三国ヶ岳(古屋より桑原に周回)(小てつ NO.74)


 
三国ピークに到着


平成27年3月29日(日) 時々雨   JOEさん、小てつ

コース:
◆古屋郵便局手前、路肩の広いところにデポ〜三国ヶ岳岩谷峠ルート取り付き〜林道分岐から橋を渡った正面右の尾根に取り付く〜P683〜高島トレイルの稜線〜三国ヶ岳〜P885〜お茶屋跡〜桑原〜車道をデポ地まで戻る





 2、3月で山に行けたのが2回と言う、近年まれに見る山行絶不調だった小てつ。ようやく普通に休日がとれるようになったので、先回okaokaさん達と御一緒した折に出会った登山者が言っていた「保谷の尾根」が気になっていて、雨予報でしたがこの時期の花も咲いているだろうと、JOEさんをお誘いして出かけてきました。

 三国ヶ岳のエキスパートを自負する小てつ、それが前回皆で訪れた際に、「新ルート」とも思えるルートを出会った登山者に聞いた。自宅に帰り、地形図を見直してみると、なるほど等高線の幅は広く、ここなら楽に登れそうだと納得する。

 よく考えてみると、三国ヶ岳の南側である久多側は、それこそあらゆる尾根や谷を歩いているけれど、北側の桑原や古屋からは、丹波越えと岩谷峠ルート、下壺口ルートと超特急尾根しか歩いていない。やはり民家のある側では変なところからは取り付きにくいと言う訳。

 今朝も山科で待ち合わせ161バイパスを北上し、真野で降りて367号線に入る。やはり雨予報のせいで葛川センター前の駐車場に車は無かった。梅の木で左に折れ、針畑川を右に折れて古屋を目指す。途中の小川や平良あたりには残雪は無かったのに、桑原に入ると屋根雪の落ちたのや路肩に残雪を見る。

 桑原を過ぎ、古屋の村落手前に路肩の広くなったところを見つけたので、ここなら邪魔にならないだろうと駐車し、準備をして8時40分に出発できた。郵便局ほどまで来ると、対岸の林道に二人の登山者を見つける。雨予報なのに我々の他にも好き物はいるようだ。橋の手前の路肩に京都ナンバーの軽バンがあったので、おそらく彼らのだろう。

古屋手前の空き地にデポ 岩谷峠ルートから取り付く

 我々も橋を渡ったところで折り返し、林道ゲートのクサリをまたぎ入り、三国ヶ岳の岩谷峠ルートから取り付く。とは言っても、すぐの林道分岐で我々は本ルートから外れ、正面の雪で埋まった橋を渡っていく。雪に足跡も無いので、先行者は正規ルートを行ったのだろう(当たり前じゃ)。

 どこからでも取り付けそうな斜面だが、左手を登っても一旦降って登り返さなければいけないのが一目瞭然なので、右手の尾根に取り付くことにする。地図の通り、最初100mほど頑張れば平坦となり、また50mほど頑張れば平坦な広い尾根となる。驚いたことにここは植林地ではなく、雑木の尾根だった。しかしながら木はどれも小さく、少し前に大伐採されたあと、全く手付かずになってしまったようだった。もちろん道は無く、雑木の枝を避けながらルートを見つけて登ることになる。

雪で埋まった橋を渡り 稜線の花はマンサクだけ

 丹波越えのルートと違い、600mほどまで登れば百里方向が見えるし、何しろ三国ヶ岳のピークが見えているから、迷いようもないだろう。(冬だし、落葉してるからか?)ただ獣の糞がやたらと落ちているのは、ほとんど人が立ち入らないからだろう。

 標高700mを越えたあたりから尾根は残雪におおわれる。が、硬くしまった雪にアイゼンも何もいらず。10時20分に高島トレイルの稜線に乗る。そこから三国ヶ岳はすぐそこに見えているのになかなか着かなくて、まず滋賀ピークへと大きく回り込んで行くことになる。

 川霧があがってきているのかピーク付近はガスに包まれ、巨樹たちが幻想的な景色をつくっている。滋賀ピークと三国ピークの間にあった雪庇も、まだ面影を残している。三国ピークには登山道ではなく、北側の雪のあるところから回り込んで11時10分にたどり着いた。ピークすぐ下にある大杉の根元で雨を避け、ラーメンタイムとする。

幻想的なピークあたりの巨樹 ピーク手前の雪庇の残像

 雨が降っていても、吹雪であってもラーメンを炊き、今日も差し入れいただいたノンアルコールビールを飲み干すのだ。ラーメンタイムを終え、片付けをしても、林道で先行していた二人は到着しないので、岩谷峠ルートの残雪に手こずっているのか、それともこちらではなく三国峠の方に向かったのかも知れませんねと話す。

 さて帰りは前回登りに使ったルートを逆にたどることにする。滋賀ピークでワカンをはく。しまった雪とは言え、降りは重力の加速度が加味されるので、踏み抜きが予想される。それに今シーズン、シューははいたがワカンでは歩いていない。ワカン独特のカシュカシュ言う音も楽しまなくては・・。

 雪の無い稜線では、わざわざ雪のある斜面まで回り込んで雪を踏みながら・・、それでもP885付近では一旦ワカンを外すほど融雪が進んでいる。でも、この時期これほど雪が残っているのは、ここ数年では一番。

 お茶屋跡の鞍部に到着し、谷へと降っていくと前回は確認できなかったお茶屋跡の標識が丁度出ているところなので、まだこのあたり1mほどの残雪があることになる。でもトラバースして尾根に乗ると雪はなくなり、今度は土の感触を楽しむことになる。

ワカンをはいて稜線を降る お茶屋跡の標識

 途中、やはり咲いていた季節の花を見つけるが、雪が多かったせいか、咲いてはいるものの花数が少ないように感じる。でも旬は当たったので、大満足の二人。

 1時半に桑原のお堂横に降り立つ。前回封印されていた高島トレイルのトイレは開放されていた。

 さてここから30分ほどの車道歩きとなるが、車道脇の法面にある野草を探しながらの歩きなのでつらいことはない。ぶらぶらと、車も走ってこない道をデポ地まで戻る。

ブラブラと車道を戻る

 帰り支度をし、帰路に着く。帰り道で目につくピンクを見つけ、車を止めて見てみると、フサザクラが満開となっていた。それから道すがら幾本も目について、同じような時期にこの道を走っているのに、気がつかなかったですねと話す。今日も真野の渋滞には合わず、雨だからですかね?と喜ぶ。

 ひと月に一回の山行が自分のペースと言われる「森の旅人Mさん」に、そんなにたまにじゃしんどくないですかと、いつも不思議だった小てつ、間が開いてもけっこう歩けるもんですね。(明日、明後日が心配やけど・・)。

バイカオウレン セリバオウレン
ふきのとうはまだこんなん ダンコウバイ
ショウジョウバカマ フサザクラ

 今回の花の旬をバッチリ当てられたJOEさん、春本番のこれからの花の時期について、今年は早いとの読みですが、いかがでしょうか?楽しみですね!。






はいはいおはようさんウサギさん

 ('はいはいおはようさんウサギさん'は、豊田勇造の「ある朝高野の交差点近くをウサギが飛んだ」の唄の一節です)。


【 記:小てつ 】