神明峠道から地蔵山
2021.11.23
地蔵山ピーク
令和 3年11月23日(祝火) 晴れ      嫁、小てつ

コース:
・神明峠(新?登山口)~巡礼峠~ジープ道~地蔵山 ピストン



 2年ぶりになります夫婦登山。のっけからのアクシデント発生に、どんなことになりますやら・・・。



 昨年のゴタゴタ続きで、なかなかスケジュールも合わず、やっと2年ぶりにどこかの山にでもとなったのはいいが、嫁の山歩きは2年ぶり、小てつも先週末はハードワークだったことも考えるとキツい山はダメだなぁ。それに嫁も、知り合いに説明できないような「ただの斜面登り」は嫌と言うことで、行き先選びに悩むところ。それではキツく無いけれど名前も知られた嫁は未踏の「明智越え」に行こう。

 去年なら人気のコースだったかもしれないが、大河も終わった今年なら混雑も無かろう。明智越えだけでは面白くないので、寄り道に水尾に登って「米買い道」をたどって、ツツジ尾根で降りてこよう。それならいっそのこと、JR保津峡駅まで稲妻号で行けば、電車利用も行きの保津峡駅→亀岡駅までですみ、観光客でごった返すであろう嵯峨駅の混雑が、行きも帰りも回避できると綿密な計画をたてた。

 それでもって当日は、ゆっくり出発でいいよとBS連ドラ見ての朝ご飯もしっかり食べて8時に自宅を出発。コンビニによってお昼のおにぎりを仕入れて、いざ清滝道へ向かう。愛宕寺横の駐車場はすでに満杯。表参道には近寄りたくないなぁと話す。平野屋前でも、もうすでに数人のカメラマンがシャッターを切っている。

平野屋前の様子 朝の愛宕寺横駐車場

 8時35分に保津峡駅前に到着する。靴を履き替え準備をしていると、京都行きの長い電車がずっと止まっている。信号待ちだろうと、切符を買って改札を抜けて向かいのホームにあがるが、それでもまだ出発しない電車。東の信号はすでに青なのに・・。反対の亀岡行きの電車時間は8時54分発なのに、定刻になっても電車の来る気配はない。そんな時に行動力のあるのは嫁で、反対のホームに泊まっている電車の車掌さんに事情を聞きに行った。それによると、亀岡方面行の電車からトンネルの向こう側で異音があり、点検のため止まっているそうな。復旧の時間は未定ということだった。(車掌さんが、松下洸平似の男前だったとの情報も添えて・・・)

止まったままの電車(京都行き) どないすんねん

 とにかく寒い保津峡駅、それでも眼下には1艘の保津川下りの船が降っていく。復旧するまで車に乗って復旧を待っているという発想もなく、早く動いて暖まりたいとすぐさま行き先変更となる。すでに9時前、越畑まで行っての裏愛宕じゃ時間が足りないだろう。それじゃ嫁は歩いていない神明峠道でも行ってみようと、保津峡駅をあとにする。(おそろしく長い前置きになってしまった)

 20分で神明峠まであがってスパッツをつけて準備をし、斜めにきられた登山道にとりついていく。ただ、近いからという理由だけで神明峠道を選んだ訳でもなく、明智光秀が、愛宕神社に亀岡から参ったとなれば、明智越えから尾根道をたどり、この神明峠道で詣でたのではないかというのが、小てつの予想。わざわざ清滝の表参道まで行くこともないだろうし、樒原の裏参道でもないんじゃないかと・・・。(古道さん、どう考えられます???)

神明峠道からとりつく 溝状に掘れた道

 まぁそこ事実関係は無しにしても、明智の軍勢も歩いた(光秀は馬やろう)としておけば趣も違ってくる。ただし、このルートはのっけからの急坂続きになり、ダケ道ほどではないにしろ、石ころゴロゴロの歩きにくい道であるので、久しぶりの嫁はすぐに足があがらなくなる。着込んできたからだと言うが、そんな訳じゃないだろう。最初の鉄塔を越えた、陽のあたるところで休憩することにして「懐中しるこ」を、まだ冷めていないポットのお湯で作って飲む。

送電線付近は視界が開ける 巡礼峠

 そんなことで巡礼峠まででも2時間以上かかってしまったが、ここまでくれば急坂はもう無い。ジープ道を進んで行く 。

 三山のうち、せめてどこかのピークは踏んでいくかとなったが、愛宕三角点は混んでそうだし、一番近い地蔵にしておくかと、大阪湾の見えた場所から近道を通って地蔵に向かう。

じゅうたんの風避け地点 青い空に赤い実が栄える

 もうここらの落葉樹に葉っぱは残っておらず、冬枯れの様相。ところどころに残る赤い実は、青い空に映える。そんな中、3年ぶりだろうか懐かしい旬の景色を見ることができた。嫁と一緒に「狩り」に出かけたこともあり、久しぶりに山中ではしゃぐ。

 地蔵の最後のツメで、「もう足があがりません!」という感じの嫁を、あと少しと励ましなだめ、お昼少し前に地蔵ピークに到着。なんと貸し切り。

懐かしい景色 ピークの杉にまた落雷

 どなたかが作ってくださったベンチに陣取り、お昼としよう。カップ豚汁を作っていると、ちょうど越畑からお昼のサイレンが聞こえてきた。お昼を食べ終わると嫁もいくぶん元気を取り戻したようで、やっぱりシャリバテだったのか?小てつと違って、脂肪の鎧をまとっていない嫁には、時間を開けずに断続的なカロリーの補給が必要なのかもしれない。空が曇ってきて、風も強くなってきたようで、寒い寒いと20分で休憩を終えたつ。

 帰りは降りだから早いだろうとはならず、降りは降りで足が進まないようで、ゆっくり歩く。戻ってきたジープ道で、3年前に大阪湾の見えた方向よりも少し西側の山越しに、キラキラと光る場所が見える。嫁は雲じゃないかと言うが、愛宕よりもはるか下に雲があるわけも無く、おそらく海が光って見えているんだろうと思う。三重ヶ嶽なんかから日本海を見ることは度々あるのだが、愛宕から大阪湾が見えるとなると、ひとしお感激だ。

光るものは海?

 帰りも巡礼峠からはひと苦労。なんでこんなに石ゴロゴロなんやとぼやきながら降っていく。2時過ぎにデポ地に到着。山中で誰一人の遭遇者無しの山行に、小てつはいつもだと言うが、嫁は驚く。帰り支度をして水尾道を帰って行く。保津峡までのアスファルト道を歩いている人は少なかったが、保津峡駅から六丁峠までの間では、多くの人が歩いていて、最近人気のコースになっているんかと思ってしまう。峠手前の旧保津峡駅の展望場所には、三脚を立ててまでのカメラマンもいて、スポットになっているようだ。

 今夜は餃子じゃなくて鍋だなぁと、帰り道の生協によって食材を仕入れ、熱燗のために、ヤマヤにもよって行きましたとさ。