皆子山(ツボクリ谷/東尾根支流谷)
(今年も連続登山を続けることができました)

皆子山山頂


2019年12月15日(日) 曇りのち晴れ  森の旅人M

コース:
足尾谷橋~林道終点~ツボクリ谷分岐~皆子山分岐~脇尾根~北尾根~皆子山~東尾根~支流谷~足尾谷合流~林道終点~足尾谷橋





 7月に右足膝を痛めて半年近く山行を控えていましたが,その間にヒアルロン酸注入を4回,ストレッチにて一旦良くなったものの11月に再び痛めて回復に努めていました。状況確認を兼ねて毎年登り続けている皆子山へ行ってきました。

 足尾谷の木橋が流出して渡渉の足元が悪くなったツボクリ谷であるが,今日は足尾谷橋に2台の車が止まっている。1台は先ほど到着したようで男性が準備をしている。

 陥没と土砂崩れで激しく荒れた林道を歩いて行くと,先ほどの男性を挨拶して追い越す。今日の発電所の魚道には水が流れていないので水量が少ないことを示して一安心。しかし,ツボクリ谷を歩くときは長くつと決めている。

魚道に水無し 林道終点からの渡渉場所は石が顔を出す

 林道終点で服の調整と休憩を取り出発,渡渉箇所へ下りかけた時に後方の男性の姿を目にする。終点からの渡渉は水位が下がり飛び石も顔を出している。しかし,スリップが怖いので川の中を長くつで渡る。

 最初の支流谷合流手前で大岩を這いあがる。復路はこの支流を下って来ることになる。「くの字」橋があった辺りで2回目の渡渉。ここは少し濡れるだろうがシューズでも渡れそうだ。すっかり葉を落とした森,見通しは良く芦火小屋を眼下に見て二ノ谷分岐へ。以前にあった標識も完全になくなり道もほぼ消えている。ツボクリ谷分岐で渡渉となるが問題なく渡る。

足尾谷と支流谷合流 初冬のツボクリ谷

 ツボクリ谷へ入って行く。天気は予報より悪く曇ったまま,冷えた空気に初冬の雰囲気が漂う。大岩の脇を通り上がって行く。渡渉が何度も始まる。渡渉位置を間違えないようにテープを探すが古くなったテープがほとんどだ。遡行するたびに渡渉場所を間違えて大変な目に合うツボクリ谷だ。踏み跡はまだ残っているので,それなりに人は入っているようだ。

 ナメ滝前をロープの垂れ下がった岩場を登ると,大きなゴロ石が減り谷も落ち着く。更に渡渉を繰り返すと目印の大きなトチノ木が現れる。ここまで来ると皆子山まで近い。左カーブになった谷に右手から細谷が注ぎ込む,この先で左岸へそして最後の右岸に渡渉して,皆子山分岐の近くにある大きなトチノ木が目に入る。その先が皆子山分岐だ。

ナメ滝前の岩場を登る 一本目の大きなトチノ木
左カーブした谷 二本目のトチノ木
皆子山分岐 脇尾根に取付く

 今日は荒れた谷を詰めずに谷の脇にある尾根を登って北尾根まで登る。時間は尾根道の方が掛かるが急斜面道の厳しさは同じ。尾根に取り掛かると正規の道でないので道とテープは無く,ただ上を目指して登るだけ。アセビの群生に取り囲まれる前で,ふと下を見ると,しばらく見ていない男性の姿があった。後を追って登って来るようだ。

 急斜面は続き,登るにつれて尾根は少し細くなり空が大きく見えてくる。ようやく雲も取れて薄日が差してきた。尾根を上りきったとこで違和感のあった左足ふくらはぎが痙攣,小休止を取る。既に北尾根合流部に来ておりそこは小広くなっている。

アセビの群生 脇尾根の目印(根元に穴が空いた枯木))

 痛みが取れて再スタートしたものの,北尾根を少し歩いた辺りで今度は両足の大腿四頭筋がほぼ同時に痙攣。全く歩けなくなり再度休憩。息を殺して激痛に耐えること約10分。痛みが薄れてきた頃に後ろを追ってきた男性が来た。じっくりと見ると体格の良い中年男性だ。話をしていると以前に東尾根から登ったことがあり,ツボクリ谷は初めてで難渋し踏み跡を追って登って来たそうだ。尾根道は正規道でなく谷道が本ルートであるとことを伝えた。そこから一緒に山頂まで登る。

北尾根に乗る 武奈ヶ岳

 山頂は無人で冷たい風が初冬を感じる。武奈ヶ岳が見えるが冠雪していないようだ。皆子山も木の根元にわずかに残っている程度でした。私が昼食の準備に入ると,男性は山では昼食は摂らないため下山すると言う。激下りコースの同行も案内するが結局山頂で別れました。入れ替わるように5~6人の男性グループが南からやって来た。写真を撮った後は寒風の当たらない場所で昼食のようです。さらに5~6人の男女グループがやってきましたが,写真を撮るとすぐに山頂を後に下山するようです。

 昼食はいつものカップラーメンとおにぎり。温かい食べ物がありがたい。最初のグループも撤収して一人貸切になりましたが,激下りが待っているのでトレッキングシューズに履き替えて出立した。

 東尾根途中から支流谷へ下降します。下る左方向に細尾根があるのでそれに向かって急斜面を立ち木や根っこを掴みながら急下降していきます。アセビの群生に入ると間もなく谷へ下るがいつも苦労する。掴み場所がない斜面を下降するため慎重に下ります。ようやく谷に降り立つといつもほっとする。しばらく荒れた細谷を下ると踏み跡のある三又。

支流谷目指して急下降 細尾根にアセビが現れる

 踏み跡も薄く落葉で更に薄くなり,谷入り口まで1回の渡渉が今日は3回でどこかで間違えたようだ。谷の入り口にある大岩の間を通り思いの外時間が掛かり,ようやく足尾谷に戻って来た。

支流谷に到着 支流谷の入り口は大岩で挟まれている

 その後来た道を足尾谷橋まで無事戻りました。車は2台ともなく,例の男性も帰宅出来たようです。支流谷は歩く距離は短いものの急斜面と足元の悪い谷のためお薦めはできません。

 まずは,無事に帰宅出来て感謝です。久しぶりの山行と皆子山で身体の疲労度はMAXとなり,いつもより早い就寝となりました。心配した膝は大丈夫でした。


                           【 記: 森の旅人M】