弥山双門コース (熊渡から狼平まで) 初心者オヤジ年寄りの冷や水もほどほどに 決して甘く見ていたわけではないのですが 最後はライト点けての歩きとなりました 初心者のオヤジなどが行くルートではありませんでした 親父の山歩き報告(NO.153) |
これが名瀑双門滝 |
2017年8月23日(水) 洛西オヤジ
アクセス: 京奈和ー橿原市内ー下市ーR309-天川、川合ー熊戸 コース: ・熊渡ー金引橋取りつきー双門コースー狼平ー高崎横手ー尾根ルートー栃尾、金引き橋分岐ー金引き橋ー林道ー熊戸 ・通常は一泊で弥山、八経経由なんでしょうが日帰りルートとしては約11時間の厳しい歩きとなりました。 こんにちは洛西オヤジです。最近は今年もですが奥駆けの八経にレンゲを観に行くとき熊戸から行くことが多く、いつも気になるのは金引き橋の手前から河原に降りる「双門コース」の取りつきです。渓流沿いのやたら鎖や梯子が多く、時には腰ぐらいまで渓流に浸かって渡渉を余儀なくされると聞いています。初心者としては尻ごみしていたのですが、奥の山行きも天候、日程、なかなか合わずこの際近場で、と思いついたのが弥山双門コースでした。 本来は熊渡から河原小屋(大崩落で消滅)か狼平の避難小屋で一泊、翌日弥山八経を回り尾根コースで川合か熊戸に下山が一般に案内されています。オヤジは日程的に日帰りを計画、狼平から高崎横手に出て尾根コースで金引きに戻る計画です。前回のレンゲ見物の時に双門コースを歩いてきたとゆう人との遭遇がオヤジの頭の片隅にありましたが(人と同じように歩けるわけないのにね~)、初心者の未熟さを思い知らされる歩きとなりました。 一応9時間半から10時間ぐらいかな~?8時熊渡スタ~トを目指し5時に出発、コンビニ買い物済ませ予定どうり7時半ごろ熊戸到着。スタート8時前、毎度の林道をチンタラです、ホンマ坊村からの明王林道に似ています(わかった、しつこいのや!)。30~40分で分岐到着、初めて河原に下ります(ワクワク)(フン、知らぬが花)。
広い河原に降り立ちます。水は全くありません。チンタラ、チンタラ、ガイドテープを頼りの歩きです。この後、河原、右岸、左岸、繰り返し進みますがガイドテープなしではとても進めません。やがて釜滝と呼ばれる滝に出合いますいったん右岸に上がりますが遊歩道の雰囲気、なんとなくホットしますが落とし穴が、滑りやすそうな岩場にクサリが出てきて登ります。
なかなか厳しい状況で必死になりながら岩の上部に、しかしなんかおかしい。よくよく見ると岩に登らずに岩の下部を通過して前方の斜面に行くのが正解、苦労して岩の上部に取ついたのが(アホヤ)となりますがこの状況がこの後も度々出てきます。 よほど注意しないととんでもないところに外れてしまいます。遊歩道の雰囲気に気が緩んだ報いです。結構時間ロス、やがて白川八丁と呼ばれている河原に降り立ち上部を目指します。もう目は完全にガイドテープを探しながらの歩きです。
やがて周りの雰囲気は白川八丁が終り巨岩が多く現れます。右岸、左岸、傾斜もきつくなり、鉄の梯子も多くなり出します。もちろん細心の注意をはらいながらテープが目安の歩きです。 釜滝を超えて1時間半、いや途中のロスもあり2時間近くかかりやっと一の滝に着きました。二ノ滝までは見えていますが三ノ滝は見えません。右岸を巻いて有名な吊り橋を渡ります。
さーいよいよ核心部双門の滝へのハシゴ登りです。垂直のハシゴがいくつも出てきます。うんざりするほど、腕が痛くなります(大層なやっちゃな~皆さんご存知、フンてなもんや)。しかしほんま、しばらく植木屋さんのハシゴも見たくないとゆうほど(わかった、わかった)。
実はこの核心部時間にして1時間半以上の悪戦苦闘の登攀ですが写真撮る余裕なし(情けないやっちゃな~)。やっとたどり着いた仙人嵓前のテラス、名瀑100選双門滝も、おざなりでパチャパチャとシャッター押すだけ、スンマセン。 時間はもう正午、完全に予想より時間がかかりすぎています。2度ほどテープを見失い、とんでもないところでの時間ロスもありますが、体力不足が一番の原因、まだ狼平まで3時間以上かかると思われます。焦りがオヤジに、写真撮る余裕がなくなり水分の補給も忘れがちになります。精神的に一番危ない状況です。 おまけに水分の不足からでしょうか、久しぶりに両足が攣ってきました。前回の稜線歩きでも起きなかったのですが、ヤバイです。周りの景色が目に入らずガイドテープとハシゴとクサリばかり探す状況で、アカン、アカン、こりゃヤバイ、まずは一度ゆっくり休憩しないといけません。
リュック下さず行動食を食べていましたが、河原に下りたのでリュック下して食事をします。水分の補給もしないとあと500mlぐらいしかありません。時刻はなんと13時半になろうとしています。予定ではボチボチ狼平に着いている時間帯です。(絶対無理な計画)まだ2時間はかかるでしょう。 ウ~ン金引きへの下りはライト点けての下りかな、それもこの後無事に歩けての話ですが。とことんダメなら狼平避難小屋で泊まるか!ちょっと家では大騒ぎになるやろう、弥山に行けば電波つながるしな~。なんかマイナーな事ばかり考えますが、クソ度胸とゆうかこの際ゆっくりラーメン炊いて、水もたっぷり沸かして水分補給、沸かした水を流れにつけて冷めるまでの間、体をタオルで拭きます、いや~気持ちよかった、ちょっと落ち着きます。
この休憩が正解でした、30分ほど休みましたがやはり気分的に少し余裕が出来たのでしょうか。相変わらず足の痛みはありますが、ボチボチ進みましょう。相変わらず右岸、左岸、の渡渉を繰り返します、三鈷の滝付近で水量が多い時はこのあたりでしょうか流れに入らないと渡渉できないといわれる地点は?。 やがてものすごい崩落現場、まあ大杉谷の崩壊現場ほどではありませんが。崩壊の現場を過ぎてオヤジにはわかりませんが、河原小屋(影も形もなかったです)跡を過ぎると崩壊の影響か、さすがのテープもあまりありません。とにかく右岸側を進むと梯子が見えヤレヤレ、再度河原に降りて遡上してゆきます。
崩壊地点から先は川の中を進むことが多くなります。右岸、左岸に渡ってもほとんど渓流から離れることはなく、なるほど水量の多い時は大変だな~と思いながら遡上、やがて桶の谷の出合からから巨岩の間を縫うように強烈な登りを進みます。 えらい頑丈な鎖のハシゴ、肩が痛くなりますが必死に食らいつくしかありません。上部がなんとなく明るくなって、前方にどうやら狼平の開けた雰囲気が見えます。もう少しやあ!。約10分ほどかな何とか周りがなじみの雰囲気、着きました、狼平の吊り橋の袂です。 もう16時前予定より1時間半以上遅れていますが、まずはヤレヤレ悪戦しました(いつもやろが!ヘタレ~)。小屋によって休むかーとも思いましたが時間が遅すぎます、車に戻るのに約3時間ほどかかります、すぐに高崎横手に向かいます。
ここまで誰も遭遇しませんでした。今日唯一高崎横手に向かう途中でどうやら自然保護監視委員(ちょっと正式名はわかりません)と思われる方と出会いました。お互いに「今からですかおそくなりますね~」「気負つけて」今日交わした唯一の会話です。 オヤジは前回同様、高崎横手に出る途中の水場を当てにしていたのですが、今日は残念ながら水涸れ、飲料水は500mlの残、昼食で沸かした分です。少しだけ溜まった水で顔を拭いて、さ~あとはノンストップで急がないと金引きへの急こう配でライト点灯になりかねません。 せめて林道に降りるまではライト点けずに戻りたいものです。足の痛みも何とかひどくならずに、とゆうより気が入っているので歩けています。高崎横手16時15分すぐにお馴染みの尾根から巻道を急ぎます。もう地形によっては薄暗くなってきています。途中で携帯電波つながるのを経験していたのでとりあえずカーチャン連絡「えらい遅いね~、え~まだ山の中歩いているのー」「まだだいぶんかかるけど、よく知ったルートなんで心配しなくても大丈夫です」短い会話ですが、とにかく連絡が取れたので一安心で先を急ぎます。 ナメリ谷上部の分岐到着17時6分、一度リュック下してヘッドランプ取り出し。500mlの半分だけ水分補給、甘納豆少々(えらいご丁寧に)もう薄暗くなってきている斜面に突っ込みます。
巨木ゾーンあたりで日が沈みますがただ目が慣れているのでまだライト点けずに十分歩けます。経験上一度点灯すると目がライトになれるので、できるだけつけずに歩くのが良いと思います。何とか1時間で金引きの取りつき口に到着18時6分、やれやれ、後は林道を歩くだけライトはいらないでしょう(?)。 とりあえず傍の谷水で顔を洗い暗くなった林道をチンタラです。気が緩むと足が痛み出します、人間とはよくできています。ゆっくりゆっくり、途中全くの暗闇になるところがあるので手持ちの小さいライトをつけて(アルバイト先の景品みたいなものですが、テン泊でも重宝しています。)戻ります。
真っ暗の中熊渡に到着ゆっくり歩いたので1時間ほどかかりました。19時5分いや~長かったです。熊渡にはオヤジの車以外に1台だけ停まっています、小屋泊りの人でしょうか。とにかく車に置いておいた予備のポカリごくごく、靴を脱いでホット一息も、つかの間、さ~又3時間ほどチンタラです。 温泉は前回、着替えを忘れてお世話になった天川温泉に行きたかったのですが20時までですので無理です。途中下市温泉ごんたの湯とゆうのに寄ってみましたがやはり20時まで、こりゃ又カーチャンに{お風呂頼む}のラインを送りチンタラ戻ることになりました。 結局帰宅は22時、あの渓谷でヨレヨレになっているときはどないなるかな~と心配しましたが、無事に帰宅でき翌日のアルバイトも迷惑かけなくてよかった、良かった。長年いきたいな~と心の片隅にあったモヤモヤが晴れました。 感謝 感謝。 【洛西オヤジ記】 |
|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||