京都北山を中心とした山々を楽しむ okaokaclub

甲斐駒ヶ岳 黒戸尾根
2022.09.12-13

小屋で一緒の方たちと記念写真 甲斐駒ヶ岳


日程:
・2022.9.12~13  晴れ後曇り   洛西オヤジ  親父の山歩き報告NO349

アクセス:
・名神―中央道―小渕沢IC―尾白渓谷キャンプ場

コース:
9/12:尾白渓谷キャンプ場―白須横手分岐―刀利天狗―黒戸山―五合目小屋跡―七丈小屋(宿泊)。
9/13:七丈小屋=甲斐駒ヶ岳-(下山も全く同じルートで下山)尾白渓谷駐車場


 初心者オヤジ日本三大急登に頑張って挑戦してきました。久しぶりの御来光、遠見の富士、何より童心に帰って遊園地アスレチックを満喫してきました。

 今日は洛西オヤジです。しばらく新潟通いが続きましたが(大層に2回だけやろ)往復16時間の運転は老いぼれにはキツく今回は一度休ませてもらって久しぶりに南アルプスへ。以前から気になっていた甲斐駒ヶ岳黒戸尾根に行くことにしました。

 甲斐駒は以前北沢峠から二度登っていますが(一度目は駒津峰で撤退)黒戸尾根を登らずして、甲斐駒を語るなあ!とゆうお声もあり日本三大急登と呼ばれる(他は何處か知りませんが)修験の古道に老いぼれがヨタヨタと挑んできました。

 強者は日帰りされるそうですが、七丈小屋で一泊して次の日、早立ちで山頂往復、下山とゆう通常の歩きで、テン泊も考えましたが12日だけ小屋泊まりが空いているとゆうことですので、急登とゆううたい文句に恐れをなして予約をしての山登りです。(久しぶりです小屋泊りは)前回は避難小屋でした。




 いつもの前日正午過ぎからチンタラスタートです。今回はどうしても中央道に入らないといけません。まだ集中工事をやっているために一宮付近で渋滞で30分以上ロスをしましたが、何とか小渕沢ICで降りてナビに従って尾白渓谷キャンプ場に向かいます。

 18時過ぎでしょうか駐車場到着~はやい~新潟は遠い~(何ゆうてんねん)広い駐車場は無料、きれいなトイレもあり、ぐっすりとおねんねさせて(気持ち悪いのやあ!)いただきました。

 12日、4時過ぎに目が覚めました、爆睡状態でした。いつものようにモタモタ着替えながらモーニングコーヒー沸かしてコンビニのサンド、とおにぎり、(食べすぎやあ!ゆうのに)ほなボチボチは5時半回り6時前になりました。

 先ずは竹宇駒ヶ岳神社に向かいます。10分もかからず到着、すぐに登山口があり先ずは吊り橋を渡って対岸へ、チンタラチンタラと歩きやすい登山道です。とにかくよく踏み込まれた登山道は最後の山頂までよく踏み込まれていかにも沢山の人が歩かれているかわかります。極端に言えば夜になってもヘッデンあれば迷わずに歩けます。

ほなボチボチと尾白渓谷駐車場から 綺麗なとこなんやなあ~

竹宇駒ヶ岳神社です 橋を渡って対岸へ

尾白渓谷 登山道取り付きです

 さて登り出して約2時間ぐらいでしょうかそれほどの急登もなく横手との分岐に着きました。樹林帯の単調な歩きで花もなく展望もなくひたすらヨタヨタと登って来たとゆう感じで、分岐からは少し急登になり(八丁登りとゆうらしい?)尾根筋に出て展望が開け気分転換になります。

ヨタヨタと登っていきます よく踏み込まれた登山道

横手、白須分岐です

ここは奥駆け?雰囲気そっくりです

展望が開けました久しぶりの遠見富士

 (前屏風の頭)目の前にマップなどで解説されている刃渡りとゆう岩場が現れますが、まあ~なんとゆうか期待外れとゆうか確かに何もなければそれなりにヤバそうなポイントですがクサリが張られて、(えらそうにゆうなあ!)はいはい何とか久しぶりに富士を見ながらヨタヨタ、やがてクサリ、梯子が現れ刀利天狗の行場?奥駆なら靡きでしょうか、に着きました。

これが刃渡りですが期待外れ

いよいよ梯子があらわれ 刀利天狗にとうちゃこ~

 ここからは思いのほか緩やかな歩きで、まるで奥駆道を歩いているような錯覚にとらわれました。チンタラチンタラ。上から降りてくる登山者も増えてきます、皆さん小屋泊りで、山頂に行っての下りです。

 やがて黒戸山を通過して五合目小屋跡に着きました。もちろん小屋は無くかろうじて形跡がみられる程度です、少し下がったところにコース最大の行場があり沢山の石碑が並べてあります。正午を少し回ったのでラーメンタイムとします。

山頂が見えてきました。遠いなあ~

五合目直下の行場です ここからが黒戸尾根の本物急登に

 ここまでは長かったですが奥掛けの道を歩いているような感じでした。三大急登の実感は全くなかったのですが、ここからが本番になります。食事を終えて目の前の梯子に取り付き上部へ、七丈(七合目)の小屋まで水平部は無くとにかく梯子や鎖につかまりよじ登るとゆう感じでしょうか、ただし、難しいところはなく、必ず足場があり、手でつかむ岩や木の根があり前回の新潟の草滑り台のような踏ん張りの効かない斜面をよじ登るのとは全然違う安定した登りが出来ます。

さすが修験のお山です お~これぞクサリ場だあ~

 比良のイチョウガレより安定した急登です。しかしそれなりの腕力、脚力は必要ですがまあオヤジのような老いぼれでも時間をかけてヨタヨタと登れば何とかなる、むしろ楽しくなるような急登でした。やがて14時頃に目の前にいきなり小屋が現れました。

いきなり小屋が目の前に、お~着いたあ~

 ちょっとびっくりとゆう感じですが、先ずは受付をします。男性が一人、どうやら小屋を一人で切り盛りしているようで手際よく説明を受けて部屋にリュックを持ち込みヤレヤレ。部屋はで仕切りが施されてちょっと以前の小屋の感じとは違いますが、これはこれでいいですね~。

 予約の時にシュラフを持参してきてくださいとゆうことで、敷布団、枕はビニールカバーが掛けられてあります、これもコロナ対策なんでしょう、ありがたいのはドコモなら携帯がつながるとゆうことで先ずはカーチャン連絡、他にもラインでいろいろコミュッてイチビッテいるうちに電池がやばくなってきたので今日はここまで~。

 夕食は17時だとゆう事なので上部のテン場など見物に行ったりして時間をつぶします。本当はリュックデポって夕食までに山頂往復できれば最高でしょうが往復4時間以上はかかるのでオヤジでは14時小屋着では無理です。

 宿泊者はオヤジ含めて10人ほどでオヤジの隣はご夫婦みたいで後は男性です。オヤジが一番高齢みたいですがどうやら明日朝からの山頂行の人ばかりで今日山頂まで行って戻って来た人はいないみたいです。

小屋の内部です。一人分ずつ仕切りが 夕食まで上部へ散策

約5分上部のテン場です 夕暮れ迫る鳳凰三山。オベリスク見えます

 定刻通り17時夕食はカレーでした。お代わり自由とゆう事なんで頼みました(年寄りのくせに食べすぎや!遠慮せんかい)。朝食は5時半ですがほとんど人が早立ちみたいで全員に弁当が手渡されました。20時消灯眠剤飲んでおやすみなさい。

 ◆13日。

 隣の御夫婦が3時頃から準備を始めたので目が覚めました、山小屋の辛いところです、暫くウトウト、ここでぐっすりとなるとヤバイですが4時前には起き出してオヤジもモタモタ準備します。登頂にむけてのサブリュックは昨日の内に準備しておりますので本リュックを所定の場所に置いて静かに出発します。

 サブリュックには水1L朝食弁当、雨具、ぐらいですかね~軽い~。水は小屋の前に沢水を出しぱなしの蛇口がありありがたいです、山小屋によっては水は厳しいところがあります。

 さて日の出は5時20分ぐらいです、4時過ぎに小屋を出発したので出来たら約1時間ぐらいで八合目御來迎場に着きたいと頑張ります。ちょうど5時15分ぐらいでしょうか八合目に着きました。久しぶりにご来光を見ることが出来ました。

久しぶりの御来光です

八合目御來迎場

 昨年、今年も本格的なご来光はここしばらく見られていません、世界の平和と人類の幸せを願って、合掌、(ゆうことが大げさなんやあ!)お弁当をいただきま~す。

 ゆっくりと朝食をいただきいよいよ本日のメーンイベント鎖につかまり巨岩を越えてアスレッチクを楽しみますが、冒頭に書いたようにほしいところに足場があり、手がかりがあり小学生でも楽しめる登りです。

朝食弁当をいただきま~す 歴史を感じる鎖場です

甲斐駒の象徴必ず紹介されます。二本剣

 やがて駒ヶ岳の象徴二本剣を横目にもうひと踏ん張り頑張ります。

二本剣、オベリスク。富士山、三位一体

 ヘロヨタで7時過ぎに山頂とうちゃこ~となりました。

なに?トウヤク?
(花その物がめったに見られません)
山頂直下大国主石柱

甲斐駒山頂 とうちゃこ~

 天気はピーカン360度展望が利きます。メインは鳳凰三山地蔵岳の肩に乗る富士でしょうか八ヶ岳も又来てね新地のネーチャンのように誘惑します。(しょうもない事書くなあ!もう無理、無理、山も新地も)展望ゆっくりと楽しんで8時頃から戻り出します。

山頂から八ヶ岳

同じく鳳凰三山

 8合目あたりまで降りてきたときにえらい勢いで男性3人組、そのあとソロで続いて二人、いずれも5時ころに駐車場を出発してこられたとの事、トレランのような感じでもないのですが4時間ほどでここまでとは恐れ入ります、凄い人達もおられます。

 それに反して老いぼれはヨタヨタ、下りはより慎重に、何とか9時過ぎに小屋に戻ってきました。本リュックを再度作って小屋のお兄さんに挨拶をして下山します。

テン場に降りてきました 小屋に戻ってきました~

小屋にお別れ又来ます~ 下りはより慎重に

 老いぼれはやはり下りの方が怖いとゆうか慎重に、慎重に、梯子ももちろん後ろ向きにヨタヨタ、ヨボヨボ、後から小屋を出発してきた人たちにドンドン先に降りてもらいます。

 5合目まで降りてきたときに黒戸山から修験姿の団体さんが降りてこられました、奥駆けのような本格的な山伏姿ではありませんが数珠をかけ白装束で、オヤジが道を譲ると先達さんでしょうか「ありがとうございます総勢14名です」と挨拶されて五合目の行場に向かわれました。

 その前にも高校生と思われるグループがおそらく25Kはあるだろうと思われるリュックを担いで約10名ぐらいでしょうか登って行きました。オヤジが小屋の予約を入れたときに12日は空いているが13日は小屋もテン場もいっぱいですと小屋の人が言っていたのはこのグループの為だと思われます。

 それからはあまり登ってくる人とは(2~3人いたかな~)逢いませんでした、刀利天狗を過ぎたあたりで正午になったのでラーメンタイムとします。

鎖場に咲く、これがたまらん 五合目付近で

五合目小屋の名残? 昼食のラーメンいただきま~す

 まだ3時間ぐらいはチンタラとなるでしょうがもうほとんど鎖や梯子もないはずです。気が緩みますがそおゆうときが一番ヤバイのは今までの経験で痛いほどわかっています。老いぼれ今まで以上にチンタラ、ヨタヨタ、戻ります、(ヘタレて歩けんだけやろが!)。

 ウンザリとする樹林帯、奥駆け歩いているのとおんなじやなあ~ヨタヨタ、長いなあ~チンタラ、チンタラ、16時前になりようやく尾白渓谷で川遊びをする人たちの声が聞こえて吊り橋が見えてきました~。

 ヤレヤレ、神社に無事下山の御礼参拝をして駐車場に戻ってきました。小屋や山頂で一緒だった東京からの男性が先について帰り支度をしていました。お互い手を振って無事下山の挨拶をします。

駐車場に戻ってきました 駐車場に咲く花

 さて温泉はこのコース下山後の定番で知られる甲斐駒ヶ岳温泉尾白の湯に向かいます、駐車場から5~6分でしょうか立派なリゾート施設の中の温泉で泉質もなめらかでオヤジ好みです。

 ゆっくりと入って後は中央道定番小渕沢ICからチンタラ車を転がして戻ります。新潟とは大分気分的にも違います。(8時間と5時間の差は大きいです)。

小淵沢付近から八ヶ岳を見ながら帰路につきます

 あまり早く戻ると又名神で栗東からの停滞に入ってしまうので駒ヶ岳のSAで2時間ほど仮眠をとって(えらい余裕かまして)チンタラ、戻ります。ちょうど24時日付けが変わるころにカーチャンただいまあ~となりました。

 さて久しぶりの南アルプス、登りたかった黒戸尾根、何とか老いぼれ歩きで歩いてこられましたがこの時期なればこそ、厳冬期となると話は全く違ってきます。厳冬期に(小屋は通年で)又次元の違う人たちが挑まれるルートです。(又しょうもない事考えたらあかんよー)。

 天気に恵まれ久し振りに気分の良い歩きが出来ました。  感謝 感謝。

                     【 記:洛西オヤジ 】


地蔵の肩に隠れるように富士の山


 ◆追記。

 七丈(ヒチジョウ)小屋は歴史のある小屋で、元々は信仰登山の拠点で奥駆の弥山小屋のような感じと言えますかね~。南アルプスでは珍しい通年営業の小屋で現在は(2017年から)ピオレドール賞受賞の登山家花谷泰広さんが管理されている小屋で有名です。

 文中小学生でも楽しめるなどと書き込みましたが全く残雪などないこの時期の話で、残雪が残る6月ごろまでは安易な気持ちで登るととんでもない事になります念のため。一泊夕食、朝食(弁当)¥9500は最近の小屋としては破格の安さです。ポイントカードやサプリまでつけてもらってさすがピオレドール(なんのこっちゃい)ありがとうございました。

七丈小屋のポイントカード(左)
お土産サプリです。おおきに、おおきに

【 記:洛西オヤジ 】









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