京都北山を中心とした山々を楽しむ okaokaclub

比良岳
2022.3.12

比良岳を目指す


日程:
・ 2022.03.12(土)快晴 6℃~11℃   ikomochi

 あんなに大雪だったのに、一気に気温上昇。早く行かないと来季までスノーシューで遊べないと 比良岳に出かけました。

コース:
JR京都駅8:18→JR志賀駅8:55→ビワコバレイ行きバス→ビワコバレイゴンドラ→打見山山頂駅9:50=10:10~木戸峠11:00~P990昼食=11:50~縦走路を経て比良岳13:00=13:20~木戸峠14:30~打見山15:30→ビワコバレイゴンドラ→志賀駅行きバス16:02→JR志賀駅16:24→JR京都駅16:57着








 雪だ、比良だ、スノーシューだ と楽しみにしていたのに、2月は息子一家がまさかのコロナに罹患し、リュックサックにOS1や食料を詰め込んで毎日のように運んだ。私たちもPC検査して陰性だったのが救い、子どもたちが嘔吐したりとたいへんだったようで、自分がコロナに罹患したときよりも疲労困憊でした。3月になって気温が上昇し、雪解けが気になる。これが最後のチャンスと、思い切って比良岳にスノシューハイクに出かけました。

 ビワコバレイのスキー場は子どもも大人もたくさんで、ゴンドラが満員で出発。山頂駅で身支度して、縦走路に下る出口を探すが無い!フェンスが取り囲みこれまで出入りできていた子ども広場の北側が塞がれている。仕方がないのでスキー場コースの縁を歩いてくだった。

比良だ 雪だ! ロープウェイで蓬莱山へ

 スノーボードやスキーヤーの邪魔にならないよう歩きやすい所を探しながら、やっと汁谷に繋がる尾根に出て、そこからは林の中を下った。雪は溶け気味だが滑るので、アイゼンをつけて歩く。気温がぐんぐん上昇し、崖の縁の雪庇が崩れそうになっているので、なるべくフェンスに沿って下った。

ゲレンデの脇を通る 雪が減った林を汁谷へ下る

 木戸峠は雪解けが進み木の根の土が見えている。しかしクロトノハゲへの道は深い雪に埋もれ,だれも通った形跡がない。縦走路の夏道はザクザクと荒い雪で覆われ、今にも崩れそう。このまま急斜面を中谷に滑ってくのはごめんなので、引き返してP990に上る。てっぺんの平らなところに座り、昼食タイム。京都駅で買った六甲縦走弁当を広げる。

比良縦走路の山波 木戸峠

木戸峠からクロトノハゲ方面はトレース無し P990山頂で 比良岳を眺めて

雪上の昼食 雪の雪原を下る

 目の前にはこれから行く比良岳がそびえ、足元には雪原が広がる。ゆっくり景色を楽しみスノーシューを準備して11:50出発。P990の北面をざくざく下る。ふわふわの雪でないのが悲しいが、まだ1m近くあるのでスノーシューで歩くと楽だ。夏の縦走路は使わず、ずっと続く尾根道を小刻みにアップダウンしながら進む。

雪は溶けたがまだ1m近い スノーシューハイクを楽しむ

 比良岳の中間にある小ピーク、夏道は谷側を巻いている。覗いてみると踏み跡はあるのだが、いかにも崩れそうな狭い雪道で、このままスノーシューで行くと、東側の切れ落ちた中谷にそのまま滑落しそう。怖いので少しよじ登るけれど小ピークの藪の中に入って、木の枝を持ちながら乗り越えた。

縦走路 比良岳 山頂への登りはしんどい

 ピークの斜面を下り、夏道を避けて広い尾根道を乗り越えると、目指す比良岳の麓だ。ここまででかなりばてた。比良岳の斜面は登りで、スノーシューではしんどい。縦走路には壺足のトレースが続いている。適当に斜面をよじ登り、山頂直下あたりで休憩。遥かむこうにさっき下ってきた打見山が見える。

 それにしてもあの登りは急やし長いなあ。またあそこに帰らなあかんのか。。。と考えたら、一気に疲れが出た。雪質もざらざらで一歩一歩が重い。雪がさらさらなら尻セードで遊べるけど、これではいまいち楽しくないし、今日はここまでで帰ろう。気温は11℃、青空に輝く太陽が暑い。雪が溶けていく。コーヒータイムして13:20出発。来た道を引き返す。

打見山を望む 今日はここまでで休憩

 途中の小ピークの巻き道で、縦走路に靴跡があったので行ってみよう。ところが、巻き道へは高低差があり、夏でもよじ登るのだが、雪道の時にはさらに50センチくらいはあり、足をのばさなければ降り道に立てない。

 そこで階段を作ろうとストックで雪を均し足で踏み固めようかと右足を置いたとたん、ざざざーっと雪が崩れた。うわー、このまま体勢崩れたら急斜面を中谷の谷間へと滑り落ちてしまう!直ぐに身体を後ろに倒し、かろうじて上の縦走路の斜面に重心をかけ身体は踏みとどまった。ザックを背に、少しづつ斜面をにじり上がり。でもここは微妙に傾斜があって、雪は溶け気味でいつ崩れるか分からない状態。滑落だけはしたくない一心だった。

枝先がほんのりピンク色だ 歩きやすそうだが
雪解けの南面は危険がいっぱい

 その間5分間くらいだったと思うが、とても長く感じられた。幸い細い木の幹に手が届き、身体を引きずり上げることができた。ほんと 雪解けの滑落はこうして起きるのだと 肝が冷えた。急がば回れ、小ピークをよじ登り、藪の中をかき分けて反対側に乗り越した。

 平らな尾根道も朝と比べて雪解けが進んでおり、時々雪を踏み抜いて穴に落ちた。木戸峠の手前から縦走路夏道をたどったが、ここでも雪解けの怖さがあった。雪庇がいくつかあり塊が落ちてきた。直撃されたら体勢を崩し、ここでも谷間へまっさかさまだ。雪の塊を避け、這う這うの体で木戸峠にたどり着いた。スキー場脇も雪がぐさぐさで 踏み抜かないように慎重に歩いた。

比良の女王 武奈ヶ岳

 帰路は下からスキー場の道具小屋への道を登って、最後はフェンスを乗り越えて子ども広場に出た。たくさんの人でにぎわっているのでさっさと下山しよう。ピストン運転中のゴンドラに飛び乗り下山、バスにも間に合って京都に17時には帰れた。

 駅の居酒屋で飲んだビールがおいしかったです。3年ぶりに行った比良岳、だれもいない静かな雪原が広がるお気に入りの場所です。が、今回は雪解けの怖さを体感した山でもありました。

おつかれビール

 午前中に山上を防災ヘリが飛んでいたが、この条件の悪い中で滑落事故が起きていなければと心配しました。新しく購入したアトラスのスノーシューは、平坦な場所では楽だけれど、比良のようにアップダウンの続く山では取り回しがしにくい。やっぱりMSRかなあ。

 翌日ロッジに現物を持っていき替えゴムを注文したが、今期はもうない、来期になると言われた。仕方ないけど発注かけてもらった。今期の雪山遊びはこれで終わりかなあと、残念だったけれど、まあ2回雪と遊べたからよしとしましょう。










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