつもの市橋ルートの駐車地には1時間15分で到着し、8時40分には出発できた。駐車地には福井ナンバーの2台の先客。

市原駐車地にデポ 花の無い登山道をもくもくと

 9時前とは言え、すでに林道は暑い。早く沢にと足早になる。沢水はもう透明になり落ち着いてはいるが、やや水量は多い。幾度かの渡渉を繰り返して行き、前回文句を言いかけたら、花が現れだした砂防堰堤まできても、これといった花は何も無い。

 花がなければペースがあがり、もくもくと登山道を登っていくが、時折沢水に手をつければ、涼がとれるコースはありがたい。沢水は冷たくて、5分はつけていられないほどだ。単独男性が早くも下山してこられ、お早いですねとなる。いくつかの砂防堰堤を見るたび、滝水がミスト状態になるのだろう。涼やかな風となる。

水量はやや多い ヤマジノホトトギス

 一輪のキスミレが狂い咲きしているが、花のない時には、これでもありがたいと、しばしの微笑みとなる。

キスミレが狂い咲き 今年はイチゴがなっている

 他にこれといった花も見つけられないまま、フユイチゴの畑場所にくる。今年はいくらか実がなっているが、何年か前の一面赤い実とはなっていない。ここで水場はなくなり、あと200メートル弱の登りは季節を問わず苦行となる。折り返しのギザ道で、今度は母娘と思われる女性2人組とすれ違う。お二人は稜線までも出ないで、涼しいうちのピストンだそうだ。地元の方だそうで、駐車地の2台の先行者は、この方々と思われた。我々は残りの苦行をして、稜線に出る。稜線に出れば、やはり風が通り、いくらか落ち着ける。

 花はなかったが、登山看板にある設定時間ほどの2時間弱で稜線に出たことになる。夏場はこんなもんでしょ。やや長めの飲水休憩をしていると、岩籠ピーク側の登山道から、熊鈴の音がしてくる。市原駐車地の先行者2組はすでにすれ違ったし、どこから来たんや?となる。

 やってきたのは単独女性で、聞けば夕暮れ山の方の登山ルートから岩籠山のピストンだそうで、やはり地元の方だとか。常連さんは、涼しい早がけ早仕舞いで山にこられているのだ。

 我々も再びザックを担いで、岩籠ピークへと向かう。ピークには11時着。貸切のピークは快晴で、風もあり、涼やかなラーメンタイムとなる。いつもながら、JOEさんにノンアルコールビールをいただき、今日はことのほかうまいとなる。

 三重ではタテハがラブダンスを踊っていたが、岩籠のピークではキアゲハがカップルでダンスを踊っているんだが、そこにヒョウモンチョウが邪魔をしに行く。お相手のいないヒョウモンチョウの嫉妬の嵐か?

インデアン平原から琵琶湖側

 30分ほどのラーメンタイムを過ごし、今日はインデアン平原をパスしましょうと、行きには行っていない夕暮れ山方面に行ってみることにして、ピークをあとにする。数年前、ピーク周りにあったシュロソウが、今年は穂も出ていなくて、どうしたんでしょうね?となる。

 夕暮れ山方面にも、これといった花の成果はなかった。夕暮れ山のピークには、イルカ岩のような岩があって、登ればそこから敦賀湾が一望できたのだが、何か行き着くまでもブッシュになっていて、登っても周りの木が大きくなっていて、見渡せる感じじゃなくなっている。

野坂山から敦賀湾

 そそくさと市原登山ルートの合流点に戻り、降って行く。降って行く途中で、今度はさっきよりもやや年齢の下がった母娘の2人連れとすれ違う。お嬢ちゃんはスマホ外付けのスピーカーで、ゆずの歌を大きな音量でならしているので、熊よけというより、元気づけのようだ。「下でゆずのコンサートしてますよ」と言ってたんやと声をかける。やはり地元の方ということだった。

 帰り道では、チゴユリやギボウシの実を楽しむことくらいになる。12時をまわると市原ルートの登山道はまともに陽が入り、午前中とは打って変わって暑くなる。降りでも汗をかき、どんどん降っていって、最後の滝のところで休憩をとる。手首の静脈あたりまで沢水につければ、また一瞬で生き返る。どうせなら、このままザブンをはまればいいのだけれど、それはそれで心臓麻痺をおこしそうだ。

コウモリさん

 名残惜しいが後にして、灼熱の林道に降りていく。もう2時すぎだというのに、若い男性2人が登ってくる。「今からですか〜?谷は陽がはいって暑いですよ〜」と、いらん声をかける。と、頭にかけていたはずのサングラスが無いのに気づく。しまった、最後の休憩場所で落としてきてしまった。セールで買ったとは言え、メーカー物ゆえ捨て置くわけにはいかない。JOEさんに、林道で待ってもらって、引き返す。10分戻って見つけ、とってかえす。北アルプスでサングラスを雪渓で流されたオヤジ殿に、高島トレイルでひらったサングラスをあげておきながら、自分はちゃっかりセールで激安物を仕入れているとは不届き千万なので、これはバチがあたったのだろう。

 そんなアクシデントもありましたが、2時30分には駐車地を出発できました。まだ早いのでと、161バイパスで帰ることにして、混んでいれば青柳北から朽木に向かうとしましたが、白髭神社前の2車線から1車線になるところはクリアでき、161バイパスには順調だったのですが、真野手前和邇インター手前からスローダウンとなり、これはたまらんと、途中方面に避けました。途中方面は、渋滞もなく、市内を走り、御池で解散となりました。

 今までで、最高に花の無い岩籠山の市原ルートとなりましたが、この山は、やはり地元の方々に愛されている山なんだと再認識できた山行となりました。