皆子山南尾根

皆子山三角点


平成27年10月17日(土) 快晴              長岡山人


コース:
ヒノコ/10:00−P819/10:50−P889/11:20−P930/11:40−西北尾根分岐点/11:55−皆子山/12:25−西北尾根分岐点/13:00−P930/13:05−P773/13:25−大見連絡道/13:45−ヒノコ/14:10





 ヒノコから北に突き上げる尾根を使って皆子山を往復してきた。 ピストンではつまらないので、下山は火打谷西尾根を使った。 ヒノコまで車で入ればゆったりと回遊できる。 しかし山自体が大きく体力が必要で、かつ踏み跡はないので読図力も要求される。 皆子山の谷コースが荒れる中で、開拓できる尾根はまだまだあると感じた。

ヒノコから見上げた南尾根 南尾根から見た皆子山の遠望

 百井から大見に進む舗装道を進み、ヒノコで右に橋を渡り、さらに右に進むとすぐに北山修道院がある。 その西端に山に伸びる道がある。 修道院の建物の上を巻くようにして伸び、ジグザグに5回ほど折り返しながら道は付けられている。草が茂る場所もあるが、こんな便利な道があったとは。

北山修道院の西が登り口 ジグザグに作られた道を登る

 標高約600mで道はなくなり、植林と自然林が混交する中を、尾根に忠実に登っていく。最初はかすかな踏み跡があるが、あとは不鮮明となる。 標高約690mで尾根は向きを変える。 コナラが散在する急斜面を、ジグザグを切ってゆっくりと登っていく。 この間が辛抱だが、次第に見晴らしが良くなるので救われる。

檜と雑木の混交する尾根 写真では目立たないが急である

 819mピークに登り着くと半分以上の高さを稼いだことになる。 ピークは絨毯を広げたように広く、樹林がきれいだ。 尾根を間違えないように進んでいく。 所々に登りはあるが、尾根筋は歩きやすい。 蓬莱山が大きく見え、琵琶湖もかすかに見える。 目指す皆子山の、かすかに色づいた重畳たる山稜も見えてくる。 なお、標高845mから先は、okaoka・哲郎さんの記録がある。(2013.4.9 末尾地図参照)

尾根筋は歩きやすい 権現山から蓬莱山への長大な尾根

 地図にピーク表示はないが、標高930m地点が皆子山西域のピークである。 地味なピークだが、このピークの北側から、午後、下山する尾根が分岐する。 火打谷と松谷の間の尾根である。 展望はないので、下りに使うほうが良い。

P930のなだらかな頂 尾根分岐点の赤テープ

 930mピークから北にわずかで、西北尾根との分岐地点がある。 西尾根を進んできた場合、この分岐は最重要ポイントである。 okaokaご夫妻の紀行のリードで、西北尾根から大見方面に降りる人が多くなった。

 ここから926mピークを経て皆子山まではよく知られたコースなので略する。 最上の尾根歩き感が味わえる西尾根である。 踏み跡は薄く、方向転換点が数カ所あるので、地図が読めないと単独行は避けるべきである。

西北尾根との分岐点のテープ P926の展望ピーク

 土曜でもあり、皆子山ピークでは数人が昼食中であった。 武奈ヶ岳から蓬莱山までの比良連峰が一望できる。 20年前に初めて登った頃は、雑木で比良の展望も狭かった。 山頂周囲はヤブと笹が深く、とても西尾根に足を踏み入れる意欲は湧かなかった。 変われば変わるものだ。 その頃までは皆子山は谷コースしかなかったのだが。

下生えの無くなった山頂 色づき始めた紅葉

 おにぎりを一つ食べて、今来たコースを取って返す。 西尾根から南尾根に曲がり、930mピークの手前で西に張り出す尾根に入る。 尾根は太く、歩きやすい。 次第に西は植林、東は自然林に分かれ、その分け目の尾根を忠実に下っていく。 2カ所ほど尾根の分岐があるので注意が必要である。 踏み跡はない。

西に尾根を降り始めたところ 展望はないが歩きやすい

 左右の谷底が見えてくる。 右手の谷に倒壊した小屋が見えたら、その横に下り、谷底をわずかに下ると舗装道に降り着く。 ヒノコと大見の中間地点である。 電柱「オオミ58」のすぐ北のごく小さな谷である。 陰り始めた西日を受けながら、のんびりとヒノコまで帰った。 空は秋である。

右の谷に降りていく 赤白ポールが下山地点


(注) 皆子山の「南尾根」といえば、頂上から南南東に伸びる、寺谷と皆子谷の間の尾根=府県境尾根を指すときも使われる。 森の旅人さんがレポートされた尾根である。 皆子山はカルデラ状とでも形容したい山容なので尾根の表現が難しい。 他に適当な表現がわからないのでとりあえず「南尾根」と表記した。

南尾根登り口と下山尾根付近の略図


                         【長岡山人 記】