桑谷山西峰・西南尾根 (900mを超える双耳峰は北山で良く目立つ) |
桑谷山西峰・山名プレート |
2020年6月2日(火) 晴 長岡山人
コース: バス停大悲山口9:35-桑谷林道進入9:45-桑谷山登山口10:15-関電鉄塔乙100号11:05-桑谷山東峰11:50-桑谷山西峰12:20-大杉展望尾根12:50-北向き転換ピーク13:20-P75613:40-杓子屋14:10 桑谷山西峰から西南方向に伸びる尾根を進み、杓子屋に降りた。結構、歩く人はあるようで、踏み跡はしっかりとし、北山全周が展望できる良いコースだった。 桑谷山西峰は、三角点はあるものの、展望がなく、東峰とピストンするのは物足りなかった。西南尾根から降りれば、周回コースとして設定でき、人気が出るかもしれない。 ただ、地図が読めることが条件である。また、バス利用なら、ゆっくりとした食事時間を設定せずに、14時半のバスに何とか間に合う行程であり、17時半のバスに乗るには時間が余る。
周知の方が多かろうが、桑谷山西峰までの行程をまず紹介する。大悲山口でバスを降り、大悲山方向に10分進むと、家の手前に、北の桑谷に入る林道がある。その先は、2年前の台風で倒木があったが、今はきれいに片づけられている。谷沿いに25分進むと、右側に桑谷山の登山口がある。地理院地図の位置と異なるので、末尾に地図を置いている。
登山道は、関電鉄塔の巡視路であり、黒いプラスティック階段を踏みながら、芦生杉の群落の中を上っていく。しばらく急登が続く。道が落葉で隠れるところもあるが、尾根筋に沿って登れば、たまにテープもあり、進路は解るであろう。
標高700mまで登ると、道は水平道となり、送電線の下を東に進む。谷を越えると、道は直登になり、階段を上る。その後、ジグザグに登り、尾根に出ると、関電鉄塔乙100号がある。北山の展望が得られる。尾根を登っていくと、次の鉄塔甲102号があり、再度展望を楽しむ。
尾根筋の道を登っていくと桑谷山東峰931mに着く。そこからの展望はないが、わずかに西に進んだ点から、三国岳、コウンド山、小野村割岳など芦生境界の山々が望める。 東峰から西峰への縦走路は結構、生え込みが多い。倒れた防獣網に靴底をひっかけないよう注意しながら、テープで進路を探して西峰にたどり着く。西峰からの展望もない。
さて、ここ西峰からが本来のレポートである。 三角点から30mほど西に進むと、トラテープを巻いた木があり、それが西南尾根への下り口である。尾根が太くて進路が特定しにくいが、人が歩いた後は空間が空いている。テープもあり、次第に踏み跡も濃くなり、尾根に乗った確信が得られる。
尾根は急であり、虎ロープが張られた場所がある。木への食い込み具合を見ると結構昔の敷設であろう。なぜこんなところに?と不思議である。30年前の昭文社地図『北山2』を見ると、桑谷から西峰に谷を突き上げる点線路があり、このなごりであろうか。 その先に岩稜がある。台風で尾根の木が倒され、尾根の岩稜がむき出しになっている。ここは岩稜の上を進むのが良い。足を置く場所はあり、倒れた木の根も手掛かりになる。岩稜の下を巻くことは、足場が不安定であり、かえって危険である。
しばらく進むと、H=790mに細長い尾根がある。杉の大木があり、東方向の展望が良い。手前に大悲山、チセロ山、奥に皆子山、北隣に比良・蓬莱山連峰、その北に峰床山と、眺めを楽しめる。休憩に良い場所である。この辺りから、足元の生え込みが少なくなる。鹿のテリトリーに入ったということか。
小ピークが何回か続くが、地形図を見ながら、現在位置を確認しながら進む。 ずっと西南方向に進んできたのであるが、H=750m地点の小ピークで北北西方向に方向転換しなければならない。馴染みのトラテープに「原地← →杓子屋」と書かれ、注意を促している。
さて、北北西に方向転換し、急斜面を降りると、なんと、林道が工事中であった。こんなところまで林道が上っているのか。林道は、この先、尾根筋の左側に付き、杓子屋まで続いている。 林道は、尾根のちょっと下を通っているので、造成から残された尾根筋をたどることは可能である。ただ、並行して林道があり、それも付いたり離れたりが頻繁なので、尾根筋をたどるモチベーションが涌きにくい。ただ林道は、短時間で確実に下に降りられる利点はある。
行動時間は5時間。往復の交通機関で5時間か。かつては、一度北山に入ったら、17時のバスまで精一杯粘れるコースを考え、歩き抜いたのだが。14時半のバスに間に合わせ、まだ日が高いうちに、バスのアニーローリィを聞きながら帰るようになった。年相応の自覚と言うべきか、怠慢と言うべきか。
【長岡山人 記】 |
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