城丹国境尾根~桟敷ヶ岳
2020.01.13


無人貸し切りの桟敷ピーク


令和2年1月13日(祝) 晴れ         小てつ単独

コース:
・霧滝前広場稲妻号デポ~大谷林道~大谷峠~城丹国境尾根~桟敷ヶ岳~長谷林道~デポ地




 今年は暖冬ということで、嫁の実家の富山でさえも田んぼに雪は無いという。。

 雪も無いし、いつも通りの時間に出て、大森中町から茶呑峠~城丹国境尾根~桟敷の大回りにしようかとも考えたが、冬場のこと陽も短いので無理はやめにして、自宅をゆっくり8時前に出る。

 途中コンビニによっても、周山街道は空いていて、いつもの霧滝前の広場に8時40分に到着する。登山靴に履き替えるなど準備をしていると、林道の奥の方から大型犬が走ってきた。大型犬でも賢そうなレトリバーの子供のようで怖くはなかったが、首輪無しでまわりを走り回るものだから少々やっかいと思っていると、飼い主の女性が遅れてやってくる。ラフな格好なので、間違いなくキャンプ場の人で、犬を注意してくれる。「ハリー」という名前らしい。小てつの年代では、ハリーとくるとキャラハン刑部ということになる。準備も整い8時40分の出発。

朝の周山街道 高雄で2℃暖かい 霧滝前広場にデポ

 林道には車の踏んだ跡がいくつもはっきりと残り、林業か猟か、頻繁に使われているようだ。それでもやはり頭上をまたいでいる2系統目の送電線をくぐるくらいからは、林道が荒れてきて、もはや四輪での進入は困難だろう。見るものも無い林道、40分ほどで終点に到着。

 植林の落枝が散乱していて、また沢沿いの山道が大水でだろう踏み跡がたいへんおぼつかなくなっていて、特に大谷峠側の最初のところがガレているようだ。少し登ると踏み跡がはっきりしてくる。林道終点から15分ほどで大谷峠。

大谷峠

樹間に飯森 盛り飯のよう

 御室八十八箇所ではツツジが咲いていたので、ここでも陽当たりの良いところならと期待したが、それは無理というもんだった。それでもやはりここでもタムシバの花芽は目立ってたくさんついており、今年はどこの山域も楽しみなようだ。大見尾根も下見に行かなくてはいけない。何年か前に春先がずっと寒くて、一気に暖かくなった年があり、一斉に咲き出した野草の花を一回の山行で全部見れたことがあった。こんな雪の少ない年も初めてで、今年の花はどうなるのだろう?。

タムシバの花芽が多い

 自転車ピークに10時着。誰かがまた自転車を立てかけたようだ。降って登り返してラーメンピーク。山から蒸散する水蒸気が、雲の塊をつくっていく。北部の山にも雪は見えない。まだ武奈のピークあたりは雲の中。

 伐採地の中を一頭の鹿が逃げて行く。ここの鹿は逃げるんだ(大文字の鹿は逃げなかったもんなぁ~)ここらは雪の時にでも鹿の足跡があるから、年中鹿はいるんだろうけど、今年は地面が見えているものだから、尾根のスゲか何かの草を生え際まで食んでいる。去年見つけた珍しい野草の葉っぱを探したが見つからなかったのは、早速喰われてしまったんじゃないだろうなぁ。

北山から雲が沸き立つ

 ラーメンピークの先、尾根を転進するところで倒木帯があり、先の谷では落ち着く。広葉樹の雑木林が落葉し、冬の斜めの陽が差し込む谷は、何とも言えず綺麗なところだ。しかし関電の鉄塔標識の先、トラバース道の植林地から倒木が暴れる。そこから先にはひどい倒木帯は無い。

 132鉄塔を過ぎ、129鉄塔まで来ると東側の雑木の上部が散髪されている。今は送電されていないようだが、なかなか送電線のおもりも大変なようだ。129鉄塔で11時、お昼は桟敷ピークでと先へ進む。

落葉した森は明るい

129鉄塔の東側は散髪されている

 ペースが良かったのか、気候が良かったのか桟敷ピークへの最後の詰めでもバテてこない、11時30分に到着。お昼どきに珍しく無人貸し切り。東向きの展望場所に陣取ってお昼にしよう。今日もコンビニおにぎりをお茶漬けにして食す。寒い中、3分待たなくても良くて最近気に入っているが、今日は全く寒く無く、何でも良かったようだ。

 それにしても、メリノウールとは言えアンダーウエア1枚に、クラッグジャケットだけでこの時期ピークでくつろげるなんて、いくら風が無い晴れとは言え不思議。そういえば霜柱もつららも見なかったなと、あらためて思う。20分ほどゆっくりしてたつ。

 霜柱は見ないが、地面は柔らかくフカフカしているのは、やはりいっぺん凍ったからだろう。大鉄塔から見ると、蓬莱山と武奈様の上の方だけ白い。タンポポ場所だったところに葉っぱは無く、やはり鹿に根こそぎ喰われたようだ。都眺めから市内はひどく霞んでいて、そういえば最近ここからすっきり市内を見れたことが無いなぁと思う。市内側から桟敷は良く見えるのになぁ。

白いのは蓬莱山と武奈様だけ

 岩茸反射板の手前に林道の分岐のようなところがあって、新しいルート探索と意気込んで進入するも、まもなく道とおぼしきところは無くなり、引き返していつも通りに戻って、長谷林道を降りて行く。赤土とゴロゴロ石で歩きにくい林道が、ここも一度凍ったようでフカフカして歩きやすい。たったか降っていると傍らからバサバサと大きめの鳥が飛び立つ。少し遅れてもう一匹バサバサと飛び立ち、おそらくキジのつがい。

長谷林道でツチグリを見る

 林道の合流点にオリ仕掛けが前から置いてあるが、今日は何だか様子がおかしいと思ったら、中に鹿が入っていた。猪を捕るオリ仕掛けだと思っていたが鹿も入るんだ。鹿は小てつに気がついて暴れ出すが、もはやどうにもならない。小てつも扉を開いてやって放つほどの者でも無く、「世の摂理」とそのままにして離れる。

 1時にデポ地到着、帰り支度をして出発する。キャンプ場で、長谷林道のオリに鹿がかかっていることを、猟師に連絡してもらうように頼もうかとも考えたが、仕掛けを見回るのも猟師の仕事と、伝えずに帰路につく。

オリ仕掛けにかかる鹿

 まだ早いけど、今日はキャプテンよらずに帰ろう(正月の飲み過ぎ食べ過ぎ、尾をひいてるもんなぁ~)。


                           【 記: 小てつ 】