京都府立植物園 絶滅希少種展


2019.9.7(土)晴 36℃ ikomochi

 

 植物園で8日まで絶滅希少種展をやっているというので、今週も出かけることに。

 先に見に行かれたキムケンさんの報告では、近郊の山道を歩いてからという魅力的なコースを取られている。私も真似するところだが、私の場合先に山道に入ってしまうと途中でどこに向かうか分からなくなって仕舞い、最終目的地にたどり着けない恐れが大きい。そこで先に植物園に行き、帰路近辺の山道を歩く予定を組んでみた。

 昨夕から身体がけだるくて寒気もするので、またまた風邪気味かなあと心配しつつ、地下鉄で北山駅に向かう。丁度お昼時でお腹が空いたので、まっしぐらに森のカフェを目指す。

森のカフェで


 広い芝生に面して大きくガラス窓が開け明るい店内で、鹿カレーを食べた。鹿肉はほろほろとさっぱりした味だ。駆除された鹿が食料として流通すればいいのにと思う。行きつけのイタリアンではフランスからの輸入鹿肉を出していた。国産はまだまだ流通に無理があるのだろうか。

鹿カレー


 食後芝生の周囲の大木の下で、ビニール袋を広げて横になる。木の間を吹き抜ける風がここちよく、30分ほどウトウト寝てしまった。

大木の木陰で昼寝




暑い中ずっと芝刈りをしていた作業員さん


 人声がざわざわ聞こえるので目が覚めて、希少植物展の会場へ向かう。何やら大勢の人が集まって説明を聞いているよう。近づいてみると、植物園の係員さんが樹木の説明をされていた。

 わたしも一緒に聞く。植物園の大木の話をしていたが、先週9月4日の午後3時に落雷があって、植物園の栗の木が被害にあったと、現地に連れていってもらった。大きな栗の木が幹の真ん中で真っ二つに裂けている。係員さんも、植物園100年の歴史の中、先輩方が落雷の話をしたことがあったが、自分が遭遇したのは初めてで、こんな街中でも落ちるのだなあと驚いたとのことだった。

この木に落雷しました




落雷の電流で木の皮が爆発飛散しました




 4日と言えば、丁度okaokaの道子さんやキムケンさんたちが植物園にいた時間、被害にあわれずよかったが、熱帯園から落雷を眺めていた人によると、一瞬煙が立って、大きな木の真ん中から幹が折れて倒れたそうな。後で調べたら、裂けた樹皮が40m四方に散乱していて、衝撃の大きさに驚いたそうだ。雷がなったら大木の近くから離れろとはいうが、ほんとうにこんなに危険だというよい教材にする予定ですと係員さん。

昨年の台風で倒れた大木




 そのあと、植物園が自慢にしている桜や楓などの珍しい品種を案内してもらい、2時過ぎまでミニミニガイドは続いた。

コヤブタバコ




チシャノキの実(食可というが不味い?)




係員さん一押し 冬咲きの桜




紅葉が美しい池




全国に数体のトビカズラ


 希少種展には話に聞いている絶滅危惧種の数々が展示してあった。動物園とのコラボの日だとかで、動物園から虎や豹などの毛皮実物や様々な展示物があり説明があった。

絶滅危惧種 ガガブタ


絶滅危惧種オオキンレイカ


名前の由来は?タコノアシ


 興味深かったのは、動物園のふれあいコーナーで子供たちにだっこされるテンジクネズミたちのストレス度合いを研究しているものだった。わたしもいつも気になっていた。人間の子たちは嬉しいけれど、動物たちはストレスがたまって大丈夫だろうかと。

アキアカネ


 動物園の係員さんによると、だっこ方式となぜなぜ方式の2つを比べるとどちらもストレス度は大差ないが、今は箱に入れてなぜる方式に変えしかも出勤のローテーションも組んでみたところ寿命が少し延びたのではないか・・とのこと。動物園も動物福祉の観点から生活環境を考えているんですとのことだった。

 バラ園から野生生態園へと回り、先週には咲いていなかった秋の花々を眺めた。結局またもや5時の閉門まぢかになり、予定していた山歩きは中止となった。帰りは賀茂川門に向けて池に沿って半木の森をそぞろ歩きした。すれ違った若い女性たちが、「今日は森林浴ができて気持ち良かったね」と話していた。冷房病で疲れていたわたしも、半日自然の風に吹かれて過ごしたら身体が楽になった。

コムラサキ




ウバ百合の実




サワギキョウ




ハスの花




フジバカマ




ナンバンギセル一家




こんな看板が設置されていた




メハジキ


 植物園の係員さんが「こんな街中に20万ヘクタールの土地を遊ばせていてもったいないという声がありますが、植物園の役割があるので市民のみなさんにもっと足を運んでもらいたい」と話していたが、動物園にしても植物園にしても損得勘定でははじき出せない大きな利益を私たちにもたらしていると思う。

フジカンゾウ




アキカラマツソウ




ツルボ




アキノタムラソウ




ツリフネソウ




キブネギク




スズムシバナ


 歩きまわって汗だくになったので、そのまま北山通にある銭湯加茂湯に浸かり、さっぱりして堀川通りをてくてく下り、北大路の近くの中華料理鳳飛に寄った。

 鞍馬口にあった老舗鳳舞の弟子が開いた店の評判は聞いていたが、なかなか来る機会がなかった。幸い直ぐにカウンター席に座れて、チャーハン・餃子・辛子鶏を食べた。チャーハン、餃子はほろほろした味で絶品、辛みの効いた鶏も口に合った。穏やかな気持ちで家路につき、久しぶりに朝までぐっすり眠った。

 なかなか取れない疲れは脳内ストレスが原因で、解消するには「・適度な運動・よい睡眠・美味しいものを食べる」だそうだが、まさに解消法のお手本みたいな一日でした。




                     【 記:ikomochi 】