裏愛宕尾根周回 2019.12.15
(小てつ No.134)


 
松尾峠、お地蔵さんを覗いていく


令和1年12月15日 くもり時々晴れ    小てつ単独

コース:
・愛宕道林道水道施設前路肩稲妻号デポ~林道分岐(田尻谷、ウジウジ谷分岐)~細野峠~P588~P708~林道支線終点~ダルマ峠~ウジウジ峠~マツオ峠~朝日峰~P602~田尻峠~P582~植林地北壁~林道(田尻谷)~デポ地





 正月のインフルエンザにはじまり、まったくひどい目にあった今年も師走に入り、後の仕事(家の・・)家族のスケジュールなど考え合わせると、もう山に行けるのも最後になりそうな感じ。それなら恒例の愛宕三山とも思ったのですが、ここはokaokaさんの後追いでもないけれど、裏愛宕の尾根を廻ってみようと思いました。

 7時過ぎに自宅を出発。コンビニによって食料を仕入れ、周山街道に入る。さすがにもう高雄の観光駐車場も店じまいしていて、国道は閑散とした感じ。笠トンネルを越えたところの道路温度表示は2℃と出ており、やはりここらあたりは冷え込んでいる。愛宕道の林道に入っていく。

 ペンション愛宕道を過ぎ、最近はとんといらっしゃらない別荘地(畑??)を過ぎた水道施設前の、少し小広くなった路肩に稲妻号をデポして、準備をして出発する。中途半端な場所にデポすると、なんだか怪しまれそうだし、もちろんダッシュボードに「登山者です」の紙を出しておく。

●水道施設前にデポ

 林道を10分ほど進むと三つ叉に分かれる。左は水道取水施設で入っていったらマズいのはすぐにわかる。真ん中が廃村田尻に向う田尻谷。今日は右手をとる。坊獣ネットの中に2頭の鹿がおり、警戒声を発しながら斜面に消えていく。

 すぐに二股の分岐となり、ここが細野坂の取り付きとなる。京都美緑・景観保全とある杭標識が立っている。右にとり杉の小枝の散乱した林道を登っていく。

●三つ叉の分岐 ●細野峠へ

 林道は左手に曲がっていくが、そのまま谷を詰めていくと細野峠。峠で中間着のフリースを脱いで衣服調整する。

 ここから南へ尾根をたどっていく。尾根と言っても最初は踏み跡も無いただの斜面、10分頑張って登ってP588、ピークハンターさんの標識もある。このピークの降りが一番気をつけなくてはいけない箇所と思う。登ってきたなりに尾根とおぼしきところを降りてしまうと、芦見谷に降りてしまう。地形図にあるよりは、もっとあからさまに左手の尾根をとるのが正解。あとはけっこうナイフリッジな尾根が続くので、踏み跡は薄いが間違いようは無いと思う。

●細野峠 ●ピークハンターさんの標識もある

 幸いなことに、このあたりは3年続きの台風による倒木被害も少なく、行く手を拒むような倒木帯はないので助かる。藪も無く、落葉した樹間から最初は三頭山、続いて地蔵山、竜、愛宕と横に眺めながら100mに満たない高低差の登り降りを楽しみながらP708、そしてP807からの尾根道と合流する。

 南下するに従って踏み跡が明確になっていき、最後は林道支線の末端に乗り上げる。寒かったのでどんどん歩いたのか、ここで10時20分。林道を降っていき、竜の小屋への林道と合流する。左手にとり今度は谷山林道(雲心寺駐車地)からの林道と合流する。ここも左手をとり、水場へ向う。水場のところで飲水休憩、仕込んできたおいなりさんをひとつパクつく。

●一面の落葉踏みを楽しみながら ●南下するに従い踏み跡は明確に

 再び林道を降っていくとまた三つ叉の分岐となりここがウジウジ峠、左手は新しく切られたどこへも行き着かない林道。真ん中が愛宕道で、右手が松尾峠に向う林道。今日は右手をとる。

 林道は陽当たりが良いので、サルトリイバラが良く実っている。まるでクリスマスツリーのように杉の幼木に巻き込んだものもあった。

●来年は当たり年かも? ●クリスマスツリーの飾りのように

 1時間弱、足にこたえる林道を歩いて松尾峠、お地蔵さんを覗いていく。首無し地蔵や神明峠のお地蔵さんと違って、ここのは首チョンパされていない。顔つきは茶呑峠のお地蔵さんに似ているだろうか?。

 林道に戻り、10分ほどで朝日峰の取り付き。いつも感じるが、ここの登りがしんどく感じる。林道歩きで足がどうにかなったようだ。10分頑張ってピークに到着。

 ピークの東向きの陽のあたるところで店を広げて昼食とする。ただ、今日は軽めに野沢菜わさびのおにぎりをひとつだけ、お茶漬けで食す。あっという間の休憩タイムで、食後は先日のokaokaさん達が登ってこられたコースを探索。「気持ちの良い尾根」と言われているが結構な急坂である。ピークに戻って尾根をたどるため、今度は西向きに降っていく。

●朝日峰ピーク

 こちらの尾根は午前中の尾根と違い、北向き、西向き、東向きとあらぬ方向に倒木があり、枯れ加減から三度の台風の被害をモロ受けたようで、P602への登りでは迂回を必要とする場所もある。P602から田尻峠までの間は、雑木のブッシュにイバラが混じり、尾根の下の方を歩かないといけなくなる。ネット沿いの若木をナタか何かで切り落とした痕跡があるが、それでもネット際をたどり続けるのは困難。昔の記憶では、田尻峠の付近だけイバラがあったように思っていたのだが、廃道化が進んでいる。台風による倒木も相まって、誰も歩かなくなるだろう。

 田尻峠から登りつめたP582で、タカノスはもう見えているのだが、戦意喪失してしまった。というのも、タカノスまでイバラのブッシュをこいでいったにしても、タカノスから降りた林道のところが、イバラはイバラでもジャケツイバラの群生地になっていたらと思ってしまったからだ。前に栗尾峠が廃止になるときに訪れた時に、何本かの若木を見ている。

●枝をはらった形跡が ●こちらの尾根には倒木帯がある

 目の前の植林地の谷を降っていき、田尻谷の林道に降り立つ。10分で朝は西側をとった林道分岐を東側から降りてくる。2時にデポ地に到着。

 後片付けをして帰路につくが、今日は周山街道の「キャプテン」によって帰ろう。仕事で周山通いが続き、毎回よっていたら「まいど~」と言われるほどになってしまった店にも、夏の病気発症後にラーメン断ちをしていて、しばらく行ってなかった。

 今日は醤油とんこつでいこう。並でね!並で。

 誰にも会わない静かな静かな裏愛宕。久しぶりに周回してみると、細野坂側の尾根は変わりないようですが、田尻峠側の尾根は廃道化が進み、記憶にある山道とはかけ離れたものとなっていました。


                           【 記: 小てつ 】