大峰山脈 釈迦ヶ岳
(この360度の展望とお釈迦様はお勧めです)

釈迦ヶ岳山頂の釈迦如来像


2019年5月25日(土) 快晴   森の旅人M

コース:
・奈良県十津川村・太尾登山口~P1434(主尾根分岐)~P1465(不動木屋谷道分岐)~古田の森~千丈平~釈迦ヶ岳~復路は同道を太尾駐車場へ





 晴天の日が続くので奈良県は十津川村から大峰山脈釈迦ヶ岳へ行ってきました。奈良県の山に行く日は早出となり今日も午前3時半に出発。国道24号線,京奈和道五条から国道168号,十津川村旭より旭林道,不動木屋林道と走り7時前に十津川村の太尾(ふとお)駐車場に到着しました。細い林道走行は気を使います。しかし15台前後の車ですでに満車,少し戻った場所を確保。人気の山のためすぐに隣に堺の若い男性の車がやってきました。駐車場は高地にも関わらず無料のトイレ小屋がありうれしいことです。

 初めての釈迦ヶ岳ですが太尾登山道は初心者でも登りやすく,更に360度の展望と山頂のお釈迦様が登山者を集めるようで予想以上に人気です。

太尾登山口駐車場とトイレ小屋 太尾登山口

 太尾登山口の標高は1300mと高く釈迦ヶ岳が1799.9mで1800mのため500mを登って行くことになります。標高差が余りないのです。登山届を出して出発ですが,登山口には山頂の釈迦如来像の台座補修のため砂とバラス(小石)の小袋の持上を依頼している標識が見えます。砂の小袋(約1Kg前後?)一つバックに入れて出発です。

 主尾根に乗るため急坂道を登って行きます。大岩に根を巻き付けた杉と松,途中にアルミ製はしごを2つ超え,木の根っこ道を上がって行くと主尾根にたどり着く。

アルミ製はしごが2か所続く 主尾根に到着

 雲一つない快晴の下でブナの若葉がまぶしい。主尾根からは平坦路となり道の両側には樹林の下にバイケイソウの群生が広がる。広くて明るい尾根は,なだらかな坂道で歩きやすい。遠くに釈迦ヶ岳と大日岳が遠くに見る。ササ道に変わり一本道を上って行くと不動木屋谷道との分岐(1465m)へ。広い尾根の緩い坂のササ道を快調に歩く。ササ道が深くなってきた。

若葉の尾根 バイケイソウの群生を進む
太尾・不動木屋谷道分岐 ササが深くなってくる)

 平坦路から丘陵への登りの繰り返しが続くが高度はあまり稼げていない。釈迦ヶ岳と南にある大日岳が大きく見えてきた。若い男性に抜かれる,しばらくして中年女性にも抜かれる。

 小ピークで休憩,雲一つない晴天のため給水をマメに取りながら歩く。8時過ぎ早くも下山者の夫婦連れに出会う。この人たちは何時登り始めたのだろうと思ってしまう。やがて,釈迦ヶ岳全景が見える場所に出てきた。釈迦ヶ岳は尖った山でなくベロのような独特の姿で印象的だ。丘陵を登った先には「古田の森」の標識が立っている。確実に釈迦ヶ岳が近づいている。

小ピークへ 小ピークから振り返る
大日岳が近くに見える 釈迦ヶ岳をバックに登山者
釈迦ヶ岳が全景を現す 古田の森と釈迦ヶ岳

 樹林の少ない見通しの良い尾根が目の前に広がる。これも絵になる風景だ。一旦鞍部に下った後見通しの良い尾根に上がって行く。遠目から見たのと違い倒木が多数目に入ってくる。山頂手前の千丈平へ登って行く。

尾根道と釈迦ヶ岳 大日岳をアップ
見通しの良い尾根 千丈平

 千丈平はバイケイソウの群生の中にあった。テントが2つ見える。ここから山頂への急坂が始まる。登る途中に水場を見る,水場があるのでテント場にも適するのだろう。石ころの転がる坂道は荒れていて歩きにくい。ササ道が見えたと思ったら大峯奥駈道に出た。標識が多く立っている。続く急坂を登ると釈迦ヶ岳の釈迦像が見え,山頂に到着しました。ゆっくりでしたが9時20分です,予定どおりです。

ゴロ石の急坂が始まる 大峯奥駈道に出る
釈迦ヶ岳山頂に到着 三角点と持ち上げた砂とバラスの袋

 多くの車が停まっていたので登山者がいると思っていると誰も居ない山頂だった。

 決して広くない山頂は釈迦如来像が南向きに立ち主のように見える。身近に見ると大きくて立派な像である。山頂からは昨年登った八経ヶ岳が北に遠望できる。弥山から見た三角形の姿が小さく見える。登山口から運んできた砂の小袋を置場へ置く。一人の時間は束の間で追い抜き返した中年女性の他,駐車場の隣の男性に男性二人組と次々とやって来る。山頂写真を先ほどの中年女性に頼み1枚撮ってもらう。この女性によるとバックを置いて近くの山まで周回する人が多くいると聞きました。

釈迦ヶ岳山頂 八経ヶ岳遠望

 座れる石を確保,昼食は初夏の木陰のない山頂であるがカップラーメンとおにぎり二つで相変わらず。昼食後,食事場所探しの男性二人に場所を譲る。小学生の混じったファミリー連れがやって来ると15,6人に増えて一気に賑やかになる。

 実は,1週間前の土日は左側の腰痛で歩くことも苦痛で,寝返りも激痛でできない状態でした。月曜日に病院を受診。結果は「尿路結石」だった。結石を溶かす薬と痛み止めを処方してもらいました。二日ほど痛みは続きましたが三日目から急に痛みもなくなり嘘のように回復できたところです。

 いつもより長居した山頂ですが,10時10分と時間はまだ早いものの山頂を後にします。大日岳方面へ下った深仙の宿へ寄ってもいいのですが,今回は無理せず太尾登山口へ戻ることにしました。

 快晴で天気も良いためか,多くの登山者と次々と出会います。千丈平の水場は登山者4~5人グループが水を確保していました。古田の森の下った小ピークで休憩,続いて10人近い団体と出会う。林道分岐を下って行くとようやく林に入る,今日は日差しが強いので木陰がうれしい。主尾根から太尾駐車場へ下り12時に無事山行を終えました。登りに目に入らなかったシャクナゲが咲いていました。登山口では,これから初めて登る若者に出会いました。往復5時間かかることを伝えて別れました。

 帰り際に驚いたことは,林道脇には車が数珠つなぎ状態で長々と伸びていたことです。50台以上かもしれません相当な車が駐車しているのです。これ程,人を集める山だったことに感心しました。

シャクナゲ ふれあい交流会館夢乃湯で入浴

 奈良県の山に来たら下山後の楽しみは温泉です。今回は国道168号に戻って大塔町ふれあい交流館大塔温泉夢乃湯に寄りました。入浴料600円。日中のため数人しかおらずゆったりと過ごして無事帰宅しました。感謝,感謝です。


                           【 記: 森の旅人M 】